電力卸のエナジーグリッド、利益剰余金の資本組入れを実施

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電力卸売業のエナジーグリッド(本社:東京都中央区、代表取締役社長:城﨑洋平)はこのほど利益剰余金の資本組入れを行い、資本金を10億円に無償増資致しました。資本組入れを通じて、国内及び海外の大手金融機関との取引拡大や、燃料ヘッジに関わる取扱商品の拡充を図り、事業計画の推進ペースを加速。売上高800億円の大幅な前倒し達成を目指していきます。

資本組入れの背景

今回の資本組入れは、事業計画が順調に進捗し、創業から2年間の早期で利益を創出するビジネスモデルを確立できたからこそ実現できた施策です。資本金の増資により、当社は適格機関投資家に準ずる会社となり、電気の先物市場で参入が相次いでいる外資系金融機関等との取引が可能となります。大手企業や大手発電所と、複数年にわたる長期の電力契約を締結しやすくなる点も事業拡大の上で重要です。

お客様にご提供できるソリューションラインナップも広がります。燃料ヘッジの選択肢の1つとして、金融商品であるデリバティブ取引が可能となり、お客様のニーズやマーケットの状況を踏まえた、より柔軟な対応ができるようになります。

 

設立2周年と今後

当社は7月14日に設立2周年を迎えます。この間、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻など不安定な世界情勢に起因し、燃料価格や電力価格は大きく変動、ボラティリティが非常に高い状態が続きました。価格変動リスクの低減が業界の大きな課題となる中、そのリスクをマネージする電力卸に特化した当社の事業は、課題解決に一定の貢献を果たすことができました。

結果、業績は創業から2期にわたって当初の事業計画の通り、順調に推移しております。商談者数は100を超え、取引社数は60社超まで拡大。2024年3月期の顧客数は、2027年3月期に想定していた数に達するペースで増え、当期の売上高は前期比533%増の800億円となる見込みです。当期からこれまで顧問だった宮地信輔氏が取締役会長に就任。同氏が有する海外コモディティ会社や外資系証券会社とのネットワークを活用し、さらなる業容拡大を目指していきます。

 

◎コメント

城﨑洋平/代表取締役社長

 ボラティリティが大きく不安定な電力価格のヘッジニーズに対して、当社は独立系の電力卸というポジションから、電力の売り手・買い手双方にメリットのあるソリューションを提供し、ご評価を得てきました。今回の増資は、今後より多くのプレーヤーの皆様に安心感をもって当社のソリューションをご利用いただく上で、大きな意味を持ちます。同時に宮地氏が取締役会長に就任し、海外プレーヤーへのアクセスが強化されました。取締役はトレーディング、国内営業、海外営業、資金調達、法務それぞれに強みを有する陣容となり、相互に連携を図りながら、お客様の課題解決に寄り添うパートナーとして一層貢献してまいります。

 

宮地信輔/取締役会長

 現在の電力市場は、2000年代初頭に本邦で経験したコモディティ取引(オイル、ガス、メタル等)の爆発的発展前夜を想起させる状況にあります。

国内当業者のリスク管理意識向上とそれを可能にする体制構築、海外主要参加者の加速度的参入、流動性を担保する先物市場の形成等、テイクオフの条件は揃いつつあります。

当社の特徴は、各メンバーの経験に裏付けられた卓抜した専門能力、スタートアップ特有の迅速かつ柔軟な対応能力です。今後拡大していくお客様の電力リスク管理ニーズを十分に汲み取り、課題解決に向けたサービスを提供出来るよう更に体制を強化して参ります。 

【会社概要】
 会社名:エナジーグリッド株式会社
 所在地:東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワー6階
 代表者:代表取締役社長 城﨑 洋平
 設   立:2021年7月14日
 資本金:10億円
 事業内容:電力の小売・卸売取引、商品先物取引等コモディティ、取引全般、および関連事業

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