高品質のチョコレート・ココア製品を製造する世界有数の原料メーカーであるバリーカレボーグループ(本社:スイス・チューリッヒ)は、2023年5月10日(現地時間)、サステナブルなチョコレートを当たり前にするための活動「フォーエバーチョコレート」の達成目標をブラッシュアップし、2025年以降も継続的に取り組んでいく目標を加えたことを発表いたしました。
2016年に開始したサステナビリティへの取り組み「フォーエバーチョコレート」を通じて2025年に達成を目指す目標は、カカオ・チョコレート業界では他に類を見ないものです。私たちはこのたび、その目標をブラッシュアップしたものを足がかりに、2025年より先の展開へと広げていきます。2030年、そして、そのさらに先を見据えた新たな数値目標を定め、お客様にお力添えいただきながら、バリーカレボーグループが持続可能なカカオのサプライチェーンの長期的かつ体系的な変革の急先鋒となることで、全てのステークホルダーの便益に寄与できるように取り組みを進めてまいります。
「フォーエバーチョコレート」の実現には、バリーカレボーが直接関わるサプライチェーンだけではなく、包括的な構造改革が必要です。しかしながら、公的介入なしで包括的な構造改革を推し進めることはできません。トレーサビリティ、農村部のインフラ整備、国の政策や法律の適切な施行等における課題を解決するためには、原産国における政策環境の整備と政府の取り組みが不可欠だからです。
ブラッシュアップされた新たな「フォーエバーチョコレート」の計画では、次の4つの柱を重点にし、カカオとチョコレートのサプライチェーンにおける重要な課題に取り組んでまいります。
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生産者の繁栄 ー「育成 」から 「実行支援」へ
バリーカレボーは、2025年までに50万人以上のカカオ農家を貧困から脱却させるという目標を掲げています。この既存の目標に加え、2030年までに官民のステークホルダーを動員し、生活費を生み出す変革的なカカオ農業モデルを集団で支援・実施することを追加しています。カカオ生産者が主に苦労するのは、農園への投資手段を見つけることです。そのため、バリーカレボーは、今後トレーニングから投入資材の支援に重点を移していきます。これは、土壌改良資材や植栽材料の助成から、第三者機関の労働サービスや割増保険料に対する財政支援まで、多岐にわたります。零細カカオ生産者を貧困から脱却させ、生計を立てられるようにビジネスを軌道に乗せるためには、1ヘクタールあたりの生産効率を向上させることが重要です。
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人権 ー 是正にエンパワーメントを追加
バリーカレボーは、サプライチェーンから児童労働を撲滅するための取り組みを強化しています。2025年までに、サプライチェーン全体の人権デューデリジェンスを行い、特定されたすべての児童労働の是正を行います。そして、2030年までにバリーカレボーが調達するすべての農村において、人権が保護されるような社会的な力を身に着けられるようにします。そのためには、カカオ生産者コミュニティ全体での児童保護委員会の設立や、質の高い教育が受けられるような環境づくりなど、インフラを構築するための官民の両側面からの介入が必要です。
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自然を豊かに ー 地球温暖化防止に向けた世界的な取り組みとの連携
パリ協定で掲げられた削減目標との整合性をより高めるため、バリーカレボーは、オフセットからアグロフォレストリーによるCO2吸収に重点を移した取り組みを進めてまいります。これにより、2030年までにバリーカレボーは、地球温暖化を1.5度の気温上昇に抑えるための世界的な取り組みと足並みをそろえる形での脱炭素化を目指すこととなります。そして、この取り組みを続けていくことで、バリーカレボーは2050年までにネットゼロ企業となる予定です。また、脱炭素化への取り組みに加え、バリーカレボーグループは2025年までにフォレストポジティブになるという目標も継続して達成を目指します。
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サステナブルな原材料 ー 透明性へのコミットメントを強化
バリーカレボーは、2030年までにすべての製品において、農園レベルまで追跡可能な認証または検証済みのカカオと原材料を100%使用する予定です。認証はあくまでも出発点に過ぎず、業界全体のサステナビリティ基準やプログラムを確立することが、持続可能な原材料の調達には不可欠です。そのため、バリーカレボーは過去6年間、乳製品、パーム油、ココナッツ、ナッツを含むすべての原材料にサステナビリティ基準を設定し、遵守するためにサプライヤーや産業プログラムの両方と協力してきました。
スティーブン・レツラフ(カカオ部門のグローバル・プレジデント)のコメント
私たちの「フォーエバーチョコレート」の目標は、ダイナミックに変化するように当初より設計されておりました。持続可能なカカオとチョコレートのサプライチェーンに求められる要件は、常に変化と進化を繰り返しています。「フォーエバーチョコレート」の開始以来、私たちはデータ分析や専門家との関わりを通して、常に新しい知見に触れてきました。その結果として私たちは、「フォーエバーチョコレート」の計画に新たな抱負を加え、コンプライアンスを超えた現場レベルでのインパクト、トレーニングを超えた支援とエンパワーメント、個別の介入を超えたシステム全体へのアプローチに、より焦点を当てたいと考えるようになったのです。そして、それを実現する形で、既存のフォーエバーチョコレートの目標をブラッシュアップし、2025年以降のインパクトを拡大する目標を追加しました。私たちの力だけでは、この目標を達成できないことは明らかです。「フォーエバーチョコレート」を実現するためには、私たちが直接関わるサプライチェーンを超えて、構造改革を推し進めるための公的介入が必要なのです。
■過去6年間の現場レベルの具体的なインパクト
2016年の「フォーエバーチョコレート」開始以来、バリーカレボーが掲げるサステナブルなチョコレートを当たり前にするための活動は、目に見える形で現場レベルのインパクトを生み出しています。その取り組みは、主要なESG評価によって外部からも評価されています。これまでの主な成果は以下の通りです。
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生産者の繁栄:約215,000人のカカオ生産者が貧困から脱却しました。
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児童労働ゼロ:バリーカレボーが直接仕入れる生産者グループの81%が、児童労働の防止・監視・是正のための仕組みを持っています。
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自然を豊かに: 2016年以降、製品1トンあたりの全体的な炭素強度を18%以上削減し、バリーカレボーのダイレクトサプライチェーンの約80%の農場でトレーサビリティを確立しました。
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サステナブルな原材料:販売する全商品の2つに1つは、サステナブルなチョコレートやカカオを100%使用しています。
■ココアホライズンは今後も実践的な活動を行うための有力な手段
ココアホライズン財団との協業は、今後も、カカオのサプライチェーンにおけるサステナビリティ活動を実施する上で、バリーカレボーが優先的に利用する手段であり続けます。お客様の力強い需要に後押しされ、2016年からこれまで、1億2200万スイスフランを超える資金を創出することができました。これらの資金は、生産者の生産性と収入の向上、児童労働や森林破壊への取り組み、ネットゼロを実現するための活動に投資されます。
■バリーカレボーグループについて
2021/22年度の年間売上高は、約81億スイスフラン(78億ユーロ / 86億米ドル)。世界中で65カ所以上の製造施設を運営し、13,000人以上の従業員を擁するバリーカレボーグループは、カカオ豆の調達・加工から、チョコレートフィリング、デコレーション、コンパウンドなどの最高級チョコレートの生産まで一貫して行う世界有数のチョコレートメーカーです。工業用食品メーカーから、ショコラティエ、パティシエ、パン職人、ホテル、レストラン、ケータリングなど、職人やプロのチョコレートユーザーまで、食品業界全体にサービスを提供しています。カレボー®、カカオバリー®、カルマ®、モナリザ®など、グローバルに展開するブランドが高級チョコレートを販売する顧客のニーズに応えることはもちろん、将来的にもカカオを安定して供給するため、サステナブルチョコレートを標準にすることを掲げ、農家の生活を向上にも取り組んでおります。また、持続可能なカカオとチョコレートの未来を形作るという目標のもと、ココアホライズン財団の支援も行っております。
■会社概要
社名:バリーカレボージャパン株式会社
住所:(本社)群馬県高崎市宮原町2-1 (東京事務所)東京都品川区大崎2-11-1 大崎ウィズタワー21階
代表取締役社長:ドゥルーヴ・バーティア
ウェブサイト: https://www.barry-callebaut.com/ja-JP
■本件に関する報道関係者からのお問合せ先
バリーカレボージャパンPR事務局
TEL: 03-6887-8041
Email: bcj_press@barry-callebaut.com