中小企業のビジョンの設定、ビジョンの達成に必要な経営リソースの可視化について調査したBLUE REPORT mini 9月号を8月25日に発行しました。
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今回のレポートの目的
前号(ブルーレポートmini8月号)では「中小企業とDX人材・GX人材」と題し、DXとGXへの取り組み状況に加えて人材の育成や採用について取り上げました。人材の育成や採用には明確な人材活用の方針が必要です。そして、企業の経営目標を示したビジョンが人材活用の方針の根拠となります。その意味でも、明確なビジョンの有無が人事戦略に大きく影響することがわかりました。
ビジョンとは、会社の「なりたい姿」そのものです。その実現には経営の現状把握による課題の明確化が不可欠であり、ビジョンと課題の間のギャップを埋めるための戦略は事業計画や具体的な目標設定に落とし込まれます。この現状把握とは、具体的には売上やコスト、人材管理などの経営リソース全般です。これらを正確にデータで把握する「可視化経営」により、企業は課題の把握や目標設定をスムーズに進めることができるようになります。
中小企業のビジョンの設定はどのくらい進んでいるのでしょうか。また、そのビジョン達成に向けて必要な経営リソースの可視化は、どの程度進められているのでしょうか。今回はこの「可視化経営」に関して行った調査の結果をお届けします。
●本レポートの詳細は、こちらをご参照ください。
https://www.forval.co.jp/consulting/pdf/bluereport_mini_202309.pdf
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目次
1.経営リソースの把握と可視化
1-1. 会社のビジョンの有無/ 1-2. 長期経営計画の策定有無 1-3. 月次売上・利益・コスト・決算情報の把握 1-4. 融資とその返済状況の把握/ 1-5. 従業員の勤怠情報の把握 1-6. 従業員のスキルの把握/ 1-7. 会社の経営課題の把握
2.ビジョン、経営課題とリソースとの関連性
2-1. ビジョンの有無と経営リソースの把握
2-2. 経営リソースの把握と課題の明確化
コラム 中小企業への伴走支援
3.まとめ・あとがき
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本レポートの概要
企業がビジョンを策定することは、自社の目標や「なりたい姿」を示すだけでなく、具体的な経営戦略や事業計画の立案においても重要です。また、人材育成や採用の戦略はもちろん、従業員のモチベーションアップ、顧客や取引先などへのアピールにもなることなど、さまざまなメリットを生み出す効果もあります。しかし、ビジョンの策定を進めている中小企業について調査をした結果は、全体の42.0%にとどまることがわかりました。
さらに、ビジョンの達成に向けて必要である長期経営計画の策定についても「明確に/ある程度はできている」と回答した企業は4割ほどにとどまっており、本調査からは中小企業のビジョンとそれに関連する取り組みは、まだまだ進んでいない実態が明らかになりました。
今後、企業が成長していくためには、経営者が将来のなりたい姿を描かないことにははじまりません。そのビジョン達成のためには経営課題の明確な読み取りが必須であり、それは正確な現状把握により可能になります。「正確な現状把握」については「正確に/ある程度把握できている」の合計が7項目のすべてで9割を超えましたが、それらを元にした「経営課題の明確な読み取り」については約2割にとどまっています。
正確な情報把握の効果的な手段の1つにDXの促進があります。デジタル技術を駆使し、経営に関わる各種データをリアルタイムに収集し、分析することで、現状の経営リソースの正確な把握と課題の明確化をスムーズに進めることが可能になります。ビジョンの策定は企業経営において必要不可欠な取り組みですが、デジタル技術やデータを活用したデータドリブン経営の実践もすべての中小企業にとって積極的に取り組むべき課題と考えています。
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日本に存在する法人の99%以上を占める中小企業。
この中小企業1社1社が成長することこそが日本の活力につ
ながります。中小企業が成長するための原動力の1つにGreen(グリーン)とDigital(デジタル)を活用し企業そのものを変革するGDX(Green Digital transformation)があります。
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