初年度の今年はトウモロコシなど作物の収穫を8月上旬から予定しており、国連の持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた事業の一環で、水産加工業者である当社と農業生産者との異業種連携による地域活性化や、児童らへの食事提供を担う子ども食堂の運営支援などを目指していきます。
■ニシン由来の有機肥料に着目
当社は北海道岩内町に岩内工場を構えており、ロシアや道産などの抱卵ニシンの1次処理、カズノコやニシン製品加工、パッキングなどを手掛けております。当社ではニシンがかつて肥料として日本の農業の生産性向上に貢献した点などに着目し、このほどニシン加工で発生した残さいや内臓などを原料に、道内の魚粉メーカーに委託して魚粉の製造を始めました。
その魚粉を岩内町に隣接する共和町で有機農業を行う生産者4軒に支給し、有機肥料として作物の栽培に活用していただきます。具体的には4軒の生産者はブランド米「ななつぼし」やトウモロコシ、赤肉系メロン、ジャガイモなどをこの有機肥料で育てます。
ななつぼしの収穫時期は9月下旬~10月上旬で,収穫量計画は1・8~2・4トンになります。トウモロコシとメロンはいずれも8月上旬に各100~200本、100玉、ジャガイモは9月中旬に50キロの収穫を予定しております。
■有機農作物を全量買い取り、 子ども食堂に無償提供
これら作物を当社が全量を買い取らさせていただき、さらに新しい肥料を使うため、不作などの問題が生じた場合は当社が各生産者の所得を補償させていただきます。
当社は買い取った作物を東京都大田区を中心に子ども食堂約30軒に無償提供する計画をしております。
■日本の肥料の自給率向上への試み
子ども食堂の運営支援に加え、カズノコの親のニシンが肥料になっていることや、岩内、共和両町といった一般の人にはなじみのない地域と大消費地とのつながり創出を図り、同時に原料の多くを海外に依存している日本の肥料の自給率向上の一助となることを目指してまいります。
将来的にこの有機肥料で育てる作物の種類、収穫数量を増やす他、道内の漁業者の周辺にある有機肥料原料(カキやホタテ殻など)の肥料化を通じて、海と田畑を結び付ける活動強化に努めてまいります。
企業情報
会社名:カリフッド株式会社
TEL: 03-3748-6611 FAX:03-3748-5252
所在地:東京都大田区東雪谷1-28-14
代表取締役:井出 敬也
資本金:10,000千円
URL:http://carifood.jp/