日本・中国・アセアンにおける初の8か国調査「グローバル定点2023」 結果発表

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博報堂生活総合研究所は、生活綜研(上海)、博報堂生活総合研究所アセアンと協働し、日本・中国・アセアンの生活者の意識や価値観、行動を把握することを目的とした初の8か国調査「グローバル定点」を実施いたしました。

8か国比較で日本の特徴を分析すると、最上位に「お金が欲しい」「自分の将来イメージは暗い」「人をうらやましいと思うことがある」などが、そして最下位に「愛を信じる」「今後、自分の経済的な状態は楽になると思う」が挙がるなど、他国に比べて悲観的な日本の生活者の姿が浮き彫りになりました。

<参考データ>

■地球環境の保護につながる行動をしていない方だ

日本で「地球環境の保護につながる行動をしていない方だ」という人が67.0%で突出して多くなっています。性別・年代別で見ても、60%を下回ることはありません。一方、他の7か国は、性別・年代別も含め、10~20%台にすぎません。

■自分の将来イメージは暗い

日本で「自分の将来イメージは暗い」と悲観する人が43.7%で目立ち、特に男性(50.7%)が女性(36.8%)に比べて多くなっています。年代別では40歳以上が50%前後で高めです。

■高い給料よりも休みがたっぷりな方がいい

「高い給料よりも休みがたっぷりな方がいい」と考える人が日本で59.8%で8か国のなかで唯一5割を超えています。年代別では日本の15~19歳が46.5%で5割を下回っています。他国も日本と同様に15~19歳が低い傾向にあります。

■人づきあいは面倒くさいと思う

日本で「人づきあいは面倒くさいと思う」人が44.5%で、他国の10~20%台に比べて群を抜いて高くなっています。また、日本以外は15~19歳、20~29歳が高めなのに対して日本は低め、40~49歳が50.9%で高くなっています。

■お金が欲しい

日本で「お金が欲しい」人は60.6%。50~59歳が54.2%でやや低めとなっているのを除き、どの層も60%前後で高くなっています。

■人をうらやましいと思うことがよくある

「人をうらやましいと思うことがよくある」という人は日本で24.4%。4人にひとりに留まりますが、他国と比べると倍以上のスコアです。日本では男性(17.5%)より女性(31.3%)のスコアが倍近く高いのも特徴的です。また、8か国共通で15~19歳が最も高くなっています。

■今後、自分の経済状態は楽になると思う

「今後、自分の経済状態は楽になると思う」への回答率は、日本以外の各国が50~80%台のハイスコアの一方、日本のみ11.3%の低水準。日本は性別による違いはさほどありませんが、年代が上がるにつれ、スコアが下がる傾向があります。

■愛を信じる​

「愛を信じる」は日本で17.3%と低く、特に女性(19.5%)より男性(15.2%)が低めです。​また、日本では年代が上がるにつれてスコアが下がり、50~59歳(12.7%)は15~19歳(27.2%)の半数以下となっています。​

■家族とすごす時間を増やしたい​

日本では、「家族とすごす時間を増やしたい」という人が28.2%。​日本以外の国は男女のスコアに大差はありませんが、日本では男性23.0%に対し、女性33.5%と約10ptの差がついています。​

■夫婦で家事や子育て、仕事などの役割を平等に分担している(既婚者のみ回答)​

​「夫婦で家事や子育て、仕事などの役割を平等に分担している」(既婚者のみ回答)で日本は21.9%と他国に比べて低く、​特に女性(16.4%)の低さが際立っています。​

■体力づくりや健康のために運動をしている​

「体力づくりや健康のために運動をしている」人は日本で23.9%にすぎません。特に女性(19.8%)が低く、他国と比較しても唯一の10%台に留まっています。​

■子どもは親の老後の経済的な面倒を見る方がよいと思う​

日本では、「子どもは親の老後の経済的な面倒を見る方がよいと思う」が8.3%で低水準です。​層別で見ると、男性(10.4%)と15~19歳(14.0%)が10%台で高めではありますが、それでもなお他国との差は大きく開いています。​

■調査概要
調査地域 日本(首都圏・阪神圏)、中国(北京・上海・広州)、アセアン(タイ・ベトナム・インドネシア・フィリピン・マレーシア・シンガポール)
調査人数 11,000人(11エリア×各エリア1,000人)
調査対象 15歳~59歳の男女(アセアン各国については、世帯収入による絞り込みも行った)で割付
調査期間 2023年1月10日~31日
調査方法 インターネット調査
設計・分析 博報堂生活総合研究所
実施・集計 株式会社 H.M.マーケティングリサーチ
調査協力 博報堂生活綜研(上海)、博報堂生活総合研究所アセアン

▼博報堂ニュースリリースページ

日本・中国・アセアンにおける初の8か国調査「グローバル定点2023」 結果発表ー日本は「お金が欲しい」が最上位、「愛を信じる」が最下位。他国に比べて悲観的な日本の生活者が浮き彫りにー |ニュースリリース|博報堂 HAKUHODO Inc.
博報堂生活総合研究所は、生活綜研(上海)、博報堂生活総合研究所アセアンと協働し、日本・中国・アセアンの生活者の意識や価値観、行動を把握することを目的とした初の8か国調査「グローバル定点」を実施いたしました。
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