■ 背景とねらい
マクロミルは2000年の設立以来、オンラインリサーチのリーディングカンパニーとして業界をけん引してきました。現在では1,100万人超の国内提携パネルネットワークを構築し、リサーチ事業を中心にさまざまな事業を展開しています。
モニタスは1991年に設立し、約2,500万人のアンケート回答パネル組織を運営し、アンケートコンテンツを活用したメディアの収益化支援や、調査会社等に向けたアンケートモニター提供サービスなどを行う、モニターアライアンス事業を主に展開しています。
マーケティングリサーチ業界は、現在インサイト産業への転換期にあり、従来の定量・定性調査といったリサーチの提供にとどまらず、さまざまなデータを収集・分析し、顧客企業により深く、より正確な消費者インサイトを提供することが求められています。そうした中、両社は今後、双方のパネル資産を生かしたサービスの提供を通じて、顧客企業のマーケティング課題の解決を、よりスピーディーかつ広範囲にわたり支援することを目指します。
■ 期待する効果
1. 国内最大級の消費者パネル基盤の確立
今回の連結子会社化により、マクロミルグループのアンケート回答パネル総数は国内最大級の約3,600万人となり、既存のリサーチサービスおよびデジタル領域において、調査対象者が拡大することなど、サービス提供範囲の拡大や、質の向上を見込むことが可能です。両社は今後、このパネルの優位性を新たなサービス開発の基盤として、更なる事業規模の拡大を目指します。
2. 「サンプルパネル提供」「セルフサービスプラットフォーム」の市場のサービス強化
マクロミルグループは、モニタスを連結子会社とすることで、インサイト産業の中でも足元で伸長が続いている「サンプルパネル提供」「セルフサービスプラットフォーム」(※3)市場でのサービス展開を本格化します。
具体的には、顧客企業への調査協力が可能な消費者パネルを提供する「サンプルパネル提供」の市場において、サービス領域を拡大し、更なる市場拡大を目指します。また、顧客企業が抱える自社製品やサービスのユーザー等を対象に、リサーチやデータ分析が行える「セルフプラットフォーム」の市場においても、サービス領域と事業規模の拡大を目指します。本市場において、マクロミルは現在「Questant(クエスタント)」や「ミルトーク」、モニタスは「スパコロ」(特許取得済:特許第7286802号)といったサービスを展開していますが、今後両社は、それぞれの既存サービスのノウハウを生かし、両社で顧客企業の調査ニーズによりスピーディーかつ低コストで対応するサービス提供の実現を目指す方針です。
マクロミルグループは、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、「総合マーケティング支援企業」へと事業モデルの変革を進めています。今後も、消費者パネルから得られるさまざまなデータを活用した革新的なサービスを提供し、マーケティングビジネス領域全体にイノベーションを拡げることを目指します。
以上
※1 :2023年7月3日付でマクロミルが保有するモニタスの普通株式の持分割合が57.8%相当となり連結子会社化
※2 :2023年8月自社調べ。マクロミルおよびモニタスのアンケート配信可能数の合計値(ただし、マクロミルの国内提携パネルネットワークに含まれていたモニタス分は控除)。他社データについては、国内リサーチ企業の主要4社が、2023年8月時点で開示している情報に基づく
※3 :「サンプルパネル提供」「セルフサービスプラットフォーム」は、いずれも一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が定義する「インサイト産業」を構成する8つのセグメントに含まれるものとして、新たに追加されている市場領域
【株式会社マクロミル 会社概要】
代表者 :代表執行役社長 グローバルCEO 佐々木徹
本社 :東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F
設立 :2000年1月
事業内容:マーケティングリサーチおよびデジタル・マーケティング・ソリューションの提供
売上高 :40,616百万円(2023年6月期)
URL :https://www.macromill.com
【株式会社モニタス 会社概要】
代表者 :代表取締役社長 林秀紀
本社 :東京都港区芝公園2-6-3 芝公園フロントタワー22F
設立 :1991年4月
事業内容:モニターアライアンス事業、LINEリサーチ事業
URL :https://monitas.co.jp