■調湿気密シートとは
湿気が住宅の室内外を移動し、壁の中で結露するのを防ぐために、従来は気密シートを使用していました。しかし、猛暑日が増えた日本の夏は室内外の温度差が激しく、冷房により冷やされた内壁に外気が触れるだけで結露することがあります。その際に気密シートで遮断されていると湿気の逃げ場がなくなり、壁の中はどんどん高湿度になっていくばかりとなります。そこで、調湿気密シートに切り替える工務店や設計事務所が増えています。調湿気密シートとは、壁の中が低湿度の時には室内からの湿気をブロックし、高湿度になると室内に向けて湿気を通すという湿度調整機能を備えた気密シートのことです。
■調湿気密シート「すかっとシート」 リニューアルの背景
「すかっとシート」の開発段階では、海外品の調湿性能と同等となる製品を国産で作りたいと考えて取り組みました。当初の製品は、外皮構造により性能を十分に発揮できる製品でしたが、低湿度環境での透湿抵抗値が従来の防湿気密シートより低く、東北以北の寒冷地にはお勧めできませんでした。そこで全国的に省エネ住宅が拡がることに対応するため、調湿領域が広くなるように改良を重ね「すかっとシートプレミアム」を開発し販売開始いたします。
■すかっとシートプレミアムの特徴
・デザイン
表面に100mm×100mmの格子柄を施し、透明性のある素材のため建材の柱が透けて施工が容易。
・品質
欧州規格より厳しいJIS耐久性試験に対応、JIS A 6930 耐久性試験(90℃34週間)の劣化処理後に測定した結果、新品と比べても透湿性能に大きな低下はみられませんでした。
■WUFI Proを使用した壁内結露シミュレーション
WUFI ProとはドイツFraunhofer建築物理研究所(IBP)で開発された「非定常熱湿気同時移動解析プログラム」です。様々な気象条件で、壁や屋根を構成する各建材の熱・湿気挙動を正確に予測することが可能です。
「全てのお客様に安心して使用いただけるよう、WUFI Proを使用して非定常計算での壁内結露シミュレーションを実施しています」酒井化学工業 開発部 米澤滋
■酒井化学工業について
酒井化学工業は1963年、合成樹脂加工製品メーカーとしてスタートを切り、現在は合成樹脂押出事業のフィルム、発泡シート:ミナフォーム、気泡緩衝材:ミナパック、プラスチックダンボール:ミナダンの4事業へ展開を行い、これら全てを行っている日本で唯一の会社となっています。世の中に必要な会社でありたいという思いのもと、お客様のご要望にお応えし続けることで世の中から必要とされる会社をめざしています。
今後は合成樹脂の特性を更に活かせる研究開発や酒井化学グループ全体での地球温暖化防止への取り組みを行い、地域社会との共存共栄をはかっていきます。
会社概要
酒井化学工業株式会社
代表取締役 酒井 清章
本社所在地 〒916-0088 福井県鯖江市川去町32字2-1
ホームページ https://www.sakai-grp.com/
オンラインショップ https://store.sakai-grp.com/
問い合わせ先 direct@sakai-grp.com