- 足元の正社員副業市場規模は約0.8兆円とまだ小さく立ち上がり段階
- ワーカーにとっての「副業」は、従来の「隙間時間でのお小遣い稼ぎ」(副業1.0)だけではなく、「キャリアを自らアップデートしていくための手段」(副業2.0)へと捉え方が拡大
- 人材の充足感、外部人材受け入れのスタンス、実際の副業の受け入れ状況が企業属性によって異なる状況だが、積極的に動き出すことでマッチングできた個人が約10%程度現れ始めている
- 今後10年で、正社員副業市場は約2兆3540億円の市場規模になると推計
(*1)本共同調査における「副業」の定義
正規雇用のホワイトカラーで、企業から対価を得るデスクワークでの継続案件を主な対象とした(投資やフリマアプリ、SNSインフルエンサー、パラレルワーカーを除いた)。
■調査結果詳細
1.足元の正社員副業市場の規模は0.8兆円
– 2018年の副業元年(*2)、2020年の実質副業解禁(*3)やコロナ禍でのリモートワークの浸透、働き方改革などを経て、副業市場が大きく変化
– 2022年8月の経団連調査では、副業を認めている+認める予定の企業が70%、社員5,000名以上の会社に絞ると84%に
– 制度は整ったものの、副業を行っている社員は10%弱に止まっており、人件費ベースでの市場規模は約7,960億(約0.8兆)と推計(*4)され、周辺領域の市場規模と比較するとまだ小さく立ち上がり段階
– 一方で副業は、「スポット活用」「高度専門性」などコンサルティングサービスや派遣・BPO市場らと接近してきており、拡大の余地が十分にある
(*2)企業が就業規則を作るための指針となる「モデル就業規則」が改正され、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」という文言が加わったことを指す。
(*3)2020年9月の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が改定され、副業・兼業時の労働時間の管理や健康管理についてのルールが明確化されたことを指す。
(*4)本共同調査に伴うアンケート調査で判明した、現役ホワイトカラーの副業実施率9.5%に対し、総務省統計局の「労働力調査」、副業者の年収入平均単価を掛け合わせて算出
2.副業ワーカーの変化
– 前述の副業市場の変化と並行して、副業ワーカーの様態も徐々に変化
– ワーカーにとっての「副業」は、従来の「隙間時間でのお小遣い稼ぎ」(副業1.0)だけではなく、「キャリアを自らアップデートしていくための手段」(副業2.0)として、捉え方が広がってきた
3.企業側の副業受け入れ状況(*5)は企業属性によって異なる状況
– 人材の充足感、外部人材受け入れのスタンス、実際の副業の受け入れ状況が企業属性によって異なる状況
– エンジニア等のIT・デジタル職は企業規模に関係なく需要が高く、受け入れが進む傾向
– 採用力が弱く、かつ成長スピードが速い新興企業は、職種問わず外部人材の受け入れに前向きな傾向
– 営業・事業計画や経理・人事・広報等を行うビジネス・コーポレート職は、市場全体的に不足感はあるものの、特に伝統企業(大企業や中小企業)において副業そのもの受け入れがあまり進んでいないことから、現在まで飛躍的な拡大には至っていない
– 企業側の背景として、大企業を中心に人材を自社で囲い込む採用スタイルが根強いことや、副業ワーカーに業務発注を行う際の要件定義やジョブディスクリプションの難しさなどが一定ある
– 一方、企業に所属しているワーカー側の背景としても、自身のキャリアが所属企業に依存している実態や、自身のスキルを客観的にまとめる能力、レジュメを作成したり応募をする労力が障壁となっているケースがあることもわかっている
(*5)本共同調査に伴うワーカー、クライアントへの定性ヒアリング調査から傾向を分析
4.副業マッチングの現在地はまだ立ち上がり段階
– 一部の先進的な企業においては、メンバーシップ型×自前主義から脱出し、雇用形態問わず、ミッション達成のための最適なチームを社内外の人材から組成する例も
– キャリア形成を所属企業に依存せず、本業で培った専門性を複数の会社で活用することによって、キャリアを自らデザインする意欲の高いワーカーも出現
– 全体の約10%弱に止まっているが、副業をキャリア形成/人材確保の選択肢として捉え、積極的に動き出すことでマッチングできた正社員が現れ始めている
– うちプラットフォーム経由でマッチングした割合は、IT・デジタル職は45%ほどに迫る一方、ビジネス・コーポレート職は35%に止まる(*6)
(*6)本共同調査に伴うワーカーへのアンケート調査等から抜粋
5.正社員副業市場の推計市場規模は10年後に2.3兆円へ
– IT・デジタル領域は、現役副業ワーカーの稼働時間の延長、潜在層の活性化により、足元の推計市場規模約1,170億規模から7,750億円規模まで拡大余地がある(フリーラス市場規模3.7兆円の1/5程度)
– ビジネス・コーポレート職は中小企業への浸透度合いにより異なるが、平均的なシナリオとして中小企業の副業実施率が35%程度まで伸びると仮定すると、約1兆5790億円規模の市場に
– 合計で、約2兆3540億円の市場規模になると推計
今後も、クラウドワークスとCDIの共同調査結果に関する情報は、随時お知らせしてまいります。
■調査概要
<調査①>
調査内容:副業実施者の実態と意識変化、非実施者の希望度、所属会社の副業可否など
調査対象:CrowdLinks登録者
回答数:163(本業がIT・デジタル職の現役副業者)
<調査②>
調査内容:副業実施者の実態と意識変化、非実施者の希望度、所属会社の副業可否など
調査対象:Fastask、20歳以上の正社員
回答数:974(本業がビジネス・コーポレート職の現役副業者)
<調査③>
調査内容:会社所属の現役・潜在副業ワーカー、副業受け入れ企業/送り出し企業等へのヒアリング調査等
■株式会社クラウドワークスについて
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クラウドワークスでは幅広い職種で採用活動を強化しています
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クラウドワークスは「個のためのインフラになる」をミッション、「世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる」をビジョンとし、日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」をはじめとした企業と個人をつなぐオンライン人材マッチングプラットフォームを開発・運営しています。2022年12月末時点で、当社提供サービスのユーザーは542.0万人、クライアント数は87.5万社に達し、内閣府・経産省・外務省など政府12府省を筆頭に、80以上の自治体、行政関連団体にも利用されています。2014年に東証マザーズ上場、2022年の市場再編で東証グロース市場へ(証券コード3900)、2015年には経済産業省 第1回「日本ベンチャー大賞」ワークスタイル革新賞および、グッドデザイン・未来づくりデザイン賞を受賞。
会社名:株式会社クラウドワークス
代表者:代表取締役社長CEO 吉田 浩一郎
所在地:東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー6階
設 立:2011年11月11日
事 業:インターネットサービスの運営
日本最大級のクラウドソーシング「クラウドワークス」 https://crowdworks.jp
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月額定額で全国の登録拠点に滞在できるサービス「circle」https://circle-cw.studio.site/
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即戦力エンジニアの複業マッチングサービス「コデアル」https://www.codeal.work/
初期費用なしの会費決済サービス「メンバーペイ」https://memberpay.jp/
RPA・ローコードプロフェッショナルマッチングプラットフォーム「RPA HACKフリーランス」https://rpahack.tech/
資本金:27億0050万円 ※2022年12月末現在
URL:https://crowdworks.co.jp/