この書籍では、医療関係者の女性に、満足のいく生き方ができる考え方のヒントをお伝えしています。
「結婚して、キャリアをどうするか…」「いつ出産をするのか…」
「出産後の働き方はどうするか…」
女性ならではのライフイベントである、結婚・妊娠・出産について、自らのキャリアとの両立に悩んでいる女性は少なくありません。とくに女医は、専門医資格をとろうと思うと順調でも30歳過ぎ。
女性は、自分自身の生き方やキャリア形成など、考えなくてはいけないことが山積みです。
総務省「労働力調査(基本集計)」によると、女性の年齢階級別正規雇用比率は25~29歳の59.7%をピークに低下し、30代、40代などは、非正規雇用が中心となる状況がみられます。出産時に退職、または働き方を変え、育児後に非正規で働くケースが多いと考えられるからです。
同じように医師の世界でも、まだまだ女性がキャリアをつくりながらでは出産しにくい現実があります。実際に大学病院で働いている女医は、出産をして戻ってきたら時短制度が適用され、給料が少なくなり、おむつ代とベビーシッター代で給料がなくなると嘆いています。女医という職業には、3分の1の法則(未婚:既婚:離婚の割合がほぼ同じになっている)というものがあり、女医が「キャリア」と「家庭」を両立するのは難しいといわれているのです。
著者自身も2人目で不妊治療を経験していますが、晩婚化や第一子出産年齢の高齢化が進んでいるなか、子どもを持つ可能性を失わないためにも、働く女性や、女子医大生へ卵子凍結をおすすめしています。
著者は、先代の父から院を引き継ぐ際に、鼻の日帰り手術に特化したクリニックを開業。開業医として、年間200人ほどの鼻の日帰り手術を行っている一方、2人の子どもを授かり、女医として、院長として、母として、忙しいながらも充実した日々を送っています。また、2023年4月からは、日本大学大学院医学研究科へ、社会人医学博士課程取得のため通っており、家庭とキャリアを現在進行系で切り拓いているのです。
患者から、医療機関から、世の中から「選ばれる人」として、しあわせに生きる女性が増えてほしいという著者の熱い想いから、本書の執筆につながりました。
【著者紹介】
武田桃子(たけだ・ももこ)
医療法人社団皐八会武田耳鼻咽喉科 院長
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、難病指定医
埼玉医科大学医学部卒業後、日本大学医学部附属板橋病院で初期研修を受け、
東京慈恵会医科大学の耳鼻咽喉科教室へ入局以来、精力的に鼻の手術を行う。
関連病院勤務を経たのち、2018年7月に父親である前院長からクリニックを引き継ぎ、現在に至る。
舌下免疫療法やバイオ製剤、注射による抗体製剤といった治療の選択肢を幅広く提案し、必要であれば手術を行うことを基本スタンスとしている。副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症に対する手術を得意とし、現在も年間 200人の手術を行っており、これまでに携わった手術は1500人、6000件にのぼる。
今後は妊活中・妊娠中の鼻炎治療や、形成外科と合同で行う外鼻形成・鼻中隔弯曲症の手術にも
さらに注力していくほか、将来的には幅広く鼻の治療を提供していくために、分院を設立する構想も持っている。
また、社会人医学博士課程取得のため、 2023年4月より、日本大学大学院医学研究科にて研鑽を重ねている。
著書に『副鼻腔炎 アレルギー性鼻炎 花粉症にもう悩まない! 鼻の日帰り手術』
(かざひの文庫)がある。
【書籍情報】
書名: 『女医 看護師 医療事務 医療業界で選ばれる人、選ばれない人』
著者:武田桃子(たけだ・ももこ)
定価:1,650円(税込)
発売日:2023年7月18日
出版社:セルバ出版
ページ数:168ページ
販売先:https://www.amazon.co.jp/dp/4863678266
<目次>
第1章 医療の「いま」を知る
医療関係者が余る時代が来た
女医と博士号
女医の妊娠と出産 ほか
第2章 医療に関わる女性のキャリアと生きカ
将来を考えて選択し、チャレンジを続ける
不妊治療から学んだこと
妊娠、出産後の働き方は難しい ほか
第3章 医療業界で選ばれる人材
ほしいものは、早く手に入れる
採用の決め手は人間性
必要とされる看護師の資質
必要とされる医師の資質 ほか
第4章 患者から選ばれるクリニック
理想のクリニックとは
待ち時間の短いクリニックにするために
連携を高められるスタッフを確保する ほか
第5章 武田耳鼻咽喉科の沿革
武田耳鼻咽喉科の創設と承継
承継決定後の動き
「鼻の手術」が浸透するまでの活動 ほか