「F1とのパートナーシップは、持続可能性と二酸化炭素排出量の削減を目指した両社共通の努力を象徴するものとも言えるでしょう。私たちは一貫して、物流の持続可能性を高める努力を行っており、今年、新たに持続可能な燃料のトラックを導入できるのを嬉しく思います」と、ドイツポストDHLグループのグローバルブランドマーケティングヘッドのアルヤン シシングは述べています。「グリーンロジスティクスにおける業界リーダーとして、今回のトラック18台の導入により排出量削減に貢献することで、ファンやお客様に、F1レースをより持続可能な方法で世界中にお届けできると示したいと考えています」とも述べています。
新型トラックは、ディーゼル車と同等の積載量や走行距離などの性能を維持しながら、二酸化炭素排出量を削減します。また、バイオ燃料の取り扱いは、環境とセキュリティの観点から、ディーゼル燃料のバンカーリングよりも安全です。DHLモータースポーツロジスティクスのヘッドを務めるポール ファウラーは次のように述べています。「1,000リットルのタンクで、トラック1台あたりの最大輸送可能重量は40トン、最大走行距離は3,500キロメートルです。欧州F1戦ではトラックはすべてHVO100で走行します。HVO100は、パラフィン燃料の規格EN15940を満たす第二世代のバイオ燃料であり、ドロップイン燃料としても使用できます。」ドイツポストDHLグループは、HVO100使用により、EUの再生可能エネルギー指令に準拠しています。DHLとフォーミュラ1は、サステイナビリティへの少なからぬ影響を考慮し、環境フットプリントを最小限に抑えるための継続的な取り組みの一環として、今後数年間、この持続可能な動力によるトラックの使用拡大を予定しています。
フォーミュラ1®のESGヘッドを務めるエレン ジョーンズは、「我々は世界規模で事業を展開しており、DHLはレースの実施だけでなく、我々が世界選手権を運営する立場でロジスティクス課題へ対応する上でも重要な役割を果たしてくれています」と述べています。「私たちは、より持続可能な解決策を探し続けており、バイオ燃料トラックのようなイノベーションによって、二酸化炭素排出量を削減し、2030年までにネットゼロを達成するという持続可能目標達成のために、大きな一歩を踏み出すことができます。DHLのようなパートナーが、より持続可能なF1の実現に向けて、我々の意欲とコミットメントを共有してくれているのは素晴らしいことです。」
環境的により持続可能な未来を創造することは、パートナーシップの重要な目的であり、DHLとF1®は二酸化炭素排出量削減のために積極的な措置を講じてきました。将来に向けたより高度な技術の試験適用、陸路と海路を含む複合輸送ソリューションの活用、従来型航空機747と比較し、二酸化炭素排出量を18%削減可能なボーイング777型機の増台使用などが含まれます。また、DHLのトラックにGPSを搭載し、燃費消費状況の監視やルートの最適化も行っています。今シーズン、DHLモータースポーツチームは約15万kmを走行し、1レースあたり最大1,400トンの貨物を輸送する予定であり、輸送アイテムは、レースカー、タイヤ、スペアパーツ、燃料に加え、放送機材、ホスピタリティ装備などになります。また、輸送中の貨物の包括的な追跡調査や、集荷、通関業務など総合的なサポートも提供します。
ドイツポストDHLグループは、持続可能なビジネスを加速させるため、2030年までの「サステナビリティロードマップ」として、排出量を削減したクリーンロジスティクス業務に70億ユーロを投資します。これらの資金は、持続可能な航空燃料、陸送車両の電動化、クライメートニュートラルな施設の設計などに投入されます。また、長距離道路輸送における持続可能な燃料の導入も、この投資計画に含まれています。
(1) HVO(水素化処理植物油)は、植物油、使用済み食用油、残渣、動物性脂肪を原料とする再生可能燃料です。
(2) この数字は、トータル・エナジー社によると、ウェル・トゥ・ホイール・サイクルで測定した、生産時に使用される原料の由来によって異なります。