「よみがえる限界集落」では、コロナ禍で全館休業したホテル経営者 細羽雅之が移住先の四国の山奥、限界集落で見つけた新しい生き方を綴っています。
2019年末に見つかった新型コロナウイルスによって、その後の私たちの世界は一変しました。既存の経済社会システムのひずみが浮き彫りになり、一人ひとりの生き方が改めて問われています。細羽はそんなポストコロナ時代を生き抜くための新たな価値観を、四国の限界集落に住む人たちとの交流や農業、自然との対話から模索してきました。
絶望から始まったコロナ禍、そして限界集落への移住。ここでの生活は、むしろ新たな価値観や生き方のヒントが詰まっていました。まちの人たちにとっては当たり前のことだった農業や自然体験を観光資源と捉えた、宿泊客へのツアー提供。世に流されない自分らしい生き方の追求。気づけば、集落にはたくさんの学生がインターンシップのために訪れ、移住者も徐々に増えてきました。
本書は、自然とともに生きる暮らしや人と人とのつながりで成り立つまちの生活を通じて、経済成長至上主義に縛られないオルタナティブな生き方を提示する一冊です。
- 書籍概要
タイトル：よみがえる限界集落
著者：細羽雅之
出版社：幻冬舎
発売日：2023年3月28日（火）
定価：1,760円（1,600円＋税）
ページ数：228ページ
ISBN-10：4344941837／ISBN-13：978-4344941830
ご購入方法：全国の書店・オンライン書店等（一部除く）にてお買い求めいただけます。
Amazon商品ページ：https://qr.paps.jp/q1rZy
- 目次
はじめに
プロローグ ２０２０年4月7日―― 生き方を見つめなおす転機となったコロナ禍
第1章 時間と数字に追われ続けたホテル経営時代 都会で働くこと、生きることに疑問を覚える
第２章 限界集落のホテル再生プロジェクトで 大自然と暮らすことで教わった人間が生きる意味
第３章 大自然でクリエイティブな生き方を見つける 限界集落だからこそできる「自分らしい生き方」とは
第４章 資本主義から「森の人間主義」へ―― 「森の国リパブリック構想」で地方創生を目指す
おわりに
- 著者プロフィール
株式会社サン・クレア 代表取締役CEO 細羽 雅之
岡山県出身。慶應義塾大学理工学部卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社にてエンジニア職に従事。25歳のときに破綻した実家の事業再生を通して、経営の本質は人であると体感。その後、ホテルマネジメント事業を創業。2015年、株式会社サン・クレア設立。同社CEO就任。神戸大学大学院経営学 修士（ＭＢＡ）。
- 著者メッセージ
私は外資系のIT企業に勤めたのち、2000年に25歳のとき、経営破綻した父の会社を引き継ぎました。50億円という莫大な負債を抱えた企業を再生させていくなかでホテル経営のノウハウを蓄積し、その後のインバウンドブームの追い風に乗り、年商100億円という壮大な目標を掲げて事業を拡大していました。その最中に新型コロナウイルスの大流行が発生し、ホテルはすべて休業。経営は大打撃を受けました。時を同じくして、私は2020年の開業が決まっていた四万十川源流の景勝地、愛媛県の滑床渓谷にあるホテルに泊まり込み、リニューアルオープンの準備を進めていました。ホテルの麓には「超限界集落」があり、自ずとそこに住むじいちゃんばあちゃんと深く関わることとなりました。
そこには、なんでも数値化してコントロールしようとするビジネスの考え方ではなく、そこにいる人たちのありがたみや幸福感など、目に見えないものを価値とする世界があったのです。
この価値観や考え方を他の人たちにも伝えたい。今まで忘れてしまっていた大切な価値観を改めて社会に広めていきたい。そう 考えたのが今回の執筆の理由です。
本書では、私がホテル経営者として歩んできた過程で変化してきた考え方や価値観をまとめています。それはグレート・リセットした後の世界で、生きるヒントになるのではないかと考えています。自然とともに生きる暮らしや限界集落をよみがえらせる取り組みが、経済成長至上主義に縛られないオルタナティブな生き方を広めるきっかけになれば幸いです。
- 株式会社サン・クレアについて
四万十川源流、森の国「水際のロッジ」など、瀬戸内を中心に地域とつながるホテルを７棟展開。単なるハコのホテル創りではなく、訪れた宿泊者を地域の歴史、文化、食、ヒトの営みとつなげる事で地域の蘇生 (Re-generate)を進めています。ニッポンを真の観光立国へと導くための先駆者となるべく、挑戦を続けています。
代表取締役CEO：細羽 雅之
本社所在地：広島県福山市城見町1-1-6
電話番号：084-927-0996
公式HP：https://sun-crea.biz/
