バーチャルツイン・エクスペリエンスを活用してアセット・インテンシブ(資産集約型)産業の持続可能な変革を推進するためにダッソー・システムズとIBMが協力

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•世界経済フォーラム(ダボス会議)の場でMoU(基本合意書)を締結、両社の長年にわたるパートナーシップは今後も継続
•ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームとバーチャルツイン・エクスペリエンスを、IBMのアセット・マネジメント、IoTプラットフォームならびにEnvironmental Intelligence Suiteと組み合わせることで、アセットの刷新や運用最適化のための実用的なインサイトとソリューションを提供、サステナビリティに繋がる結果をより速く目指せるように
•本パートナーシップではインフラ産業、エネルギー産業、素材産業、データセンター市場に注力
※本リリースは、スイス・ダボスにて現地時間2023年1月19日に発表したリリースの日本語参考訳です。

ダッソー・システムズとIBMは本日、長年にわたる協業関係を今後も延長するMoU(基本合意書)に署名したことを発表しました。アセット・インテンシブ・インダストリー(資産集約型産業)が抱えるサステナビリティの課題に取り組むべく、両社のテクノロジーを組み合わせます。

2022年の調査[1]によると、エネルギー・資源産業のCEO の58%が、最大の課題としてサステナビリティを挙げていますが、同じく51%が、サステナビリティは成長を促すビジネスチャンスと捉えています。いっぽう、同じく44%が、データからインサイト(洞察、気づき)が得られないことを課題と回答しています。

今日の企業はエネルギー価格の高騰だけでなく、サプライチェーンや業務上の混乱にも直面しています。これには地政学的状況、労働人口の高齢化、気候変動に起因するリスクなど、さまざまな要因があります。こうした様々な課題に対処するには、新しいインフラの迅速かつ効率的な実装と同時に、既存のアセットの運用を最適化しつつライフサイクル(耐用年数)を延ばすことが不可欠です。実用的でデータの裏付けを持つインサイトを活用できるようになることが、より安全かつ効率的で、サステナビリティに対応したアセットへの転換をいち早く進めるための鍵となります。

企業が事業継続性とSDGs(持続可能な開発目標)の達成の双方を確実に進められるよう、ダッソー・システムズとIBMの両社は、ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームならびにバーチャルツイン・エクスペリエンスと、IBMのソリューション群(アセット・マネジメント、リソース最適化、環境リスク管理、ESGガバナンス)を結びつけることを決めました。

コンサルティング会社やエンジニアリング会社といった組織は、既存のアセットの状態をより一層理解できるようになり、その上でエネルギー供給網、風力発電所、空港、配水システム、交通・移動手段、都市、データセンターなどを刷新し最適化するための、変革ロードマップを策定できるようになります。

アセットのバーチャルツイン・エクスペリエンスとは、データの裏付けによって進化し続ける3Dモデルです。アセットのバーチャルツイン・エクスペリエンスでは、現実の世界とそこでのアセットの挙動を忠実かつ科学的に正確に再現できるため、現実の世界で実際にアセットを稼働させる前に、バーチャル環境下であらかじめそれらアセットの性能を検証し改善策をとることができます。設備、インフラ、バリューネットワーク、対象となる地域といった異なる要素のバーチャルツイン・エクスペリエンスを、例えば、気象や環境に関するデータを最適化するソリューションと組み合わせると、次のようなことが可能となります。

·システム・エンジニアリング、製造、オペレーションの各チーム間の連携や、チームをまたいだナレッジの共有を促進
·アセット、作業人員、作業プロセスを組み合わせて運用する上での意思決定が、より素早く安全で持続可能性をふまえたものに
·エンジニアリングからメンテナンスに至るまでの各フェーズに、産業規制や環境規制を遵守するための検討事項を統合

今後数カ月にかけて、ダッソー・システムズとIBMは、両社が共同で提供する製品の詳細を詰めるべく共に取り組んでいきます。両社はまず、配水、エネルギー配給およびエネルギー輸送プロジェクトのオーナーや事業者、風力発電事業者、空港、データセンター向けITインフラプロジェクトに注力する予定です。

エネルギー市場や民間インフラ市場において、両社の協業のメリットを活かせる例として、以下が挙げられます。 

·データセンターの稼働時、コンピュータ、ストレージ、ネットワークといったリソースを最も効率的に運用できるようなアクションを自動化し、世界全体でのカーボンフットプリントの計算と最適化を実現
·アセットの状態とメンテナンスに関する情報を、世界各地の気象状況ならびに気象予報データと連動させて活用することで、空港の運営を強化
·最適化とシミュレーションの機能を組み合わせて活用することで、風力発電所における実際のアセットの設営を改善
·送電や上下水道を含む公共事業の運営や改善を最適化

IBMのChair & General Manger, EMEAであるAna Paula de Jesus Assis氏は、次のように述べています。「長期にわたるIBMとダッソー・システムズのパートナーシップの活性化には、今ほど良い時期はありません。サステナビリティの課題を解決するには、ビジネスパートナー全体が最新のエコシステムで連携する必要があるからです。現実のデータでバーチャルツインを強化することで、特にアセット・インテンシブ産業では、企業が業務効率を改善して環境への影響を削減できるようなになると確信しています。IBMの歴史を通して、当社は世界をより良い場所にするために率先して努力を続けてきました。そして、2030年までにネットゼロを達成させるという意志が、当社の取り組みを確かなものにしています。当社は、エコシステムのパートナー企業と協力して、サステナビリティ関連のソフトウェアとコンサルティング・サービスを盛り込んだ包括的かつ差別化されたポートフォリオを開発しています」

ダッソー・システムズのインダストリー、マーケティング&サステナビリティ担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるフローレンス・ベルゼレンは、次のように述べています。「IBMは長期にわたるダッソー・システムズの貴重なパートナーであり、私たちは各業界の持続可能な変革を推進していくというIBMの強い意志を共有しています。この次へのステップは、今日のエネルギー危機の状況において早急に対処しなければならない業界でお客様の環境フットプリントの削減を支援することを目的としています。IBMのサステナビリティ関連のソフトウェアと専門知識を、当社の3DEXPERIENCEプラットフォームならびにサステナビリティ関連ポートフォリオとバーチャルツイン・エクスペリエンスに統合することで、ネットゼロ目標の達成と循環経済の推進におけるシステムの課題に取り組む際に、今までにない手法を提供できるようになります」 

[1] 出典:IBV 2022 CEO – Energy & Resources insights

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