令和5年7月13日(木)、料理研究家で東京都文京区「ちいさな飛騨高山」産直レストラン「つくる。」のオーナーシェフである飛騨高山アンバサダーの山崎志保氏が、高根地域の無塩の伝統漬物「すな」を活用したレシピの実践指導を、同地域の温泉宿泊施設「塩沢温泉七峰館」にて行い、同館や市の職員など約10名が参加しました。
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「すな」とは?
「すな」は、高山市高根町の日和田地区、小日和田地区、留之原地区に古くから伝わる冬の保存食で、塩を一切使わずに乳酸発酵させた強い酸味が特徴の赤かぶの漬物です。岐阜県食品科学研究所が、「すな」から取り出した優良な乳酸菌を「高根株」として特許出願しており、同所の分析で、血圧を下げる作用が期待できる量のGABAや、貝類などに多く含まれるうまみ成分のコハク酸が含まれることも判明しています。
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レシピ開発
身体によい成分がたくさん含まれる「すな」ですが、同町内外でも消費が広がって欲しいという思いから、市が山崎さんにレシピ開発の協力を依頼しました。今回のレシピは、「すな」は加熱せず、調味料も極力使わず、食事に添える”ちょいすな”というコンセプトで、パンに刻んだトマトと「すな」をのせた「ブルスケッタ」と生春巻き、冷やし中華の3品を作って試食しました。「すな」の本来のおいしさを活かした料理に、参加者からは「さっぱりしていて美味しい」との声があがりました。
出来上がったレシピは、同館のレストランや宿泊客への料理として提供するほか、「すな」の販売店でも紹介し、家庭でも日常的に食べてもらえるようPRにつなげていきたいと考えています。
また、新型コロナウイルス感染症拡大を機に健康を気にする人やストレスを抱える人が増えていることから、最近の傾向としてマインドフルネスが注目されています。市は高根地域固有の自然資源を活かした食や体験で心を整えられるヘルスツーリズムツアーの企画・提供も考えています。
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高根地域について
高根地域は、高山市の東部、長野県境に位置し、北に乗鞍岳、南に御嶽山と2つの3,000m級の山に囲まれた山岳景観が美しい地域です。下呂市にまたがる飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアは、文部科学省の高地トレーニング強化拠点施設に指定され、世界トップクラスのアスリートにも利用されています。裾野に広がる高原には趣の異なる4つのキャンプ場を有し、野麦峠や石仏、旧街道などの歴史遺産が残る地域です。
【本件に関する問い合わせ】
高山市役所高根支所地域振興課
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岐阜県高山市高根町上ヶ洞428番地
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