NEDO Supply Chain Data Challengeは、経済産業省及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO)が主催する初の懸賞金事業で、衛星データを活用して、自社サプライチェーンの中で供給停止リスクのある企業・工場の早期特定、他拠点の把握などを遠隔で行うことを目的とした様々なアイデアを募るコンテストです。2022年3月18日からアイデア募集を開始し、6月1日に1次審査通過者を発表、12月12日に行われた最終選考会では、1次審査を通過した20件でピッチコンテストを行いました。
株式会社Resilire、株式会社Gaia Vision、株式会社エル・ティー・エスはこのコンテストのシステム開発部門テーマ2「大規模風水害などの災害に起因するサプライチェーンへのインパクト推定と可視化サービスの提供」へ1チームとして共同提案を行いました。チームが開発し提案した「洪水ハザードマップと人工衛星データ・AI技術を用いたサプライチェーンの影響可視化サービスFASPAI」はこの部門で第2位に入賞し、賞金500万円を獲得しました。
■ 提案システム「FASPAI」
FASPAIは「Flood Assessment System using Physics-based AI」の略称で、降水量から浸水エリアを予測するAIモデルです。広範囲・多岐にわたるサプライチェーンを持つ企業の生産管理担当者を顧客として想定しています。人工衛星による画像データや、大学の研究を元にした洪水シミュレーションや高精度地形データを用いて、降水量データのみから数分で高い精度での浸水エリア予測を行うことができます。さらに推定した浸水エリア情報から、サプライチェーン管理プラットフォームのResilire上で影響度評価や復旧対応を支援することで、システム利用顧客は洪水の影響を最小限に抑え、企業へのレジリエンス向上に貢献する世界初のサービスです。
■ 今後の展開
株式会社Gaia Vision、株式会社エル・ティー・エスの協力のもと、株式会社Resilireが提供するサプライチェーンリスク管理クラウド「Resilire」への実装を将来的に予定しています。システムの実装と顧客拡大に向けて、3社は引き続き協力して参ります。
■Resilire(レジリア)について
株式会社Resilireは「テクノロジーで持続可能な社会を創造する」というビジョンの元、サプライチェーンリスク管理サービス「Resilire(レジリア)」を開発しております。
多くの製造業では、サプライヤー(調達先)がブラックボックス化しています。災害等のインシデント発生時の影響把握が遅れてしまうことにより、製品の供給が停止する事態が起きています。(コロナによる需給バランスの変化によるマスク等の不足や、半導体不足による減産等)
私たちは、サプライヤーネットワークの可視化とインシデントデータの連携を可能とするSaaSを提供することで、サプライチェーンの寸断を予防し製品の安定供給を実現し製造業全体のレジリエンスに貢献していきたいと考え事業を行なっています。
≪株式会社Resilire 概要≫
代表:津田 裕大
設立:2018年9月
本社:東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟22階
URL:https://www.resilire.jp/