ブラザー工業株式会社(社長:佐々木一郎)は、工作機械の生産工場をインド南部のベンガルール市近郊に建設することを決定した。2024年9月の完成を予定しており、総事業費は約20億円となる見込み。
ブラザーは、2030年度に向けたブラザーグループビジョン「At your side 2030」において「産業用領域」を注力領域として位置づけており、その最初の3カ年計画となる「CS B2024」(2022年度~2024年度)では、工作機械を扱う産業機器事業の大幅な成長を目指している。
インドは、現在14億人以上の人口を抱え、今後も人口増加と経済成長が続くことが想定され、自動車・オートバイ向けを中心に今後も大きな成長が見込まれる。この成長市場に向け、ブラザーは2022年3月にベンガル―ル市に、アフターサービス・テクニカルサポート・マーケティングを行うブラザーマシナリー(インド)(英語名:BROTHER MACHINERY INDIA PRIVATE LTD.)を設立した。このブラザーマシナリー(インド)に生産機能を追加し、ブラザーマシナリー(インド)から車で1.5時間ほど移動したトムクール地区にある日本工業団地(JIT)に新工場を建設する。
ブラザーは現在、工作機械を、日本の刈谷工場および中国のブラザーマシナリー(西安)で生産しているが、新たにインドで生産を行うことで、インドのお客様により短納期でお届けできる体制を構築するとしている。
新工場の完成予定は2024年9月で、同年12月の生産開始を目指している。また、CO₂排出削減の取り組みとして、屋上に太陽光パネルを設置する。工場の稼働に必要な電力の一部は再生可能エネルギーで賄い、年間で約600トンのCO₂排出削減を実現する予定としている。
■新工場の概要
所在地:J-4,J-7 & J-8 Japanese Industrial Township Vasanthanarsapura 3rd Phase Industrial Area Tumkur Karnataka, 572138, INDIA
施設用途:工作機械の製造
着工予定:2023年春
完成予定:2024年9月
敷地面積:32,100㎡
建築面積:6,100㎡
建設延べ床面積:7,300㎡
■ブラザーマシナリー(インド)の概要 (2023年1月末現在)
会社名:BROTHER MACHINERY INDIA PRIVATE LTD.
所在地:SB111 112, 1st Stage, 2nd Cross, Peenya Indl Estate, Bengaluru, Karnataka, India 560058
事業内容:インドにおける工作機械のアフターサービス、テクニカルサポート、マーケティング
(部品の修理と販売、セミナー開催、展示会対応、技術指導等)
設立日:2022年3月28日