南太平洋のバヌアツ:サイクロンで甚大な被害~ユニセフ、緊急支援活動を開始【プレスリリース】

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サイクロンにより自宅が破壊され、家族と共に避難所に身を寄せる7歳のマリーさん。「木は揺れて、家の屋根は吹き飛んでいて、とても怖かった」と話す。(バヌアツ、2023年3月6日撮影) © UNICEF_UN0796263_Olulサイクロンにより自宅が破壊され、家族と共に避難所に身を寄せる7歳のマリーさん。「木は揺れて、家の屋根は吹き飛んでいて、とても怖かった」と話す。(バヌアツ、2023年3月6日撮影) © UNICEF_UN0796263_Olul

【2023年3月6日 スバ(フィジー)発】

南太平洋の国バヌアツが2つのサイクロンに襲われてから3日が経過し、推定5万8,000人の子どもたちが置かれている状況は、依然として極めて不安定なままです。特に大きな被害を受けたタフェア州とシェファ州では、多くの子どもたちが、家や学校、そして生活に密着したあらゆるものを失っており、緊急支援を必要としています。

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ユニセフ(国連児童基金)太平洋島嶼国事務所のジョナサン・ヴェイチ代表は、「多くの場所で停電が続いており、船舶や航空機もサイクロンによって損傷したため、タフェア州の離島で暮らす子どもたちの被災状況については、まだ十分な情報が得られていません。国中の学校や保健センターが被害を受けていることは分かっています。ユニセフは、バヌアツ政府と連携して、最も影響を受けた子どもたちや家族への支援を開始しています」と述べています。
 

シェファ州に届いたユニセフなどの人道支援物資。(バヌアツ、2023年3月5日撮影) © UNICEF_UN0796246_Olulシェファ州に届いたユニセフなどの人道支援物資。(バヌアツ、2023年3月5日撮影) © UNICEF_UN0796246_Olul

3月5日、ユニセフとバヌアツ赤十字は、シェファ州ワン・スモルバグ(Wan Smolbag)の避難所に身を寄せている450人に、最初の人道支援物資を届けました。さらに今後数日間をかけて、衛生用品やバケツ、防水シートなどを含む人道支援物資を、1,000世帯に配布する予定です。ユニセフは、今回の災害発生以前に、サイクロンが到来する季節に備えてこれらの緊急人道物資をバヌアツの首都ポートビラの倉庫に備蓄していました。追加の物資は、現在、フィジーから輸送中です。

被災地では、現在17名のユニセフ・スタッフが、被害状況の把握と、緊急支援の対応との両面で、政府の支援活動をサポートしています。ユニセフがパートナーと共に確認した状況の初期評価として、緊急に必要とされているのは、安全な水と衛生設備、保健サービス、食料以外の生活必需品、緊急避難施設(テント等)など多岐にわたります。

バヌアツ政府は、同国の人口30万人の全員が、今回の2つのサイクロンによって何らかの影響を受けたこと、そのうち20万人が緊急の支援を必要としていることを明らかにしました。2つ目のサイクロンが通過した現在、当局はさらに正確な支援ニーズを把握するため、被害状況の確認を進めていますが、安全な水と衛生施設、衛生(WASH)キット、応急処置のための医薬品と医療資材、生理用品などが、今の段階で最も必要な支援物資であることは、これまでの同国の災害経験からわかっています。

短期的な支援として、水道設備の被害の確認と復旧、そして、子どもたちが一刻も早く日常生活を取り戻せるよう、可能な限り早い段階で学校を再開すること、また心のケアのための心理社会的支援や子どもの保護などの支援体制を、早急に確立する必要があります。

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■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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