【LIPS labo】インフルエンサーと共に、クチコミから分析する2022年の振り返りと2023年のトレンド予想<ウェビナーレポート>【2022年12月2号】

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LIPSユーザーの美容事情や、ビューティートレンドをピックアップする『LIPS labo』。今回は、2022年12月6日(火)に人気美容系インフルエンサー・本田ユニさんをスピーカーにお招きし実施した、LIPSウェビナーをレポートします。

  • 1、「LIPSベストコスメ2022」発表後、ウェビナーを実施いたしました

2022年12月1日(木)に発表となった「LIPSベストコスメ2022」の関連企画として「インフルエンサーと共に、クチコミから分析する2022年の振り返りと2023年のトレンド予想」と題し、ベストコスメ発表翌週の12月6日(火)にウェビナーを実施いたしました。
 

スピーカーには、SNS総フォロワー数25万人以上(※2022年12月時点)を誇る、美容系インフルエンサー・本田ユニさんをお招き。
「LIPSベストコスメ2022」の結果や、LIPSに寄せられた投稿、さらにはスピーカーである本田さんが考える2022年のビューティトピック、そして2023年にどういったトレンドを生まれるかをトークセッションにてご紹介いたしました。
 

  • 2、ベストコスメの結果とクチコミから振り返る、2022年のビューティートピックとは

ウェビナーの前段として、モデレーターである小田中より「LIPSベストコスメ2022」の概要と、2022年のビューティトピック2点をピックアップ。

・繊細なラメメイク
・上向き&束感のあるまつ毛

withコロナの中、数年ぶりにバズを生んだ「純欲メイク」や「白湯メイク」のような全顔メイクに着目して解説し、「色」よりも、「ラメの質感」であったり「キープ力」といった仕上がりに注目が集まったと分析しました。

上記2点のほかの2022年のビューティートピックは、『LIPS labo 2022年12月1号』でもご紹介しています。ぜひご覧ください。

■【LIPS labo】「LIPSベストコスメ2022」発表!この1年のトレンドを振り返り 【2022年12月1号】
https://note.com/lips_labo/n/na019ce4c0e40
 

「リップで言えばMLBB (My Lips But Better:自分の唇の色と大きく変わらないけど、よりきれいな色)カラーやアイシャドウも肌なじみのよいものが好まれており、ベーシックなものが近年より好まれているように感じます」と本田さん。

また、商品名である(pdc「ピメル パーフェクトロング&カールマスカラ N」)よりもキャッチコピー『うそつきマスカラ』が多くのユーザーの心をキャッチしたマスカラについても言及。

「(ベーシックなアイテムが好まれいてるからこそ)SNSで発信したくなるキャッチコピーや、商品特長、驚きがあるものはバズってバイラル的に広がるんだと思います」(本田さん)

「LIPSベストコスメ2022 総合大賞1位」を獲得した、LUNASOL「アイカラーレーション」も、『宝石職人』『塗る宝石』といった愛称でバイラル的に人気をより集めたことからも、キャッチコピーなどSNSで発信したくなる仕掛けがあることが重要だということが分かりました。

続いて、本ウェビナーのメイントピックである2023年のトレンドを本田さんと分析。2023年、気になるビューティートピックを挙げていただきました。
 

  • 3、人気美容インフルエンサー本田ユニさんと考える、2023年のトレンド

■3-1、全顔メイクは継続トレンド?これからのメイクトレンドについて
近年はコロナ禍でなかなか全顔メイクが楽しめない状況が続いていましたが、2022年は「純欲メイク」や「白湯メイク」といったようなバズワードも誕生し、”全顔メイクの冬の時代”に終わりが見えてきたように感じます。

さて、2023年も引き続き全顔メイクがトレンドになるのでしょうか?

「中国ではトレンドのスピード感が早いので「白湯メイク」からまた次のトレンドに移っていくと思います。アジア以外ではTikTokから話題を集め、最近では小田切ヒロさんのYouTubeでも紹介された、海外版純欲メイク”#im coldmakeup”が旬。まぶたにカラーはあまりのせずラメをたっぷり、チークを多め&リップはツヤ感重視というすっぴん風メイク。キラキラとしたラメの強いメイクが増えているなと感じています」(本田さん)
 

一方、同じく近頃のトレンドを牽引している韓国のメイクトレンドはどうなのでしょうか。

「例えば最近注目されている韓国ブランド、WonjungyoBeauty(ウォンジョンヨビューティー)のアイパレット「W デイリームードアップパレット」もナチュラルで肌なじみの良いカラーで、すっぴん系メイクからの流れなのかなと見ています」(本田さん)

メイクの参考にされることの多い韓国のアイドルは、近年ますますナチュラルな傾向になっていること、「素でかわいい」ように魅せるナチュラルメイクが支持されていることを考えると、肌なじみのよいカラーでナチュラル盛りできるコスメは、引き続きトレンドになるのではないでしょうか。

続いて2023年の最新春夏のトレンドカラーの話に。
春夏は毎年カラー展開が豊富な印象ですが、本田さんの視点で話題になりそうなカラーをお伺いしました。

「春夏は見た目が大胆なカラーが多く、2022年の夏も派手な印象のファッションカラーが韓国ブランドでもたくさん発売されていたのですが、大きな話題にはなっていなかったと感じています。やはり、ある程度の肌なじみのよさがあることがマストですね。

今年話題になったゲラン「オンブル ジェ」はカラーだけ見ると、派手な印象で難易度が高いように感じるのですが、塗ってみると意外とナチュラルなものも。中国ブランドのFlower Knows「クリスタルユニコーンシリーズ チークブラッシュ」もパッケージや型押しのデザインなどのかわいい印象に反して、肌にしっかりとなじむ繊細なカラーのギャップも魅力。見た目と使用感のギャップがあると印象に残るので、SNSへの投稿にもつながるではないでしょうか」(本田さん)

■3-2、今年はリップバームの時代到来の兆し。カラーは「明度」がカギに
次のトピックは「これからマスクをとる機会が増えるのでは」という期待とともに気になってくるリップについて。

次にくるリップトレンドについてお伺いしていきます。

「まずAMUSEやrom&nd、hinceなど韓国ブランドからはリップバームが続々と新登場しています。例えばAMUSE「デューバーム」は“水感ティントバーム”、“花染めリップバーム”というキャッチコピーも印象に残りやすいので、日本でも話題になりそうな予感。また日本人好みのリップスティック形状という点でも人気に拍車をかけそう。テクスチャーについても、最近はリキッドタイプのリップが多かったので、気分転換にもなりそうです。テクスチャーとカラー、色持ちの三拍子が楽しめたらヒットしそうです」(本田さん)

デパコスの印象が強かったリップバームですが、韓国ブランドのキャッチーなコピーで、リップバームが日本でもバズる予感。

一方、日本ブランドはどんな傾向なのでしょうか。

「昨年の人気に引き続き、手に入りにくいというレア度も拍車をかけ今年もっとも話題になったのは、KATE「リップモンスター」ではないでしょうか。「リップモンスター」の誕生で、リップを選ぶ基準で“落ちにくさ”の優先度が大きく上がったと思います。ロングセラーで王道のOPERA「オペラ ティントリップ N」も人気。やっぱりリップスティックタイプが使いやすいと感じている人が多いのだと思います。

さらに近頃は自分のパーソナルカラーを認識している人が増えてきていて、カラーバリエーションもそれに合ったレパートリーが大事かな、と思います。カラーに関しては去年はくすみ系カラーが人気で、今年になり少し明るいカラーが人気になっている印象。来年はもっと明度がありクリアだけれど肌なじみが担保されているカラーが出てくるのではないかなと予想しています」(本田さん)

本田さんの2023年のリップトレンド予想は以下のポイント!
・リップバームがバズる可能性あり
・パーソナルカラーにあったカラバリの豊富さが決め手
・白浮きせず肌なじみがいいカラーは大前提で、これからは明度も大事
・変化を求める人も多いので、透明感・クリア感がトレンドになりそう

■3-3、次世代レチノールのバクチオール。バズるには敏感肌との合わせ技訴求が正解?
メイクでは肌なじみのよさをキーワードに、ベーシックでシンプルなものが多い印象でしたが、スキンケアのトレンドの動向はどうなのでしょうか。

「今年話題になったスキンケアはイニスフリー「レチノール シカ リペア セラム」。以前はレチノール=攻めのケアという印象でしたが、マイルドで肌質を問わず幅広く使えるレチノールということで話題になりました」(本田さん)

『LIPS labo 2022年10月2号』のリサーチからも分かるよう、自分は敏感肌だと感じているユーザーは少なくないため、「シミ・シワ・たるみ・ニキビ・毛穴など、肌悩みに全方位でアプローチしてくれると話題のレチノール成分を使いたいけれど、A反応(赤みや皮むけ)が気になってなかなか手が出せなかった」という、ユーザーの心をつかんだ商品でした。

■【LIPS labo】花粉要因でスキンケアを変える!肌のゆらぎとスキンケアの関係とは?【2022年10月2号】
https://note.com/lips_labo/n/nbb96ca157771

スキンケアはメイクよりもさらに自分に合うかという点が重視されます。常に敏感肌でなくても、季節や体調などで敏感になる人の割合も高く、敏感肌でも使えるスキンケアを”お守りコスメ”的に使っている方の割合も大きく、“敏感肌も使えるというスキンケア“が幅広い層に刺さる要因のひとつであることは間違いないようです。

「そんな中、次世代レチノールとして注目されているバクチオールですが、メイン成分がキャッチーで発信もしやすく伝わりやすいので、SNSで話題になりそうな予感。あとはTwitterやYouTubeで成分解説系のインフルエンサーの人たちがどう投稿するかによって左右されてくるかなとは思っています」(本田さん)

レチノールの注目度は高く世の中にも浸透してきています。同じような効果が期待できるバクチオールは注目の成分であることは間違いありません。

バクチオールという目新しい成分名称で訴求することは、アーリーアダプターや、アーリーマジョリティである美容感度の高い層の「発信しなくては!」という意欲を掻き立てるはず。

一方、レイトマジョリティである一般購買層にはレチノールという成分がようやく浸透しはじめてきている印象。新しいバクチオールは、”敏感肌でも使えるレチノール”や”敏感肌でも使える攻めケア”という切り口で訴求していくことで、広がりをみせるのではないでしょうか。
 

  • 4、当日回答しきれなかった質問にお答え

ウェビナー内で質疑応答タイムを設けておりましたが、時間の都合上回答しきれなかったものも。本記事で回答しきれなかった項目について、本田さんのご意見と合わせて、LIPS laboチームでお答えをさせていただきます。

Q.純欲メイクや白湯メイクなど、中国系のメイクがトレンドになった背景を知りたいです
「(中国ではトレンドのスピード感が早いので)TikTokなどを通じ、どんどん新しいメイクが生まれています。そこから日本のTikTokerやYouTuberなどの動画クリエイターやインフルエンサーがチェック、日本でバズりそうなものをピックアップして紹介しているという流れが生まれているのではないでしょうか」(本田さん)
「中国系のメイクは、動画映え写真映えするメイクが多い印象です。コンプレックスを感じさせないトーンアップされたマットな肌に、血色感を感じさせるリップやアイメイク、チークがその大きな特徴だと思います。かわいさとキレイさの両方を感じさせるメイクは、女性らしさがあり、日本人が求める(憧れる)メイクに近いのではないかと推察します」(LIPS laboチーム)

Q.韓国や中国では、あまりメイクをされないのでしょうか?
「中国の方にヒアリングをしたことがあるのですが、日本人のように毎日しっかりとしたメイクをする人は少ないように感じます」(本田さん)
「SNSに投稿するためにメイクをする、という人も多いのではないでしょうか。中国で話題になった”ワンホンメイク”も、元は日本のアニメなどを参考にしたコスプレイヤー的な意味合いがあるんだとか。束感のあるまつ毛も、アニメキャラを参考にしたものが多いと聞いたことがあります」(LIPS laboチーム)

Q.クリアな明度の高い色が人気になるということだったのですが、例えばどんなカラー(ピンクなど)が話題になりそうですか?
「リップで言えば、近年はMLBBカラーの中でもくすみっぽい色が人気だったように感じます。今後は明度の高いクリアなカラー、もちろん肌なじみgは担保されたコーラル系などが注目されそうです。また人気のカラーマスカラですが、束感まつげが人気なことからも黒の人気が再燃するかもしれません。ただし、こちらのクリアな色味に。漆黒のような深い色ではなく、明度のクリアブラックのようなカラーに注目したいです」(LIPS laboチーム)

Q.ヘアケアアイテムはどんなものが注目されそうでしょうか?
「こちらも韓国ブランドで話題になったアイテムが注目されると思います。”水トリートメント”と称される、ウォータリートリートメントは、これから日本でもどんどん登場してくるのではないでしょうか。日本だとポンプタイプやジャータイプが多いのですが、韓国式の先端が細い形状のものもポイントですよね」(本田さん)

Q.Twitterでの投稿で意識されていることをお聞きしたいです。
「LIPSやInstagramでは全色レビューが多いのですが、”人気アイテムのこの色!”という感じで、おすすめの1色や気になった1色を紹介することが多いです。Twitterではリツイートすることで「私はこれが気になっている」「これが欲しい」というアピールにもなると思うので、美容感度の高いユーザーだけでなく一般層にもリツイートしてもらいやすいと思い、あえて人気アイテムの1色紹介という形で紹介することが多いです」(本田さん)

Q.韓国コスメや中国コスメと、日本のコスメを使い分けはされたりするのでしょうか?
「アイシャドウやリップなどは、使い分けることはあまりなくその日の気分や、どんなメイクにしたいかでマッチするアイテムを選んでいます。ですが、アイブロウやアイライナーなどは日本のものを選ぶことが多いです。日本人の好みに合った使用感や仕上がりとなっているので、選ぶことが多いですね」(本田さん)

Q.近年、韓国や中国メイクトレンドが日本でも流行りますが、日本発のメイクトレンドがあまり目立たない気がしました・・・。このよう状況についてどう思われますか?日本発のメイクトレンドは、これから来そうなものありますか?
「近年日本では、コンプレックスを解消する「人中短縮メイク」や「中顔面短縮メイク」といったパーツ特化のメイクが多いように感じます。顔診断タイプが人気なこともありますから、ヘアサロンでよく見られる似合わせならぬ「似合わせメイク」なんてものが、これから出てくるかも…?」(LIPS laboチーム)
 

  • 5、最後に

本ウェビナーではスピーカーに本田ユニさんをお招きしたことで、インフルエンサー視点でのSNSとの向き合い方やバズが生まれる過程を教えていただくことができました。
本田さん、本当にありがとうございました。

また、LIPS laboでは引き続きトレンドの「今」と「これから」をユーザー調査や投稿などから分析していく予定です。

取材協力/髙丘美沙紀

※こちらの内容は、『LIPS labo』のnoteからもご覧いただけます。
https://note.com/lips_labo/n/n423b98e328eb
(過去の調査についても、ぜひ合わせてご覧ください)

 

  • LIPSについて

2017年1月にサービスをローンチし、2021年には「コスメ・メイクのクチコミ検索アプリダウンロード数No.1」(出典:App Annie 日本国内 iOS & Android、合計:2021年1月〜12月)を記録。2021年12月には、EC機能『LIPSショッピング』をリリース。商品の発見から購入、レビューの投稿までシームレスな体験を提供できるようになりました。さらに、2022年10月には「なりたい自分を、もっと自由に」のコンセプトを体現するロゴへリデザイン。性別・世代を問わず、メイクや美容を通じて個々人の「幸せ」や「なりたい姿」を自由に追求できるプラットフォームを目指します。メイクやスキンケアに関する商品レビューやユーザー間コミュニケーション、人気ランキング、新商品情報やプレゼント企画など様々な機能やコンテンツを無料で提供しております。
 

  • 会社概要

社名:株式会社AppBrew
所在地:東京都文京区本郷1丁目11-6 東接本郷ビル4階
代表取締役:深澤雄太
事業内容:美容プラットフォームアプリ「LIPS」の企画・開発・運用

LIPS(iOS):https://apple.co/2Q4XoTL 
LIPS(Android):http://bit.ly/2zfUGAT 
LIPS(WEB):https://lipscosme.com/ 

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