https://www.ntt-west.co.jp/newscms/miyazaki/10121/release_20210421.pdf
1.実施時期
2021年4月~2023年3月
2.実証項目・結果
2.1 実証項目
(1) 森林情報のデジタル化
(2) 森林情報の見える化・共有
(3) クラウドを活用した所有林/木材取引(需給マッチング)
(4) 民有林の集約化によるJ-クレジット創出
(1)、(2)の詳細は2022年3月30日報道発表※2を参照
※2 2022年3月30日 報道発表?「諸塚村森林・林業DX推進協議会」における共同実証結果について
https://www.ntt-west.co.jp/newscms/miyazaki/12009/miyazaki_n20220330a.pdf
2.2 実証結果
(1)森林情報のデジタル化
人工衛星とドローンを組み合わせた独自の方法により森林情報をデジタル化することで、従来の現地調査(毎木調査)と比較して、十分な調査精度を確保したうえで飛躍的な省力化(約40分の1)が確認できました。
(2)森林情報の見える化・共有
取得した森林デジタル情報をAI(人工知能)で解析し、森林施業や資産評価に役立つ情報として森林クラウド(実証環境)にて見える化を実施しました。地域のプレイヤーに林業経営・再造林の意欲向上につながる相互コミュニケーションの場を提供することができました。
林業事業体の業務での活用として、台風被害時には人工衛星写真の比較により、被害箇所を概ね検出しました。森林組合が現地調査した写真やコメントを記録し、関係者(所有者、役場、ほか事業体)と共有することで林道や崖崩れ現場等の状況把握を行うことができました。
(3)クラウドを活用した所有林/木材取引(需給マッチング)
【所有林取引】(別紙1参照)
森林組合向けに森林クラウドを活用した疑似取引体験会を実施しました。モニターの皆さまのアンケート調査の結果、所有者探索の省力化や立木評価の省力化等の効果についてご評価をいただくことができました。
【木材取引】
素材生産者および製材所において森林クラウドを活用した取引を実施しました。素材生産者は、基準とした市場価格よりも高く売れる、製材所は、予約により安定的に材木を確保できるという点に価値を見出すことが検証できました。さらに、立木状態での木材の予約売買が計画的な森林施業、効率的な経営計画策定につながり、ひいては国産材の安定供給に資することになります。
(4)民有林の集約化によるJ-クレジット創出※3
ICT を活用し、国内でも先進的な取り組みである”民有林の集約化”による J-クレジットのプロジェクト登録申請を実施し、認証委員会にてプロジェクト登録承認(2023年3月15日)を得ました。本取り組みにより、市場の需要に応える規模のクレジット発行を可能とし、クレジット取引のさらなる活性化による個人所有の民有林の付加価値向上につながることが確認できました。
※3 2023年2月8日 報道発表︓森林・林業DXによるカーボンクレジット創出・豊かな森づくり
https://www.ntt-west.co.jp/newscms/miyazaki/12710/miyazaki_n20230208a.pdf
3.社会実装の状況と今後の展開について(別紙2参照)
「森林情報のデジタル化」、「森林情報の見える化」、「クラウドを活用した所有林取引」については、本実証事業のノウハウを活用し、宮崎県内の一部地域において、デジタル林業の社会実装(実取引)が進んでいます。
本実証事業で得られた結果を基に森林・林業DXの事業モデルの具体化を進め、各地域の実状に合わせて、さらなる社会実装につなげていきます。(森林情報のデジタル化、森林情報の見える化による森林経営管理支援、J-クレジット創出・活用支援 等)
これら森林・林業DXの社会実装を通して持続可能な循環型森林経営を推進し、地域の貴重な資源である豊かな森づくりとカーボンニュートラルの実現に貢献します。
*ニュースリリースに記載されている情報は、発表時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。
(別紙1)所有林擬似取引体験会
(別紙2)森林・林業DXによるデータ活用