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調査の背景
女性が多く働く職場では、看護師が妊娠するタイミングは難しいと言われています。妊娠はおめでたいことであるはずなのに、「今産休を取ったら人手不足の現場に迷惑をかけてしまうかもしれない」という悩みを抱える看護師も少なくありません。妊娠を報告した後、実際に業務内容や周囲の対応にどのような変化があったのでしょうか?
2023年5月に行ったインターネット調査のアンケート結果から、看護師が妊娠した就職何年目であったか、妊娠を職場に報告したタイミング、また、妊娠報告をする際にためらったかどうか、さらに、看護師が妊娠中で一番辛かった業務、そして、妊娠報告によって生じた影響などをご紹介いたします。
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調査結果
■妊娠した時期で最も多かったのは就職してから5・6年目
就職何年目で妊娠しましたか?という問いに対して、「就職してから5・6年目」という人が最も多く3割に上りました。次いで「3・4年目」27%となっています。
■妊娠がわかってから早めに報告する人が多い
職場に最初に妊娠報告をしたのはいつ頃でしたか?という問いに対して、「妊娠初期(2~4ヶ月)頃」が最も多く挙がり、半数以上を占めました。次いで「妊娠がわかってすぐ」が33%と、比較的早めに職場に妊娠報告した人が多いことがわかります。
■ためらうことなく職場に妊娠報告できた看護師は約3割
職場に妊娠報告をする際にはためらうことなくできましたか?(複数選択可)という問いに対して「特にためらいなく報告できた」と回答した人は全体の26%にとどまりました。
過半数の看護師が何らかの理由で職場に妊娠報告をするのをためらったことがわかります。ためらった理由として最も多いのは、「職場が人手不足のため、同僚に迷惑をかけると思った」16票(32%)でした。次いで「職場に言いにくい雰囲気があった」8票(16%)、「安定期に入るまで待つべきだと思った」5票(10%)となっています。自分が産休を取ることで職場に迷惑がかかることを懸念する看護師が多いことがわかりました。
■妊娠中の看護師にとって「立ち仕事」が一番辛い業務
妊娠中の業務で一番辛かったことはなんですか?という問いに対しては、「立ち仕事」12票(36%)が最も多く挙がりました。また、「夜勤」9票(27%)や「感染リスクを伴う作業」5票(15%)といったように看護師ならではの業務も一番辛かったこととして選ばれる傾向にありました。
■夜勤を減らしてもらえるなどの配慮がある一方で、小言を言われた人も
妊娠報告をしたことで業務内容や周囲の対応に変化はありましたか?(自由回答)に対しては、「周りから祝福の言葉やアドバイスが寄せられた」「可能な限り夜勤を減らしてもらえた」「体力面で配慮してもらえた」というものが多くみられました。また、「病院側からは”妊娠するなら採用しなければよかった”と言われた」「独身のお局的な人に小言を言われた」という回答もありました。不妊治療のクリニックに勤めている看護師さんは、「患者さんが不快な思いをしないようにお腹が目立ってからは裏方の仕事をしていた」という看護師ならではのエピソードもありました。
祝福を受けたり、体調を配慮してもらえた看護師がいる一方で、業務内容に大きな変化がなかったり、嫌味・小言を言われた看護師もいて、職場によって大きく環境が違うことがわかります。
【周りから祝福された】
・意外にも、周囲の方々からは祝福の言葉やアドバイスが寄せられ、非常に温かい対応を受けた。
・周りの人に気を遣ってもらえた。妊娠した時期がよく、人手に少し余裕があったのも影響していると思う。
・婦長が子育てしながらの経験を持っていた方なので、職場全体で乗り越えていこうという姿勢を示してくれてとても助かった。
【夜勤を減らしてもらえた】
・いつもではないが、可能な限り夜勤を減らしてもらった。
・しんどいときは、早退させてもらえたし、後半は夜勤も準夜勤のみにしてもらった。
【体力面で配慮してもらえた】
・長時間の立ち仕事がないよう調整したり、体調が悪ければ休むよう言ってくれたりと気を配ってもらえた。
・立ち仕事が少ないリーダー業務を多めにしてもらえた。
・自分より若い看護師に、体に負担のかかる仕事を代わってもらった。
・手術室で基本的に立ち仕事だったが、比較的座って手術につける内視鏡の手術看護につかせてもらった。
・重いものを持つことや体位変換を周りが代わってくれた。
・休日日勤は勤務者が減って一人の業務量が多くなるのでなくしてもらえた。
・オペ室の温度設定が高く気分が悪くなってしまうため妊娠初期からオペ室業務を外してもらった。
・病院の決まりとして、妊婦はドクターカーに乗らなくて良い決まりになっているので助かった。
・通勤がラッシュ時間だった為、出勤時間を変更してもらえた。
【感染リスクのある仕事を代わってもらった】
・感染症部屋を代わってもらった。
・仕事上放射線を浴びる機会が多く、防護服を着ても少し心配があるということで、仕事を代わってもらった。
・感染リスクが高い業務や、臭いが強い場所の業務は変わってもらえた。
【変化がなかったor小言を言われた】
・基本的にはほとんど変わらなかった。
・周囲は気遣ってくれる人もいたが、病院側からは「妊娠するなら採用しなければよかった」というニュアンスの言葉を言われた。
・独身のお局的な人に小言を言われた。
・なんとなく自分の立ち位置が不安定になり、いる意味がないような気がした。
・以前は重要なプロジェクトに関与していた私に対して、新しい仕事の割り当てが少なくなった。
・同僚の仕事量が増え、同僚から否定的な態度を取られることがあった。
・報告後も変化はなく通常通りの業務分担だったが、もともと長時間労働の職場であったため切迫早産となり休職せざるを得なくなった。
■今回の調査を通じて
何らかの理由で職場に妊娠報告をためらった経験を持つ看護師は約半数以上、存在しました。しかしながら、実際に妊娠を報告してみると、業務内容を負担の少ないものに変更してもらえたり、周囲からの祝福を受けるなど、温かい対応が多く見られました。一方で、業務内容に大きな変化がなかったり、嫌味や批判的な言葉を浴びせられた看護師も存在し、職場や年齢層によって環境が大きく異なることが明らかになりました。
株式会社SOKKINは、今後も看護師の皆さんがより良い職場環境で働けることを願いながら、現場の声にしっかりと耳を傾け、更なるサービス向上に努めてまいります。
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調査の詳細
「職場への妊娠報告に関するアンケート(看護師限定)」
「職場に女性が多いからこそ看護師は妊娠するタイミングが難しい」という声を受け、看護師と妊娠の関係について調査。
・調査期間:2023年5月11日〜2023年5月24日
・調査方法:ランサーズ株式会社のパネル利用によるインターネット調査
・対象者:在職時に妊娠経験がある看護師の方
・回収サンプル数:33票
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会社概要
会社名:株式会社SOKKIN
設立日:2021年4月7日
代表者名:本間 亮平
所在地:東京都新宿区新宿2-8-3 AOIHOUSE SHINJUKUビル9階
会社HP:https://sokkin.me
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