PingCAP株式会社 (本社:東京都千代田区、代表取締役社長:Eric Han、以下 PingCAP) は、社会で最も弱い立場の人を絶対的に支える愛知県の組織「社会福祉法人AJU自立の家 (本部:愛知県名古屋市、所長:石田長武氏、以下 AJU自立の家)」の活動をTiDB Serverlessで支援します。
社会福祉法人AJU自立の家 わだちコンピュータハウス 水谷真 氏 (左)、
社会福祉法人AJU自立の家 わだちコンピュータハウス 所長 石田長武 氏 (右)
1973年に車いすの団体である「愛知県重度障害者の生活をよくする会」と、愛の実行運動を行う「AJU」が出会い、健常者も障害者も共に協力し合い、誰もが住める福祉の街づくり運動が始まりました。AJU自立の家 ( https://aju-cil.com/ ) は、こうした障害者運動を母体として1990年に誕生しました。設立から30年余経つ現在でも、常に新しい福祉の試みにチャレンジし続け、施設の企画から運営に至るまで、障害者自身が中心になり進めていることが最大の特徴となっています。
AJU自立の家が運営する重度障害者の働く場である「わだちコンピュータハウス ( https://aju-cil.com/work/wadachi.html ) 」は、福祉関連のWebサイト構築及び運営を独自に行う機関です。同機関の運営するいくつかのWebサイトで、次世代データベースのTiDB Serverlessをいち早く導入しました。その1つである「こころの絆創膏 ( https://www.inochi-akari.city.nagoya.jp/ )」は、悩みを抱えた全ての市民にサポートを提供し、かけがえのない命を救う活動の窓口となっています。
AJU自立の家のわだちコンピュータハウスで所長を務める石田氏は、次のように述べています。
「わだちコンピュータハウスは約40年前 (無認可作業所時代から通算) に誕生し、身体や精神に障害のある人たちが働いています。20年前からウェブサイト、ウェブシステムの製作、保守を行ってきました。ウェブデザインチームは全員が障害者です。車いすを使用する身体障害者が5名、精神障害者が1名です。情報処理安全確保支援士やネットワークスペシャリストの有資格者もいます。長年地元自治体や社会福祉協議会のホームページを手がけ、中でも名古屋市役所の各課のウェブサイト5つは、長年名古屋市内の専用サーバーで運用してきました。当初は、名古屋市内にデータセンターを置くことが必須条件でしたが、2023年度にクラウド移行が認められ、PinCAP社の提供するTiDB Serverlessの導入に踏み切りました。TiDB Serverlessは無料で始められ、その後も低価格で運用することが可能ですが、いくつかのWebサイトがTiDB Serverlessに移行するため料金が発生することが予想されていました。生産活動を通して売上から給与・工賃を支払い日々の生活を成り立たせているので、生産活動にかかるコスト削減が課題です。今回の無償化のお申し出は誠にありがたく、感謝の言葉もございません。今回のご厚意をチャンスに変え、精進して参ります」
また、今回のプロジェクトリーダーとしてプロジェクトを牽引したAJU自立の家のわだちコンピュータハウスの水谷氏は、こう振り返ります。
「弊社は創業当時から、いろいろな企業、団体、個人の支援により支えられて来ました。障害者の仕事としてホームページ制作が向いていると勧めてくれたのは、パソコン周辺機器メーカーバッファローの創業者で、メルコホールディングス代表取締役元会長の故・牧誠氏。さまざまな下請業務をいただく一方、21世紀はインターネットの時代になるから今のうちに勉強するようにと勧められました。弊社が名古屋市より委託を受けて運営するいくつかのWebサイトのデータベースの移行に伴い、比較検討の結果、TiDB Serverlessを選択し、本格移行前の5月から検証を開始しました。クライアントへの見積提案の段階では、別のデータベースへの移行を検討していましたが、MySQLとの互換性や安定性、簡単な管理ユーザーインターフェイス、サーバーレス (リソースの制限を心配する必要がない)、無料利用枠がある (気軽にテストできる)、価格がリーズナブルなど、数々のメリットが挙げられ、最終的にTiDBを選択しました」
PingCAPの代表取締役社長であるHanは次のように述べています。
「TiDB Serverlessは、全てのエンジニアに気軽に利用できるデータベースとして提供したいという創業者兼CEOのMax Liuの強い思いがあって生まれました。障害があっても先進的な技術を積極的に取り入れ、また学び続けるAJU自立の家のエンジニアの皆様に大変感銘を受けました。TiDB Serverlessは、エンタープライズレベルのデータベースを、初めの5GBは無料、また技術サポートの提供をしない形で低価格での提供を実現しています。従量課金制のため使用量によって料金発生は避けられませんが、AJU自立の家の管理・運営するWebサイトや今後生まれるサービスにおいて、PingCAPは無期限でTiDB Serverlessの無課金及び技術サポート提供を行い、AJU自立の家の活動を陰ながらサポートします。今回、数多くあるデータベースの中からTiDB Serverlessを選択いただき、大変光栄に思うと共に、AJU自立の家の活動を通して社会貢献できることを大変嬉しく思います」
TiDBについて
PingCAPの主力製品である分散型NewSQLデータベース「TiDB (タイ・デー・ビー) 」 ( https://pingcap.co.jp/tidb-overview/ ) は、ゲーム業界をはじめとした金融、決済サービス、Eコマース、コンテンツサービス、ロジスティックスなど多種多様な業界やミッションクリティカルな場面での導入が進み、全世界で3,000社以上の企業に採用されています。TiDBは、MySQLやPostgreSQLなどの従来のリレーショナルデータベースと同様にSQLを使用してデータにアクセスすることができ、分散型のアーキテクチャにより水平方向の拡張性、強力な一貫性、MySQLとの互換性を備えた高い可用性、HTAP (ハイブリッドトランザクション/分析処理) 、クラウドネイティブを特徴としています。また、TiDBの機能をクラウド上で使用できるフルマネージドサービスのTiDB Cloud ( https://pingcap.co.jp/tidb-cloud/ ) を提供しています。TiDB Serverlessは、TiDB Cloudのスケーラビリティとコスト効率に優れたオプションとして注目されており、中小規模の企業や開発者向けに最適化されています。中でも、OpenAIが提供するChatGPTとTiDB Cloudを組み合わせて開発した自然言語クエリジェネレータ「Chat2Query ( https://pingcap.co.jp/chat2query-ai-powered-sql-generator/ ) 」はAIとデータベースを融合した最新技術として注目され、AIがユーザーのデータスキーマを理解して自動でクエリを生成、膨大なデータを超高速処理で分析し、リアルタイムで結果を返します。
PingCAPについて
PingCAPは、エンタープライズ向けのソフトウェアサービスプロバイダーとして2015年に設立され、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供することにコミットしています。PingCAPの社名は、ネットワークの疎通を確認するために使用されるコマンド「Ping」とCAP定理の「CAP」の2つの単語を組み合わせています。3つのうち2つを選ばなければならないとされるCAP定理のC (Consistency – 一貫性)、A (Availability – 可用性)、P (Partition Tolerance – ネットワーク分断への耐性) ですが、この3つの全てに接続したい (Ping) という思いが込められています。PingCAPの詳細については https://pingcap.co.jp をご覧ください。
PingCAPは、Access Technology Ventures、Coatue Management、GGV Capital、Sequoia Capitalなど、米国の大手投資会社から資金提供を受けています。
会社概要
[PingCAP]
会社名:PingCAP株式会社
所在地:東京都千代田区大手町2丁目6番4号 TOKYOTORCH 常盤橋タワー 9F
代表者:Eric Han (エリック・ハン)
設立:2021年3月15日
事業内容:分散型NewSQLデータベース「TiDB」を主力とした、オープンソースでクラウドネイティブなワンストップのデータベースソリューションを提供
[AJU自立の家]
会社名:社会福祉法人AJU自立の家 わだちコンピュータハウス
所在地:愛知県名古屋市昭和区下構町1-3-3
代表者:石田 長武 (いしだ おさむ)
設立:1984年10月24日
URL:https://aju-cil.com/work/wadachi.html
事業内容:①データ入力・加工、②Webデザイン (HP作成)、③音声反訳 (テープ起こし)、④アンケート集計・分析、⑤ユニバーサルデザインコンサルティング、⑥行政計画コンサルなど