M&Aの普及に伴いますます重視されるPMI(買収後の経営統合)。
本書では、対処すべきテーマが多岐にわたり難易度が高いPMIの実務を、専門家が解説する。
まず全体像を示した後、PMIの土台となる「ビジョン」「戦略」「ガバナンス」の統合を説き、さらに「人事領域」「財務・会計領域」「システム」「営業機能」「物流機能」「総務領域」の機能別に統合プロセスと留意点を詳説。
正しく進められているか把握が難しい統合実務を進める上で、折々立ち返るべきガイドラインとして活用できる一冊となっている。
【書籍情報】
書籍名:PMIの実務プロセス
著者:木俣貴光(編著)、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(著)
発行:中央経済社
発行年月:2023年3月
価格:定価3,960円(本体3,600円+税10%)
【編著者コメント】
本書は、M&Aの広がりとともにニーズが高まっているPMI(買収後の経営統合)に焦点を当てた実務書です。PMIは、戦略、ガバナンス、人事、経理、システム等多岐に渡るテーマが課題となることもあり、網羅的に解説した類書はあまりありません。その点、本書の執筆には各分野の専門コンサルタントが参画し、総合コンサルティングファームとして弊社の特徴を生かした書籍に仕上がっております。本書がM&Aに取り組む企業担当者の方々の一助となれば幸いです。
【編著者プロフィール】
木俣 貴光(きまた たかみつ)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 コーポレートアドバイザリー部長・プリンシパル。
早稲田大学政治経済学部卒業。名古屋市立大学大学院経済学研究科修了(経済学修士)。大手石油会社、外資系コンサルティング会社を経て現職。
20年以上にわたり、大企業から中堅中小企業まで、幅広いクライアントに対して、M&Aアドバイザリーのみならず、グループ組織再編、事業承継対策といった資本政策のほか、M&A戦略立案、PMI支援、ビジョン策定、企業再生支援など、資本政策に関連する多様な戦略テーマにかかるコンサルティングに従事している。
主な著書に、『企業買収の実務プロセス第3版』(中央経済社)、『M&A戦略の立案プロセス』(中央経済社)(第14回M&Aフォーラム賞奨励賞受賞)、『持株会社・グループ組織再編・M&Aを活用した事業承継スキーム」(中央経済社)、『M&Aそこが知りたい!〔改訂新版〕』(アーク出版)、『幸せな事業承継はM&Aで』(アーク出版)などの実務書のほか、M&Aの実務小説『企業買収』(中央経済社)(第6回M&Aフォーラム賞奨励賞受賞)などがある。
企業コンサルティングに加え、新聞・雑誌への寄稿、執筆、講演、研修などを通じて、M&Aや事業承継対策に関する啓蒙活動に精力的に取り組んでいる。
【目次】
第1章:近年のM&A市場とPMI
1 M&A市場の動向とPMIへの取組み
2 M&AプロセスとPMI
3 中小PMIガイドライン
第2章:PMIの全体プロセス(総論)
1 PMI失敗のケーススタディ
2 PMI成功のポイント
3 PMIの全体像
4 PMI推進体制
5 PMI検討フレームワーク
第3章:ビジョンの統合
1 ビジョン統合の必要性
2 具体的な統合の推進プロセス
3 ビジョンを浸透させるために
第4章:戦略の統合
1 戦略統合の必要性と考え方
2 シナジー実現に向けた取組みステップ
3 戦略実現度合いのモニタリング
第5章:ガバナンスの統合
1 ガバナンス統合の必要性
2 具体的な統合の推進方法
3 ガバナンス体制の設計
4 ガバナンスルールの設計
5 合併型統合の場合
第6章:人事領域の統合
1 人事領域の統合の必要性と考え方
2 統合の具体的な推進方法(共通)
3 統合の具体的な推進方法(合併型)
4 統合の具体的な推進方法(子会社型)
第7章:財務・会計領域の統合
1 財務・会計領域の統合の必要性
2 具体的な統合の推進方法
3 財務・会計領域の統合における主な論点と対応事項
第8章:システムの統合
1 システム統合の必要性
2 システム統合に向けた準備
3 システム統合の構想立案
4 システム統合の構想実行プロセス
第9章:営業機能の統合
1 営業機能の統合の必要性と考え方
2 具体的な統合の推進方法
第10章:物流機能の統合
1 物流機能の統合の必要性
2 具体的な統合の推進方法
3 物流機能の統合に関するQ&A
第11章:総務領域の統合
1 総務領域における統合の必要性
2 具体的な統合の推進方法
3 総務領域の統合に関するQ&A