昨年から、ファーウェイとドローンテックは5Gとドローン技術で協力するプロジェクトを始めました。高精細カメラとセンサーが搭載されたドローンは、農地などの地上を撮影し、その画像やデータの処理には5Gネットワークの連携が必要です。両社の発表によると、双方の協業は第二期に入っており、ファーウェイは5Gに加え、クラウドなど、リアルタイムの人工知能(AI)分析のための技術インフラを提供します。アップグレードされたソリューションは、ドローンが撮影した画像とデータをリアルタイムでAI分析し、利用者が合理的な作業計画を立てるための有効な情報を提供します。
農業分野では、この技術により、害虫の発見や作物の生育状況の把握、および収穫時期の予測などが可能になり、農家は水や農薬、化学肥料の使用を最小限に抑えられるようになるなど、農業のグリーンで持続可能な発展の促進に寄与します。
第2期プロジェクト「Digital Sky」は、ドローンサービスをシェアリングエコノミーモデルに進化させる取り組みを計画しています。将来的には、企業や自治体、個人がドローンをレンタルして、農業や太陽光発電、交通、電力などの分野でインテリジェントなシナリオ分析を展開できるようになると期待されています。
本プロジェクトの推進について、オーストリアのAndreas Reichhardt財務次官は次のように述べました。「ファーウェイとドローンテックはまずアスパラガスとブドウ栽培にドローンを活用しました。リアルタイムの画像認識で作物の生育状況を分析し、収穫量と品質の向上に取り組んでいます。オーストリアはこれをデジタルトランスフォーメーションの一つの好機として捉えたいと考えています。そのためには5Gをはじめとする優れたインフラが必要不可欠です。」
農業分野では、5Gドローンの利用が直面する最大の課題はネットワークカバレッジです。現在、5Gネットワークは主に地上または屋内の利用者向けに設計されていますが、ドローンは通常地上から50メートル以上の高さで飛行します。ドローンに必要な高品質な通信ネットワークの開発はまだこれからです。
ファーウェイのオーストリア法人のErich Manzer副最高経営責任者は次のように述べています。「5G技術は、高帯域幅、低遅延、数百万の端末の接続を可能にする同時多接続を特長としています。ドローンを5GおよびAI技術と組み合わせることで、多くの労働力集約型分野の課題の解消に役立てます。」
ドローンテックCEOのDavid Hopf氏は次のように話しました。「人工知能技術を用いたドローンは、農業の未来の持続可能な発展を推進する重要な要素です。ファーウェイと共同で開発したソリューションは、農薬や肥料の使用を大幅に削減するだけでなく、農業の効率を高め、人件費を削減し、食品サプライチェーンの持続可能性を高めることができます。」