近年,ビン,アルミ缶,PETボトルなどにおいては,資源を半永久的に使用できごみの量を減らす水平リサイクルの取り組みが進んでいます。高嶋技研では,独自開発のガラス瓶の自動色識別装置で納入実績があり,本分野で培ってきたセンシングと画像処理技術を活用することで,分別が難しい透明トレー選別の高速化に成功しました。
透明容器の水平リサイクルでは,精度の高い材質の分別が求められていますが,多種な形状を持つ透明トレーの機械による分別は,現状では精度・処理量ともに低く,また透明トレーの整列・分別のため装置は大型化してしまうという問題があり自動化は進んでいないのが現状です。一方,SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて,透明容器の家庭からの回収量は増加傾向にあるため,高精度で大量に分別する方法が求められていました。
このたび,高嶋技研が開発した新技術は、透明トレーのリサイクルにおいて,材質を自動で判定し,その材質情報を搬送ラインと同期して下流工程に色分により伝達し,選別担当者は,透明トレーの下方向から発光する色により材質を判断して,瞬時に手選別することが可能になりました。(特許出願中)。
開発した装置は,ベルトコンベヤにディスプレイを内蔵し,コンベヤ上部に画像や文字情報を投影できるようにしています。材質判定機で得られた透明トレーの位置・形状・材質情報を元に,搬送される透明トレーの下部に材質に合わせた色を投影することで,周囲の環境に影響されず識別が容易になり,かつコンベヤ上の密度を高めることで,最大で機械の3倍のスピードで大量に処理できるようになりました。また,従来の機械による自動選別装置に比べおよそ1/3のスペースで,人と機械が協働する半自動化を実現しました。
高嶋技研では,リサイクル資源の分別において,処理量増加への迅速な対応に貢献していきます。
高嶋技研株式会社 http://www.takashima-giken.co.jp/
代表取締役社長:松澤 郁夫
所在地:福井県あわら市伊井15-1-1
事業内容:飲料・食品・リサイクルメーカーをはじめ,プリント基板,鉄鋼・非鉄メーカーを取引先に持つ,高速移動や回転物体に対して,カラーラインセンサカメラや,赤外線、X線を利用した各種自動検査装置の開発・製造をメインとした技術開発型の企業。
【お問い合わせ先】高嶋技研株式会社 営業・CS部 担当:村上・大嶋・渡辺
TEL:0776-74-0880 E-Mail:tgk@takashima-giken.co.jp