HPDCは、N型TOPCon技術からの進化形とも言えるLONGiが開発した新技術です。HPDCを採用したHi-MO 7は、M10(182mm)ウェハ採用モジュール標準化サイズを採用した両面発電モジュールであり、出力580W、モジュール変換効率22.5%を実現しています。新製品は2023年下半期から販売を開始し、2023年末には生産能力30GW／年の規模になる予定です。
これによりLONGiは、地上設置大規模太陽光発電所(ユーティリティ)市場に焦点を当てたHi-MO 5＋Hi-MO 7と、屋根置き設置等の住宅用から産業用までの太陽光発電システム(分散型発電)市場に焦点を当てたHi-MO 6という、充実の製品ラインナップを形成しました。世界中の様々な形態・用途の太陽光発電のオーナー様に対して発電所のライフサイクルを通して効率的かつ安定的に利益を得る最高の価値体験を提供していきます。
発表の場で、LONGiのプロダクト・マーケティング・ディレクターであるリ・シャオトンは、HPDCを採用したHi-MO 7のコアとなる優位性を詳しく説明し、そして、長い時間をかけて評価・開発・テストしてきたことを強調しました。高効率に加えて、世界最高水準の製品品質と長期信頼性を備え、製品のライフサイクル全体を通しての発電電力量を向上させることで、事例としてゴビ砂漠の大規模太陽光発電プロジェクトにおいてLCOEを大幅に削減できることも示しました。
HPDCとはHigh Performance and Hybrid Passivated Dual-Junction Cellの略で、HPC技術をさらに改良し、表裏で異なるパッシベーション（不動態化）技術を用いています。セルの裏面側には、濃度分布が最適な二層の接合部、最適化された膜設計、高度な成膜技術により、吸収光損失を最小限に抑えて全面のパッシベーションを実現しています。表面側には、セル変換効率を向上させる低抵抗ローカルコンタクト層を採用し、さらに、表面側と裏面側の両方にアップブレードされた反射防止膜と低再結合膜、および改良された金属電極形成を実装し、優れた性能を実現しています。この様に改良されたHPDCセルは変換効率だけでなく、信頼性も向上し、出力温度係数・低照度特性・IAM（入射角変更因子）性能も改善し、生涯発電電力量の増加をもたらします。
HPDC技術に基づくLONGiのプロトタイプ製品は、テュフ・ラインランドによる発電量評価である「PV Module Energy Yield Simulation」において「All Quality Matters 2022」を受賞しています。また、中国電気器具研究院有限公司が海南省瓊海（けいかい）で行った発電実証プロジェクト（反射率が高いセメント地面上に設置）において、Hi-MO 7モジュールは他の主力製品の両面発電モジュールに比べて2.9%多い発電量を記録しました。このように、地上設置大規模太陽光発電所の市場のお客様にとって、より価値の高いモジュールであることが証明されています。
Hi-MO 7の信頼性は、業界をリードするLONGiの製品ライフサイクル基準によって裏付けられています。更にHi-MO 7は、高品質の単結晶シリコンウェハ、カスタマイズされたセルペースト、最適化されたモジュール封止フィルムシステム、SMBB（スーパー・マルチバスバー）の高精度相互接続、ジャンクションボックスの高信頼性自動溶接などの最適化設計による効果で、ライフサイクルを通じた信頼性を確保しています。加えて、生産・品質管理のデジタル化プラットフォーム、特にインテリジェントAI検出技術の採用により、Hi-MO 7の製品品質も確保されています。これらによって、Hi-MO 7は1年目0.8%以下、2年目以降0.38%／年以下のリニア出力保証を提供し、期待以上の確かな価値と効率的なリターンをお客様にもたらします。
LONGi（LONGi Green Energy Technology Co., Ltd.）について：
2000年設立のLONGiは、世界有数の太陽光発電テクノロジー企業として、エネルギー転換のシナリオを自ら描き、顧客視点の価値創造に注力することを使命としています。「太陽エネルギーを利用してグリーンエネルギーの世界を創る」という使命と「堅実で信頼できる技術リーダーシップ」というブランド哲学のもと、LONGiは技術革新に専念し、単結晶シリコンウェハ、セル・モジュール、商業・産業用分散型太陽光発電ソリューション、グリーン電力ソリューション、水素設備という5つの事業分野を構築しています。同社はグリーン電力を提供する能力を磨き、最近ではグリーン水素の製品及びソリューションも加え世界のゼロ・カーボン化を支援しています。 www.longi.com/en
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