本技術は、すでに特許を取得している新指標算定技術(参考:https://www.fronteo.com/20221208)で目指した経路抽出機能をさらに高度化するための技術です。
【特許概要】
出願番号 : 特願2022-153775
特許出願日: 2022年9月27日
KIBIT Seizu Analysisは、FRONTEOが自社開発したAIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」を搭載した、経済安全保障対策を目的にサプライチェーンや企業の実質株主による支配状態などのネットワーク解析を行うシステムです。KIBIT Seizu Analysisのサプライチェーン解析ソリューションは、オープンソースから得られる情報を基にサプライチェーンを解析し、米国商務省産業安全保障局の定めるエンティティリストなどに掲載されている懸念組織とのつながりや、チョークポイント(戦略的に重要な地点)などを可視化するソリューションです。製造業などサプライチェーンがグローバルに広がる業界において、経済安全保障を重視した調達戦略や経営戦略策定に活用されています。
■今回特許査定を取得した技術「複素フロー表現によるベクトル化」の開発背景
今回特許査定を取得した「複素フロー表現によるベクトル化」は、膨大な取引ネットワークの中から企業の主事業に直接的に関係のある経路を推定する際に必要となる、取引企業のサプライチェーンの中における特性をより詳細に表現することを目的として開発されました。
サプライチェーンの解析を行う際、単純につながりを見るだけでは、対象企業の主事業と関連性のない取引経路も抽出され、解析対象事業のサプライチェーンの特徴を捉えることが困難となります。今回特許査定を取得した「複素フロー表現によるベクトル化」は、取引関係を特徴づける階層関係の情報を既存の手法より詳細に表現することにより、主事業と関連のある取引経路の推定精度を向上させるための技術です。
FRONTEOは今後も解析技術を向上させる研究開発を継続し、経済安全保障を重視した事業戦略や経営戦略の策定と推進を行う企業の支援を行ってまいります。
■KIBIT Seizu Analysisについて URL:https://osint.fronteo.com/
KIBIT Seizu Analysisは、オープンソースから得られる情報をもとに、膨大なサプライチェーンを解析し、チョークポイントや懸念組織とのつながりの可能性や依存度を把握する「サプライチェーン解析ソリューション」、複雑なネットワーク上での株主間の影響力を持ち株比率から解析し、支配力の伝搬を把握するための「株主支配ネットワーク解析ソリューション」、機微技術に関わる研究開発において、研究者の所属組織等に注目した人脈の分析と、それに基づくリスクの把握ができる「最先端技術・研究者ネットワーク解析ソリューション」の3つのソリューションを提供しています。
■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、専門家の高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Seizu AnalysisはFRONTEOの日本における登録商標です。