インターネットの普及によって多様な情報に簡単に接触できるようになり、それは人間関係にも大きな影響を与えています。長らく問題になっているストーカーは近年「ネットストーカー」という言葉が生まれ、ブログやSNSを利用した個人情報の窃取により位置情報が特定されたり、勝手に公開されたりするケースもあります。
このように多様化しているストーカー問題に対し、加害者の足首にGPSを取り付けることで被害者を守ろうとする動きがあります。立正大学教授・社会学博士の小宮信夫氏は、GPS機器装着の支持・不支持の理由を次の様に挙げています。
GPSのストーカーへの装着を支持する理由
・接近禁止の範囲に侵入すれば、その知らせが被害者に届くので、急ぎ防衛行動を開始できる。
・接近禁止の範囲に侵入したことを警察に自動的に通知すれば、警察官が被害者の元に急行できる。
・口頭や文書による警告は一瞬だが、装着機器は毎日見るので意識に上りやすく、犯罪の抑止力なる。
GPSのストーカーへの装着を支持しない理由
・GPSで人の位置情報を把握し、その人の行動を監視することはプライバシーの侵害になる。
・機器は加害者の標的が別の人に向けば意味がなくなるので、認知のゆがみを改善するプログラムの方に力を注ぐべきである。
・機器の装着は加害者を追い詰めたり、プライドを傷つけたりするので、加害者の凶暴化をもたらす。
ポリミルではこの問題を自社SNSの「Surfvote」上で「イシュー」として取り上げ、皆様が意見を投票できる場を設けております。イシューはこちら https://surfvote.com/issues/o4m92qc3oa
投票の〆切は2023年3月31日。
あなたも自分の意見を投票し、社会をより居心地の良い場所に変えませんか?
■小宮信夫氏
立正大学教授。社会学博士。日本人として初めてケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科を修了。
国連アジア極東犯罪防止研修所、法務省などを経て現職。「地域安全マップ」の考案者。
警察庁の安全・安心まちづくり調査研究会座長、東京都の非行防止・被害防止教育委員会座長などを歴任。
代表的著作は、『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館)。NHK「クローズアップ現代」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビへの出演、新聞の取材(これまでの記事は1700件以上)、全国各地での講演も多数。
公式ホームページとYouTube チャンネルは「小宮信夫の犯罪学の部屋」。
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