2018年より廃棄プラスチックのリサイクル事業を始め、国内唯一のプレシャスプラスチック(PRECIOUS PLASTIC)用の機器製造店として公式サイトで紹介されています。TSUYAZAKI BASE CAMPの機械は全国の廃プラリサイクル活動家から企業、百貨店、テーマパーク、教育施設まで幅広い導入実績があります。『誰でも身近に廃プラリサイクル』をテーマに設計製造しています。女性から子供まで楽しく簡単に廃プラリサイクル体験を提供することが、廃プラリサイクル普及の鍵になると考えています。廃プラリサイクル活動に取り組むと共に、普及促進の為に学校やイベントでの体験学習やリサイクル専用機器の開発販売を通して、誰でも身近に廃プラリサイクルができる循環型社会を創っています。
世界水泳選手権2023福岡大会が2023年7月14日から同月30日まで福岡市で開催されました。
そこで、大会に出場する全選手やコーチ及び大会運営の関係者に記念品として提供する記念メダルを廃棄プラスチックから製作することができないかと世界水泳大会組織委員会から相談があり、株式会社kiix(キックス)が運営する廃プラリサイクル工場TSUYAZAKI BASE CAMP(ツヤザキベースキャンプ)が製作を担当しました。
◆世界水泳選手権2023福岡大会の記念メダル(廃プラメダル)
記念メダルのデザインはTSUYAZAKI BASE CAMP工場長の古川 隆邦が担当し、5,000個を生産しました。
原料は廃棄プラスチックの「ペットボトルキャップ」を使用し、水泳をイメージした青色に統一して生産しました。廃プラメダルの特徴として既存のプラスチック製品とは異なり、美しいマーブル模様が特徴です。この模様は生産過程で偶然に混ざった廃プラ素材の色がそのまま模様となります。その為、同じ模様が2つと存在することのない世界で1つだけのメダルになります。
◆記念メダルケースは再生紙段ボールを材料として、九州産業大学造形短期大学と八女紙工有限会社の産学連携で製作
記念メダルケースは再生紙段ボールを材料として、九州産業大学造形短期大学部(福岡市東区松香台2丁目3-1 学長 小田部 黄太 ℡092-673-5151 https://www.zokei.kyusan-u.ac.jp/)と八女紙工有限会社(福岡県八女市吉田1524 代表取締役社長 隈本 達也 ℡0943-23-0050 https://www.yamesikou.com/)の産学連携で製作していただきました。
再生紙段ボールを活用した作品やワークショップを多数手がけている九州産業大学造形短期大学部の森下 慎也 准教授を中心に学生(池辺 響さん、石田 賀琳さんが中心)がデザインとメダルを飾るためのスタンド機能を考案しました。
・記念メダルケースのデザインコンセプト「未来に繋げるために」
大会コンセプトでもある「WATER MEETS THE FUTURE」からも「未来に繋げるために」記念メダルが廃プラのリサイクル素材でできているので、ケースも環境に優しい再生紙段ボールで製作しました。
・デザインは日本の福岡開催、廃棄プラスチックからリサイクルされていることを伝える。
表面は漢字(日本語)の大会ロゴを中央に配置し、WORLD AQUATICSロゴの5本線を水平線にし、福岡の海辺で見られる夕日をイメージして日の丸の円に資源循環の意味と廃棄プラスチックのペットボトルキャップから記念メダルができるまでの工程を記しました。
裏面は福岡市ゆかりの伝統的工芸品である博多織をデザインし、福岡開催を強調しています。
・記念メダルを飾る2通りのスタンド機能と記念メダルに辿り着くまでの開封過程を演出する仕組み。
記念メダルは受け取った選手や大会関係者が簡単に飾っていただけるように、2種類のスタンド機能を有しています。表面のスタンド機能は水の飛沫とWORLD AQUATICSロゴをイメージし、裏面のスタンド機能は博多織柄とペットボトルキャップからリサイクルされた素材で作られたことを記しました。
また、外観から記念メダルを敢えて見えないようにし、開封する楽しみ、記念メダルに辿り着くまでの楽しみを演出する仕組みとして①外装を開ける。②水の飛沫とWORLD AQUATICSロゴをイメージした観音開きの内扉を開ける。記念メダルに辿り着くまで2段階の行程を設けました。
・学生による大会組織委員会へのデザイン説明会を実施
大会組織委員会にも産学連携の取り組みをご理解していただき、学生のデザイン説明会を実施させていただきました。産学連携の取り組みとして学生が実戦的に活躍できる場を提供しています。
◆記念メダルのケースへのパッキング作業は九州産業大学造形短期大学の学生と障がい福祉施設が対応
記念メダルのケースへのパッキング作業を九州産業大学造形短期大学の学生に担当してもらい、世界的な大会への係りや実務的な作業による勤労観、職業観を育む体験の場となりました。
また、障がい者福祉施設ふわわ パンダのたまごでもパッキング作業を担当していただきました。廃プラメダル事業は、今後更に障がい福祉との連携強化を進めていきます。
◆九州産業大学造形短期大学の学生と共に記念メダルを納品
九州産業大学造形短期大学の学生と共に、大会組織委員会へ記念メダル5,000個を納品させていただきました。
◆世界水泳ADセンターにて大会関係者への記念メダル配布
世界水泳への出場選手や大会関係者が受付を行うAD(Accreditation Center)センターにて、記念メダルの配布を大会ボランティアスタッフの方におこなっていただきました。ボランティアスタッフも含めて受け取られた大会関係者の方も、廃棄プラスチックから作られた記念メダルであることに大変驚いていました。
◆廃プラリサイクル工場TSUYAZAKI BASE CAMP(ツヤザキベースキャンプ)がすすめる廃プラ回収事業
TSUYAZAKI BASE CAMPでは、地域の小学校や図書館、病院などの施設で回収したペットボトルキャップを①洗浄 ⇒ ②分別 ⇒ ③チップ化 したものをリサイクル資源として使っています。
その他、福津市、古賀市、新宮町の就労支援施設でもペットボトルキャップの回収洗浄分別作業を依頼しており、回収したペットボトルキャップを買い取りさせていただいています。
日本国内では家庭ごみの中の廃棄プラスチックのほとんどが焼却処分されています。廃プラを焼却処分される前に、もう一度プラスチック資源としてリサイクルして新たな商品として再生させることに使命感を持って取り組んでいます。
世界水泳記念メダルの生産に係る廃プラ資源回収には、社会福祉法人サンテラス福祉会福間サンテラス(http://sunterasu-f.jp )(https://fuwawa-gp.com )に協力していただきました。
◆福岡市が推し進める「プラスチック製品回収モデル事業」との係り
海洋プラスチック汚染が生態系に与える影響が深刻化し、国際的にプラスチック製品の使用抑制、回収・リサイクルの推進が必要となっています。また、プラスチック製品は石油由来が多く、気候変動問題への対応、脱炭素社会の実現のためにも、将来的に素材の転換を進めることが重要です。さらに、中国等において、プラスチック廃棄物の輸入規制が強化されており、国内でのプラスチック資源循環が必要となっています。
このような背景から、2022年4月1日からプラスチック使用製品の設計から廃棄物の処理まで、プラスチックのライフサイクルに関わる資源循環の取組を促進するための措置を盛り込んだ「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されました。
また、福岡市でもプラスチックのリサイクルの推進に向けた課題を検証するため、プラスチック製品の回収モデル事業を実施しており、「廃棄プラスチックの資源循環化」を市民に浸透させる為にも、記念メダルを廃棄プラスチックから製作したいと考えていました。
◆メディア紹介
・博多阪急「ふくつのね」TSUYAZAKI BASE CAMP 紹介ムービー
・FBS福岡放送「めんたいワイド:どんだけ儲かると?」2023年6月2日 出演
FBSアーカイブ:https://www.fbs.co.jp/mentai/onair/1581.html
・KBC九州朝日放送「発信!GT-R」2023年6月8日 出演
KBCアーカイブ:https://kbc.co.jp/r-radio/gtr/report/20230608/index.php