- システム開発ではなく事業会社として
ケンカツとは、人手不足の課題に対し、独自に開発したLINE連携システムを用いて建設業の職人や協力会社を集めるサービスとなります。プラットフォームとして提供する形式とOEMによるインハウス化を支援する形式の2つの方法があります。
受託開発業務を通じ、どのような要素技術を用いてイノベーションを起こすか明確に定まりました。技術資産の蓄積や案件実績も増え、プロダクトが市場にフィットする手応えを感じています。これまではシステム開発会社の一事業ドメインとして開発・運営を続けてきましたが、今後はサービス面の強化や数字の成長など、役目が大きく変わるタイミングで運営元を分ける必要性を感じ、新会社を設立した次第です。新会社に移管する事業は以下となり、来年春までの移管完了を目指しており、以降は新会社の組織化を強めていく考えです。
- 「ケンカツ」
- 「住カツ」と「ピクら?」(それぞれ後述)
- 上記のOEM提供
- 建設業界向けに事業展開したい企業様の支援
- 鉄道会社やゼネコン、地方自治体などから委託を受けたローカル性の高い受託案件(DX銘柄)
なお、上記に含まない事業に影響はありません。また、当面は鹿山が両社の代表を勤めます。INJUSについては引き続き、業界特化型のLINE拡張を始めとしたAPI開発に主軸を置き、コングロマリット型ゼロイチベンダーとして経営を続けていきます。
□LaaS(LINE Official Account as a Service)構想
スマホアプリやwebサービスとして提供していたソフトウェアをLINEに置き換えることで、頭打ちとなっているデジタル利用を促進する発想です。店舗やサービス、施設や事業所毎にLINE公式アカウントを開設する流れが出来てきている環境を好機と捉え、1つのツールで全業種をカバーするのではなく、あるいは人力での運用代行でもなく、特定業務を切り取ってパッケージ化、個別開発にも対応していきます。
- 新プロダクトと買取業界への進出
□住カツについて
ケンカツではtoBを想定していますが、LINEをベースにしたシステムの性質上、一般消費者と繋がりやすい点が強みになります。そこで、家庭の小口工事の受付窓口として「住カツ」を始めます。第一弾として、施工事業者を検索し直接連絡が出来るポータルサイトを開発しました。
定価のない業務の専門業者を探す際、消費者の心理として「いくらからいくら」の幅を一次判断にすることが多く、「見積もり」を求めがちです。一方で、顧客が専門業務を言語化することは難しく、現地調査や要件定義にかかる事業者負担が課題と感じていました。実際、これら双方のミスマッチに起因するトラブルは今もなお発生しています。
そこで、LINEに施工箇所の画像を一枚送るだけで、最小と最大の金額幅をコンシェルジュが第三者目線で解答し、無償でコンサルティングや見積もり策定などの御用聞きを代行するサービスを一部地域より開始致しました。今後は入札制度(コンシェルジュを挟まない形式)についても実装していきます。
上記の手法で案件を集め、ケンカツにご登録頂く施工会社様に非公開案件として送客支援を行います。ケンカツが一部業務を請け負うことで事業者様の負担を軽減し、エンドクライアント様に対しては安心と提案の質向上を提供していく考えです。現在、一般家庭のみならず不動産会社やマンションの管理組合の方からの問い合わせを頂き、実際の成約が出始めています。引き続き送客先となる加盟事業者様を募集しています。
□ピクら?について
上記の業務を効率化するべく「ピクら?」という公式LINEの拡張ツールを開発しました。
通常の公式LINEの場合、画像をチャット画面上に表示するだけ、2週間で消えてしまいます。「ピクら?」では、LINEに画像が送られると自動で弊社開発の管理画面に転送し(上記画像のPC画面)、案件名や金額など、画像のプロパティに情報を書き加えることが可能です。更に、その情報を反映してLINEに書き出す(上記画像のスマホ画面)ことで、チャットの文面を手打ちする必要がなくなります。
LINEのアカウント情報にて相手を識別可能なので、メールアドレスや電話番号など文字列での個人情報の取得を必須とせず、相手が同意をしないと配信が出来ない仕様なので、簡単にメールや電話営業が出来ないようになっています。
こちらは各店舗のLINEに実装可能でして、むしろ、施工能力を有する建設会社様自らがこの仕組みを運営すればより成果が出ると考えています。 弊社からの送客を受けつつ、自社独自の集客ツールとして併用し、プラットフォームに依存することなく、オーガニックな集客手法を確立して頂けるよう各事業者毎の個別開発のニーズに応じられる開発環境を準備しております。販売代理店様からのお問合せも歓迎しております。
□買取業をケンカツに含んだ背景
ケンカツの事業の一環として、鉄道会社と実施した「LINEを使った不用品の回収・廃棄」実験では大きな手応えを感じました。不動産会社や建設会社がFCとして買取店舗を営んでいるケースも多く、引越しや遺品整理、空き家問題の解消など、シナジーも見込めます。つまり、建設とリユースは隣番地と考えられます。
一般的にリユース市場は3兆円マーケットと公表されていますが、これは表に出て来ているものだけで、埋没資産は37兆円とも言われています。フリマアプリが普及してもなお取りきれていない状況です。資材不足やSDGsの観点からも、新しく商品を作りにくくなるこの時代において、使えるものを掻き出して二次流通に乗せるか、特に日本の中古品は品質が良いと言われ、外貨獲得機会にも繋がります。
一方、その日に現金化したいニーズやコピー品の転売防止や真贋など、リアル店舗が果たす役割が大きい反面、中小の店舗だとデジタル実装が難しいといった課題があります。
そこで、買取業界で汎用的に活用が見込める「ピクら?」を開発した、というのが経緯です。専門店の多くがLINE査定を導入しており、公式機能や既製のLINE連携ツールでは実現出来ない利便性を弊社なら提供出来ると考えたからです。
なお、弊社は買取業自体を行う考えはなく、フランチャイザー様向けに独自機能の実装や基幹システムとの連携なども対応可能です。
- 株式会社INJUSについて
設立:2013年1月
代表取締役;鹿山 瞬
事業内容:システム開発、ケンカツ
東京都港区六本木4-9-2 俳優座ビル713号室
webサイト:https://www.injus.co.jp/
メール:webmaster@injus.co.jp
【お問い合わせ先】
代表直通メール:kayamashun@injus.co.jp