~日本のスポーツ界と社会の変化へ。~ アスリートが安心できる居場所・プレーの両立に向け「アライアスリート」育成プロジェクトを開始。LGBTQ+の課題解決に賛同する候補者が決定!

この記事は約8分で読めます。

スポーツはLGBTQ+への差別・偏見解消の”最後の関門”と言われています。NPO法人プライドハウス東京は、アスリートのLGBTQ+に対する理解を促進し、スポーツ界の課題に対して行動・啓発する「アライアスリート」育成プロジェクトを開始しました。この度、全3回の研修プログラムに参加する候補生が決定したことをお知らせします。2023年8月8日(火)に第1回目の研修を実施し、2023年8月27日(日)まで引き続き受講生を募集しています。

  • D&Iが進まない、男女二元論で発展してきたスポーツ界

様々な業界・分野でダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の考えが広がり、日本国内においてもLGBTQ+などの性的マイノリティの方々への理解・取り組みが進んでいます。

一方、”強さこそが正義・男らしさ”と賞賛されがちで、発祥時から伝統的な男性中心主義が続くスポーツ界においては、取り組みが著しく遅れているのが現状です。男女二元論の中で文化・仕組みが作られてきた業界であり、スポーツはLGBTQ+課題の”最後の関門”と言われています。

  • 「自分らしさ」とプレーの両立が困難なアスリート

特にアスリートは、チームメンバーや応援されるファンとの繋がりの中で活動することから、自分らしさを表現・理解してもらうことがプレーやパフォーマンス、競技を続けるモチベーションに直結するなど、非常に重要な意味を持っています。また、例えばトランスジェンダーの選手が自分らしさ・本来の自分を追求してホルモン療法を行うと、競技への出場資格が失われてしまうなど、様々な困難に直面していることが報告されています。このように大会やトレーニング過程、教育機関などスポーツのあらゆる場所で、性自認や性的指向、性別表現に関わらず、誰もが安心・安全に自分らしくプレーできる環境作りが重要となっています。

  • アライアスリートプロジェクトの概要

本プロジェクトは、アスリートたちがLGBTQ+の理解を深め、差別撤廃と包括的な環境づくりに寄与することを目的に実施。LGBTQ+専門家やLGBTQ+当事者であることをオープンにしている現役/元アスリートによる講義やワークショップなど全3回の研修プログラムを2023年8月~9月にかけて行います。全ての講習に参加した方に「アライアスリート」の修了証を授与します。(アライ(ally)とは「同盟、味方」などを表す言葉)

その後も、プライドハウス東京と連携したLGBTQ+に関する情報発信、プライドマッチなどのアウトリーチ活動への訪問・トークショー等への登壇など、強い発信力を持つアスリートと連携することで、より多くの人にLGBTQ+課題に関心を持っていただき、スポーツ界から社会を動かすアクションの輪を広げていきます。

(※本事業は、プライドハウス東京アスリート発信チームの企画・運営団体である一般社団法人S.C.P. Japanが、日本財団より助成を受け実施しています。)

  • 候補者13名が決定!

この度、全3回の研修プログラムに参加する候補生が決定しました。スポーツ界からの賛同者拡大と社会の変化に向けて、2023年8月27日(日)まで引き続き受講候補生を募集しています。

・詳細:https://pridehouse.jp/allyathletes/

・申し込み:https://forms.gle/drCvxXKqae7jppXD8

  • 開催日程、内容

研修は2023年8月8日(火)から9月20日(水)にかけて、LGBTQ+の歴史や用語解説、差別撤廃、アスリートとしてのサポート方法などに関する講義やディスカッションが行われます。全3回の講義受講を通じて修了となります。

・実施日

   1. 2023年8月8日(火)19:30〜21:00

    「LGBTQ+に関する基礎知識」

   2. 2023年8月28日(月)19:30〜21:00

    「LGBTQ+をオープンにするアスリートの経験から学ぶ」

   3. 2023年9月20日(水)19:30〜21:00

    「スポーツ現場をインクルーシブにするためのアクション 〜スポーツ界でアライになるために〜」

・参加費:無料

・参加対象者:現役/元アスリートの方、スポーツ業界関係者の方

(※ご取材希望の報道関係者様は事務局までお問合せください。)

  • 第1回目の研修当日の様子

第1回目となる研修には、アライアスリート候補生の他、スポーツ業界からも関係者がオブザーバーとして参加しました。公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(JRFU)の職員や、2022年に開幕した日本ラグビーの新リーグを運営する一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(JRLO)の職員の方など、会場とオンラインで合計20名以上が参加。LGBTQ+に関する基礎知識を学んだ他、参加者がこれまで目にしてきたスポーツ界における課題・事例を踏まえて、それぞれが思いを共有したり議論を行いました。

応募した理由について、参加者からは下記コメントがありました。(一部、要約)

「自分が所属する組織にも当事者の方がいた。世の中には未だにアンチの人もいるが、学ぶことでしっかりと重要性を説明できるようになりたい。」

「D&Iを勉強中であり、アスリートとしても何が発見できるのか学びたい。」

「ある競技でトランスジェンダーの方が優勝した時の写真で衝撃を受けた。スポーツ界におけるLGBTQ+の課題について、解決の道筋を探るために参加した。」

  • 東京2020を契機に発足~スポーツ界からインクルーシブな社会の実現へ~

「プライドハウス東京」は、誰も排除しないLGBTQ+インクルーシブな社会の実現に向けて、NPO、専門家、企業、大使館などがセクターを超えて協働するプロジェクト。2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックを契機に設立されました。大会組織委員会による公認プログラムとなり、日本初のLGBTQ+の大型常設センターである「プライドハウス東京レガシー」設置の他、多様性に関する様々なイベントやコンテンツを提供しています。直近では「世界水泳選手権2023福岡大会」の期間中、福岡市と共催でLGBTQ+情報発信ブースを会場内のファンゾーンに設置しました。プライドハウス東京は、アスリートの多様性を尊重し、スポーツ界を通じてだれもが自分らしく生きれる社会の実現を目指してまいります。

  • 「プライドハウス東京レガシー」とは

「プライドハウス東京レガシー」では、いかなる性のあり方の人も尊重する安心・安全な居場所づくりをコンセプトに、運営を行なっています。誰もが自分らしく暮らせる社会を目指します。

◎公式ホームページ:

常設の総合LGBTQセンター | プライドハウス東京レガシー
プライドハウス東京レガシーは、すべての人に扉を開く、常設の総合LGBTQセンターです。LGBTQの情報を発信し、安心・安全な居場所を提供することを目的としています。

  • 「プライドハウス東京」コンソーシアムとは

「プライドハウス東京」は、LGBTQ+やソーシャル関連の活動を行うNPOや個人とともに、「教育・多様性発信」「文化・歴史・アーカイブ」「ウェルネス・サポート」「アスリート発信」「祝祭・スポーツイベント・ボランティア」「居場所づくり」「仕組みづくり」「レガシー運営チーム」という個別テーマを掲げた8つのチームにわかれ、協働プログラムを企画・実施しています。

(※五十音順 / 2022年4月時点)

■団体/個人(計:団体23/個人5)

◎NPO法人 akta

◎一般社団法人 S.C.P. Japan

◎NPO法人 エティック

◎NPO法人 カラフルチェンジラボ

◎認定NPO法人 グッド・エイジング・エールズ

◎NPO法人 グリーンバード

◎サウザンブックスPRIDE叢書

◎NPO法人 GEWEL(ジュエル)

◎任意団体 手話フレンズ

◎一般財団法人スポーツ&ライフ振興財団

◎NPO法人 東京レインボープライド

◎任意団体 読書サロン

◎任意団体 にじいろかぞく

◎NPO法人 ハートをつなごう学校

◎NPO法人 Proud Futures

◎一般社団法人 フルーツ・イン・スーツ日本

◎認定NPO法人 ぷれいす東京

◎任意団体 虫めがねの会

◎任意団体 University Diversity Alliance

◎認定NPO法人 ReBit(リビット)

◎NPO法人Rainbow Soup

◎任意団体 Rainbow Tokyo 北区

◎NPO法人 レインボー・リール東京

◎浅沼智也

◎ジャンジ・荒木順

◎小吹文紀

◎田口周平

◎TSUGU

◎前田邦博

◎山縣真矢

◇企業(計:30)

〈レインボー〉

◎アクセンチュア株式会社

◎ギリアド・サイエンシズ株式会社

◎日本コカ・コーラ株式会社

〈ダイヤモンド〉

◎EY Japan株式会社

◎オルガノン株式会社

◎株式会社セールスフォース・ジャパン

◎大日本印刷株式会社

◎日本オラクル株式会社

◎日本電信電話株式会社(NTTグループ)

◎野村ホールディンングス株式会社

◎パーソルキャリア株式会社

◎パナソニック コネクト株式会社

◎P&Gジャパン合同会社

◎株式会社みずほフィナンシャルグループ

◎株式会社 明治

〈ゴールド〉

◎アサヒグループジャパン株式会社

◎株式会社神戸製鋼所

◎キャップジェミニ株式会社

◎サントリーホールディングス株式会社

◎DAZN Japan Investment合同会社

◎東京海上日動火災保険株式会社

◎ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社

◎富士通株式会社

◎ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

◎メットライフ生命保険株式会社

〈シルバー〉

◎株式会社アシックス

◎Uber Eats Japan合同会社

◎芙蓉総合リース株式会社

◎合同会社PVHジャパン

◎ホダカ株式会社

◇大使館(計:20)

〈後援〉

◎駐日アイスランド大使館

◎駐日アイルランド大使館

◎在日アメリカ大使館

◎駐日イスラエル大使館

◎在日オーストラリア大使館

◎在日オーストリア大使館

◎駐日欧州連合代表部

◎駐日オランダ王国大使館

◎在日カナダ大使館

◎在日スイス大使館

◎駐日スウェーデン大使館

◎駐日スペイン大使館

◎駐日デンマーク大使館

◎駐日ドイツ連邦共和国大使館

◎駐日ニュージーランド大使館

◎駐日ノルウェー大使館

◎駐日フィンランド大使館

◎在日フランス大使館

◎駐日ベルギー王国大使館

◎在日メキシコ大使館

タイトルとURLをコピーしました