昨年からスタートした本キャンペーンは、国連広報センターが「SDGメディア・コンパクト」に加盟する日本のメディア有志とともに、気候変動対策のアクションを呼び掛けるものです。“世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して1.5℃に抑える”ことを目指し、情報発信を通じて、気候変動に歯止めをかけるための具体的なアクションを提示し、個人や組織に行動変容を促します。
なお、本キャンペーンは、個人レベルでの気候アクションを呼びかける国連本部の「ActNow」グローバル・キャンペーンの一環として展開されます。料理通信では、「ActNow」で提示されている “私たちにできる10の行動”を例に、暮らしの中で実践できる具体的な方法を“食”を切り口に伝えてまいります。
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気候変動の抑制に関わるアクションを伝えるコンテンツ例
■「地産地消」や「廃棄食品を減らす」など気候変動の抑制に向けた世界の取り組みをリポート。
「“地産地消”に取り組む注目の動き7選【2021-2022年】」
「フードロスに向き合う世界の事例9選【2021-2022年】」
■植物性食材を主体とする「プラントベースレシピ」、食品ロスを出さない「レスキューレシピ」、電気やガスを使わない「パワーオフレシピ」など、レシピを軸に個人レベルでの気候アクションを考える連載を実施。
「プラントベースレシピ」
「レスキューレシピ」
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なぜ、1.5℃? なぜ、“いますぐ”動く必要がある?
■世界の平均気温の上昇を産業革命以前と比べて1.5℃に抑えることによって、多くの気候変動の影響が回避できます(※1)。
■1.5℃目標を維持するために、世界は2030年までに2010年比で二酸化炭素排出量を45%、2050年ごろに実質ゼロにまで削減する必要があります(※2)。
■しかし、現時点での各国の温室効果ガス削減目標では、排出量が2030年には2010年比で14%近く増加することになります(※3)。
■世界の平均気温はすでに1.1℃上昇しています(※4)。
■2022年から2026年までの5年の間に気温上昇が1.5℃を超えてしまう可能性は50%近くと発表されました(※5)。
※1,2 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2018年に発表した特別報告書『1.5℃の地球温暖化』より。
※3 2021年11月に国連気候変動枠組条約(UNFCCC)事務局が発表した「自国が決定する貢献(NDC)」に関する統合報告書(アップデート版)より。
※4 2021年8月に発表されたIPCC第1作業部会の報告書『気候変動2021:自然科学的根拠』より。
※5 2022年5月に国連の世界気象機関(WMO)が発表した報告書『WMO Global Annual to Decadal Climate Update for 2022-2026』より。
この緊急事態を前に、気候キャンペーン「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」は2022年6月17日に初めて始動。今年、2年目を迎えました。
(参考リンク)
国連広報センタープレスリリース(2022年6月17日付)
https://www.unic.or.jp/news_press/info/44283/
国連広報センタープレスリリース(2023年3月20日付)
https://www.unic.or.jp/news_press/info/47272/
国連広報センター「気候変動と国連」
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「SDGメディア・コンパクト」と料理通信社の加盟について
2018年9月に国連が世界中の報道機関とエンターテインメント企業の資源と創造力を持続可能な開発目標(SDGs)の推進に動員するために発足し、300社近くが加盟しています。料理通信社は2020年5月、食を専門とする国内メディア初の加盟社となりました。
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国連広報センターと参加社の決意表明
「世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑える」ために、
国内メディアが結集し、力を合わせ、新たな取り組みをはじめる。
そんな大きな一歩を、昨年私たちは踏み出した。
でも、それ以上のスピードで気候変動は進んでいる。事態はむしろ悪化している。
もう一度、自分たちに問いかけよう。
この危機を乗り越えるために、もっとメディアにできることはないか?
CO2をはじめとする温室効果ガスを減らすアクションを、
自分たちはもちろん、日本の人に、企業に、自治体に、政府に、
取り組んでもらうために何が必要か?
私たちにできることは、きっとまだまだあるはずだ。
詳細は、国連のプレスリリース(2023年3月20日付け)をご覧ください。