MUでは、各ミュージアムの所蔵作品の公開のほか、特定のテーマで作品群を集めて紹介する「EXHIBITION」(展覧会)、学芸員の知識をMU学芸員(キャラクター)がわかりやすく解説する「動画」、それぞれのミュージアムの個性を活かした「合同企画展」など、趣向を凝らした多彩なコンテンツでミュージアムに眠っている魅力をオンラインで発信。
全ての人の「文化的な体験を通じたQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上をテーマに、美術・アートに興味のある人はもちろん、普段はミュージアムに足を運ばない人たちとも、楽しみ、学び、感動できるコンテンツを共有し、また、それらを全国のミュージアムと共創する場(プラットフォーム)として運営していきます。
- 企画の背景にある「社会的な課題」
コロナ禍となり、美術館が休館を余儀なくされ、三密を避け、観客がミュージアムに足を運ばなくなっています。また、コロナ禍でなくても、美術やアートに強い興味・関心を持ち、遠方にある美術館に足を運ぶ人は少なく、スポーツ鑑賞と異なり、美術館へ足を運ぶ人たちの市場は、この十数年でほとんど増えていないという現状があります。
さらに、ヨーロッパでは芸術や文化についての意識が高く、コレクションを購入し「常設」で集客するのが主流ですが、日本では海外から費用を払ってコレクションを借りて「企画展」で集客するのが主流。スペースの問題でコレクション(所蔵作品)を常設展示できないばかりか、企画展は権利の問題から2次利用できず、集客するにもエリアの限界があり、美術館が資金を集めにくいという現状もあります。
また、思いや感動という点において、文化芸術施設の図録や展示会のパンフレットは、企画/監修に携わるキュレーターや学芸員の思い、そして、展示する作品を創作した作家の感動が詰まった象徴的な印刷物の一つです。
しかし、図録の印刷や出版を通じ、私たちが感じているのは、知名度のある大規模な展示会などは脚光を浴びる一方、地域の美術館のコレクション展などに注目が集まりにくい状況がある、ということ。ミュージアムのコレクションには、その地域の歴史や風土、風俗などが反映されており、とても興味深く、私たちの知的好奇心を十分に満足させてくれるにも関わらず、です。
そして、さらに、コロナ禍が追い打ちをかけるように、ミュージアムのコレクションと生活者の距離をさらに離してしまったと感じています。
- 「MU」の思い
そこで、それらの課題を解決するために考えたのが、日本各地のミュージアムに眠る「感動」や「学び」を送り届ける、オンラインのミュージアムプラットフォーム「MU」です。
「MU」では「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」というSDGsのサスティナブルな考え方に根差し、あらゆる環境や条件に左右されることなく、全ての人たちが気軽にアートや文化財と出会い、アクセスできる環境をつくります。
そして、MUを通じ、アートや文化財に触れたことがきっかけで、新しい将来の可能性に気づいたり、生活にちょっとした喜びが増えたり、そんなプラスの影響を世の中にたくさん生み出したいと考えています。
- 「MU」の役割
1. 美術・文化財へのアクセシビリティの向上 ― 誰もが簡単につながる仕組みづくり
2. 美術・文化財の楽しみ方の拡張 ― 共感しやすいコンテンツの整備
3. 美術・文化財の直接鑑賞の入り口づくり ― 来訪・来館につながる情報発信
- 「MU」が提供するサービス
<一般の方々に対して>
アクセスしにくい場所にあるなど、普段接点のなかった博物館や美術館に、いつでも、どこからでもアクセスでき、作品の鑑賞や学びの機会を得ることができます。また、観たことのないミュージアムのコレクション、熱量のあるキュレーターが解説する動画など、そこにあるコンテンツに触れることで、知的好奇心を満たし、思いがけない偏愛対象を発見することが可能。さらには、様々なミュージアムのコレクションと接することで、分野横断の学びと、文化財が持つ背景を通じ、地域の風土や歴史に対する理解を深めることもできます。
<ミュージアムに対して>
展示スペースがない、ニーズが少ないなどの理由で公開できていなかった作品を公開し、収益化できるシステムを提供。情報発信により「文化体験を最大化」することで、新しいユーザーとの接点をつくり、来館者の裾野を広げます。また、アーカイブ化に備え、デジタルコンテンツ(作品のデータ化や動画コンテンツ)の拡充ができ、新たな収益モデルを提供します。さらには、「MU」(プラットフォーム)でのユーザーの行動データを取得・分析し、リアルでのコレクション展示の企画等に活用することもできます。それらをすべてお任せにするのではなく、ミュージアムに寄り添って、伴走者として情報発信のお手伝いをするのが、他にはない「MU」ならではのサービスとなります。
- 一般公開日と参加ミュージアム
<一般公開日> 2022年(令和4年)9月1日
<URL> https://museum-u.com/
<参加ミュージアム> ※ローンチ時点
1.大阪市立美術館 2.逸翁美術館 3.白鹿記念酒造博物館 4.金沢21世紀美術館(限定4館からスタートします)
※公開日以降、ペイドメディアによる広告出稿、インフルエンサーイベントの実施、インターネット広告など、積極的なプロモーションを展開していきます。
- 運営会社について
ナレッジ・クライマー(能登印刷株式会社)
創業100年を超える老舗企業(創業1913年)。「顧客と社会の未来をつくる情報価値プロデュース企業」をミッションとし、情報をとどけたいお客様の伴走者として、マーケティング・ブランディング・印刷・出版・システム開発・メディア事業・EC事業などのソリューションを提供しています。高品位印刷には定評があり、東京、関西、北陸を中心に、全国の美術館の図録などを数多く手がけています。
<企業情報>
社名:ナレッジ・クライマー(能登印刷株式会社)
創業:1913年
資本金:7,800万円
代表者:代表取締役 能登健太朗
グループ本社:石川県金沢市武蔵町7-10
公式HP:https://www.notoinsatu.co.jp/