東京2020大会 1周年 レガシー対談 松岡修造さん×和合由依さん×小池知事 「“できた!”を前に。GO FORWARD!」

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東京都は、東京2020大会を通じて生まれた様々なレガシーを幅広い世代の方々と共有していくことを目的に、松岡修造さん、和合由依さん、小池知事の3名で、対談を行いました。対談の様子を収めた動画を本日7月15日(金)より、東京都公式動画チャンネル(https://tokyodouga.jp/)、東京都公式YouTube(https://youtube.com/user/tokyo)にて公開します。

 

 

  • 動画概要

タイトル:「東京2020大会 1周年 レガシー対談」(読み:トウキョウ 二―ゼロニーゼロ)
出演者:松岡修造、和合由依、小池百合子 ※敬称略
配信日:2022年7月15日(金曜日)14時~
配信先:
 東京都公式YouTube https://youtube.com/user/tokyo
 東京動画(東京都公式動画チャンネル) https://tokyodouga.jp/
動画URL:https://tokyodouga.jp/vsnpsblg2am.html
 

 

  • 対談トーク内容(一部抜粋)

【東京2020大会の思い出】

小池知事:ここ、国立競技場に、応援団長を務めた松岡修造さんと、パラリンピック開会式で「片翼の小さな飛行機」役を務めた和合由依さんにお越しいただいております。大会が開催されて、もう1年なんですね。応援団長の松岡さん、どんな大会だったか、振り返っていただきたいのですが。

松岡さん:一言で言ったら「よくやったな」と思います。特に海外の方から、あの中で開催出来たのは日本しかない、東京しかないと言っていただいて。
今この場に立って思うことは、本当は制限が無い中でやりたかったです。やりたいです、もう一回。でも僕らが、やり切った力とかは、たぶんこの場所(国立競技場)にもあるし、都知事やみんなの想いが、やっぱり“前”に繋がって行っているな、というのが今一番感じるところですね。

小池知事:由依さんは、どうですか?パラリンピック開会式にも出演されて、印象に残っていることは何でしょうか。

和合さん:はい。あれから一年が経って、自分の感覚としてはものすごい速さで時間が進んでいるように思えるんですけれど。本当に沢山の方たちが関わっていた大会で、自分があそこの場に立てたというのは、すごく大きな経験になったと思っています。

小池知事:セレモニーや、様々な選手の活躍、スタッフの方々の喜び、どの瞬間も本当に印象深いものがありましたね。そして、関係スタッフや企業の皆さんもそうですし、何よりもボランティアの皆さんが「楽しかった!」と言ってくれた。そのことが忘れられないですね。

【レガシーとあたらしい景色】

小池知事:あっという間の1年ですけれども、選手たちの活躍も印象的だったんですが、それに加えて数多くのレガシーが残されていますよね。

松岡さん:東京2020大会には“あきらめない力”が沢山ありましたね。 “やりきる力”や“耐える力”とか、そういうものが前向きに海外の選手に伝わっていった。
小学校の子供たちが自分たちで育てた花を会場に置いていってくれたんですよ。気付かないところでボランティアの方が選手に対してメッセージを残したり…そういうのが沢山ありました。それこそが、日本人が持っている、“つらい時に頑張れるおもてなし”だと思うんです。その心を素晴らしく表現できていた気がしましたね。

小池知事:本当に様々な方が関わって準備をしていたからこそ、成功に繋がったんだなと思っています。そして、わかりやすいレガシーとしては、色々な施設でも発揮されているんですね。地域の防災拠点やパラスポーツの体験の場などの活用を考えています。

和合さん:自分が小学生だった時もそうだったんですけど、最近は学校でパラリンピックのスポーツを体験できる場があって。沢山の人たちがパラリンピックのスポーツをやってみたり、ハンディキャップのある人と交流ができる場が身近にあるというのは、すごく嬉しいことだと思っています。

【変わり始めた「まち」】

小池知事:スポーツ施設などだけでは無いんですね。身近なところでいうと施設のバリアフリー。あとは「ユニバーサルデザイン」という言葉もだんだん定着していって、着実に広がった。大会をきっかけにして、整備されたんですね。

和合さん:私も日々生活をしていてすごく思うんですけれど、街の中の段差が減って、行きやすい場所が増えたなという実感はすごくあって。自分だけじゃなくて、お年寄りの方たちもきっと行きやすい空間になるので、とてもいいなと。なので、これからもそういう場所が増えていってほしいなと思っています。

松岡さん:それは、オリンピック・パラリンピックが東京で行われて、何か周りの人とのふれあいとか声掛けとか、ちょっと変わってきたなというところはありますか?

和合さん:あります! 街中で、自分が乗り越えられないような段差を頑張って乗り越えようとするんです。そうすると、周りで見ていた方たちが「大丈夫?」と声をかけてくれることが、よくあります。

【ボランティアのある日常】

小池知事:(今回の大会でボランティアに)参加された方々からはですね、また様々なボランティアをやりたい!というお申し出を沢山いただいているんですよね。

松岡さん:おもてなしの心は、日本の方たちみんなが持っているんですよ。
でもボランティアとなると、何かこう犠牲にしながら、何かしてあげるという捉え方がどこかにあったかもしれない。でも今回ボランティアの方々に話を聞いたときに、「全然違った」と仰ったんですよ。「とても楽しかった。ボランティアは、自ら参加することなんだ。選手と想いを共有して、自分もオリンピック・パラリンピックに参加していた。それこそがボランティアだ」と。そう捉えたら、様々な広がりというものが、出来ていくんじゃないかなと思いましたね。

和合さん:私もすごくそう思います! 今回自分はパラリンピック開会式で演じる側だったんですけど。裏では国立競技場のまわりを囲うボランティアとして活躍されていた方がいらっしゃったので、すごく感謝したいなと思うのと、自分もボランティアをやってみたいなと思いました。

【サステナブルという宿題をはじめよう】

小池知事:古い携帯電話からいろんな金属を集めて、「都市鉱山」といってメダルを作りましたよね。それから、表彰台が廃材のプラスティックから出来たりと、本当にリサイクルやサステナブルというのが、言葉だけではなくて、定着し活用されたのも大会のレガシーだと思うんですね。

松岡さん:僕が見ていて思ったのは、一番は「心の環境」というんですかね。表向きだけではなくて、本当の意味での心の環境が、特に子供たちがどんどん前向きになってくれているなというのをすごく感じましたね。

小池知事:みんなが参加してね、「自分がやったんだ。参加したんだ」という想いがみんなで伝わったのが良かったですよね。ところで、ちょっと上を見上げてみてください。透明の屋根部分、ここが太陽光発電設備になっているんですね。
(和合さんに向かって)日本はもともと資源が少ないって、学校で習うよね? この夏はですね、冬もそうなんですけど、電力が足りないと予想されているんです。
そこで、電力を「Ⓗへらす Ⓣつくる Ⓣためる」というので、「HTT」。これをキーワードにしながら、みなさんと一緒に進めていきたいと思っています。

【「できた!」を前にGO FORWARD】

松岡さん:東京2020大会は、僕はやっぱり、日本だからできた、東京だからできたと思うんですよ。日本は地震とか台風とか災害も多くて様々なことが起こったじゃないですか。でも、それをちゃんと受け入れて、みんなで進める、あきらめない、共有できる東京というのを感じました。だからこそこれからも「できる!」という想いをすごく大事にしていきたいですね。それが“GO FORWARD”。僕らには出来るって。
(和合さんに向かって)でも、できたでしょ?開会式の時、ここ(トラック)が滑走路になっていて。あの時本当は電動車いすでやる予定だったところを、自分で(手動で)やられたじゃないですか。

和合さん:演出的にも、電動車いすだと“ロボット感”が出てしまって、何か嫌だったんですよね、個人的に。周りの方からは「電動でもいいよ」と言われていたんですけど、ここは一生に一回のチャンスだし、自分の力で車いすを漕いでみたいというのもあったし、“人の手で創り出した感じ”を自分としても出したかったので、電動じゃなくて手動がいいです、と伝えてやりました。

松岡さん:まさにそれが“GO FORWARD”ってことですね。

和合さん:私が大人になる頃には、街が進化して面白い社会になっていると思うので、これからがすごく楽しみです。
 

 

  • 対談後インタビュー

松岡さん:由依さん、(対談を終えて)どうでした今?

和合さん:楽しかったです! 小池知事と会話ができたのが嬉しかったし、一年前の自分を想像しました。一年前、ここで練習したなって。

松岡さん:この“GO FORWARD”というのは、一年色んな思いを感じながら、「前に行こう」ということじゃないですか。その「前に行く」というのは、小池知事と話しながら何を感じましたか。

和合さん:やっぱり、チャレンジをしていくことの大切さ。松岡さんとも色々と会話をして、やっぱりストップをしないで進んでいくって、自分も生きていて大変だなって思うんですけど。でも、それが楽しいというか、自分らしく生きるための秘訣じゃないかなと思います。笑顔でこれからも進んでいきたいなと思います。

松岡さん:困難だらけの東京オリンピック・パラリンピックだったと思います。でもそれがあったからこそ、たくさん学べたし、前に進めた。それで今この自然というのを考えたら、最後にお答えください。これはどういう言葉でしょう。HTT!

和合さん:へらす、つくる、ためる、です!覚えてください(笑)!

松岡さん:(盛大に拍手)

 

  • 出演者情報

松岡 修造(まつおか しゅうぞう)
生年月日:1967年11月6日(54歳)
元プロテニスプレーヤー/東京2020オリンピック日本代表選手団公式応援団長

和合 由依(わごう ゆい)
生年月日:2008年1月10日(14歳、中学3年生)
東京2020パラリンピック競技大会開会式・閉会式出演キャストオーディション(応募総数:5,550人)の中から公募キャストとして選ばれ、東京2020パラリンピック開会式の「片翼の小さな飛行機」役として主役を務める。
 

  • 関連情報

・東京2020大会1周年記念セレモニー

日時:2022年7月23日(土曜日) 17時00分~18時30分(開場15時00分)

会場:国立競技場(東京都新宿区霞ヶ丘町10-1)
参加方法:※現地での観覧募集は終了いたしました。
特設サイト:https://after1year.jp/
YouTubeライブで配信を実施いたします。9月30日(金)までアーカイブ動画が閲覧可能です。

・東京2020パラリンピック1周年記念イベント

日時:2022年8月24日(水曜日)
 第一部 11時00分~13時30分(開場9時30分)
 第二部 17時00分~20時00分(開場16時00分)
会場:有明アリーナ (東京都江東区有明1-11-1)
参加方法:抽選申し込み(e+(イープラス)) ※参加無料
特設サイト:https://parasportsgekkan.metro.tokyo.lg.jp/

・東京レガシーハーフマラソン2022
日時:2022年10月16日(日曜日) 8時00分スタート
会場:国立競技場をスタート・フィニッシュとする東京2020大会のパラリンピックマラソンコースを活用したハーフマラソンコース
特設サイト:https://legacyhalf.tokyo/

©東京マラソン財団

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