廃棄される資源や食品残渣のリサイクル率向上を目指す企業連携プラットフォーム「一般社団法人アップサイクル」を設立

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現代および将来の世代のために持続可能な社会の実現に向けて、日清紡グループのニッシントーア・岩尾株式会社、ネスレ日本株式会社、凸版印刷株式会社をはじめとする14の企業や団体は、廃棄される資源や食品残渣のリサイクル率向上を推進する企業連携のプラットフォームとして一般社団法人アップサイクル(所在地:大阪府大阪市、代表理事:森原 洋)を2023年2月7日(火)に設立し、第1弾としてプロジェクト「TSUMUGI」を開始します。

 

  • 業界の垣根を超えた各社が連携し、従来のリサイクルの枠を超えた新たな取り組みを開始

 近年、日本において短期的な利益の追求だけではなく、持続可能な社会づくりについての関心が高まっています。一方で、利用可能な資源が再利用されることなくそのまま廃棄されている現状や、資源として回収・活用する方法が十分に整備されていない等、取り組んでいくべき課題は多く存在しています。

 こういった利用可能な資源を様々な企業・団体との連携により有効活用していくためのプラットフォームとして生まれたのが「一般社団法人アップサイクル」です。一般社団法人アップサイクルは、循環型社会づくりのハブとなり、参画企業・団体それぞれのもつ資源や優れた技術やものづくりの力、サービスなどを結集し、新たな価値を生み出すことを目指してまいります。
 

  • 第1弾は、廃棄される紙資源や間伐材を紙糸にアップサイクルするプロジェクト「TSUMUGI」

 日本には1056もの焼却施設があり、日本のごみの総処理量の80%以上が焼却処理されています※(1)。また紙はリサイクル利用されているイメージが高く、再資源化しやすい素材ですが、紙製容器包装においては家庭からの排出量73.8万トンに対し、容器包装リサイクル法に基づき回収され、リサイクル商品に使用されているのは約2万トンであり、そのリサイクル率は約2.7%となっています※(2)。さらに、山林の保全や防災、道路整備において発生する間伐材の一部は、大きさや形状から活用が難しいものがあり放置されているなどの課題があります。

 そうした現状に「もったいない!」という想いから、廃棄される紙資源や間伐材をアップサイクルするプロジェクト「TSUMUGI」を開始します。工場で製造時に規格外として廃棄対象になる紙資源や、六甲山の間伐から発生するスギや檜を素材として活用して「紙糸」を制作します。紙糸の柔らかく、やさしい手触りは、やさしく自分を包みこみ、地球にもやさしく、これによって作られた衣服は、まるで自然の中にいるような着心地を味わえます。吸湿性や軽量性が特長で、しっかりとした縫製で長く着られるようMade in Japanならではの技術が詰まっています。

 近年、アパレル業界において、化学繊維に含まれるマイクロプラスチックによる海洋汚染や、天然繊維の栽培過程や染色工程における水資源と化学薬品の使用が指摘されています。「TSUMUGI」は、こうした環境負荷を軽減するだけでなく、地球や社会、地域コミュニティを紡ぐ象徴として手に取っていただきたいという想いからできました。

 一般社団法人アップサイクルは、賛画企業の強みとこれまでの知見を活かして、資源を皆さまに身近なものへと生まれ変わらせる取り組みや製品開発を進めていきます。
※(1)一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)について | 報道発表資料 | 環境省
※(2) リサイクルのゆくえ 紙製容器包装|公益財団法人 日本容器包装リサイクル協会

  • アップサイクルの仕組み

紙資源や間伐材から再生紙をつくり、それを裁断して撚ることで、紙糸にアップサイクルされます。
紙資源や間伐材


再生紙化

 


紙糸化

 

  • アップサイクルの法人会員・一般賛助会員も募集

 一般社団法人アップサイクルでは、新たな資源や技術の提供、製品開発、コラボレーションに関心のある企業・団体からの法人会員加入についてのお問い合わせを随時受け付けしています。

また、活動に賛同いただける一般賛助会員も募集いたします。会員の方には、参画企業・団体とコラボレーションした「TSUMUGI」オリジナルノベルティや、アパレルブランドとのコラボレーションした製品をお届けしてまいります。
・一般賛助会員年会費:5000円
・特典(例):石川県金沢市の伝統工芸である「加賀友禅 毎田染画工芸」の技法を用いたハンカチタオル、など

  • 一般社団法人アップサイクル団体概要:

設立日:2023年2月7日
所在地:大阪市中央区本町3丁目
代表理事:森原 洋 (ニッシントーア・岩尾株式会社 繊維事業本部テキスタイル部長)
理事:嘉納 未來 (ネスレ日本株式会社 執行役員コーポレートアフェアーズ統括部長)
副理事:甲〆 勲 (凸版印刷株式会社 関西ビジネスイノベーションセンター部長)
副理事:海保 学 (CNC株式会社 代表取締役)
事務局長:瀧井 和篤 (ネスレ日本株式会社)
WEBサイト:https://upcycle.or.jp

◆参画企業・団体一覧: ※2023年3月2日(木)時点、順不同、取り組む内容は今後の予定を含む

  • ニッシントーア・岩尾株式会社

 繊維産業における技術や知見の供給

  • ネスレ日本株式会社

 「ネスカフェ」や「キットカット」等、製品パッケージやコーヒー残渣の供給

  • 凸版印刷株式会社

 紙資源や加工技術の供給

  • シーエヌシー株式会社

 コーヒー残渣の供給や運営店舗におけるアップサイクル製品の販売

  • 日本ロレアル株式会社

 化粧品や紙資源、オフィスで飲用したコーヒー残渣の供給

  • メットライフ生命保険株式会社

 「メットライフ生命の森」の除伐材や紙資源等の供給

  • 神戸市役所

 「六甲山」等で間伐作業の実施や東京圏での情報発信

  • SHAREWOODS.

 間伐材や加工技術の供給

  • 株式会社艶金

 食品残渣で染める「のこり染め」の供給

  • ZERO株式会社

 運営するフードロス削減BOX「fuubo」でアップサイクル製品の販売

  • 特定非営利活動法人インクルーシヴ・ジャパン

 アップサイクル製品のデザインの供給

  • 宗教法人車折神社

 奉納後の玉垣の供給

  • 備後撚糸株式会社

 糸を撚り合わせる「撚糸」技術の供給

  • 加賀友禅 毎田染画工芸

 友禅染めの技術供給

参考資料

  • 理事略歴:

代表理事・森原 洋(もりはら ひろし)
1990年4月日清紡績株式会社入社 繊維営業本部
1995年9月ニッシン・トーア株式会社 繊維部
2002年7月日清紡績株式会社 繊維事業本部
2012年4月ニッシン・トーア株式会社 繊維部
2016年10月ニッシントーア・岩尾株式会社 繊維第一部長
2020年1月ニッシントーア・岩尾株式会社 テキスタイル部長

理事・嘉納未來(かのう みき)
2001年12月ネスレ日本入社株式会社入社 リレーションシップマーケティング室
2005年4月Nestle S.A. Strategic Generating Demand Unit, Voice of the Consumers Project
2006年1月ネスレ日本株式会社 お客様相談室長
2008年1月メディアリレーションズ室長
2015年7月エクスターナルリレーションズ部長
2017年8月執行役員 コーポレートアフェアーズ統括部長

副理事・甲〆 勲(こうじめ いさお)
1999年凸版印刷株式会社入社 トッパンアイデアセンター
2022年関西ビジネスイノベーションセンター部長

副理事・海保 学(かいほ さとる)
2014年シーエヌシー株式会社設立 代表取締役

  • 紙資源回収ボックス設置先: ※2023年3月2日(木)時点

ネスカフェ 原宿
東京都渋谷区神宮前1-22-8

コーヒーと〇〇
東京都文京区春日1丁目2−3 後楽園メトロエム 2F

ROASTELIER by NESCAFÉ 三宮
兵庫県神戸市中央区御幸通7-1-15

神戸市 リサイクル工房あづま
兵庫県神戸市中央区吾妻通4-1-6コミスタこうべ内

神戸市 リサイクル工房ほくしん
兵庫県神戸市北区藤原台北町1-23

神戸市立 ふたば学舎(2階エコエコひろば)
兵庫県神戸市長田区二葉町7-1-18

ART CAFÉ Inclusive
愛媛県松山市朝生田町6-2-50ル・スクエアビル1F

インクルーシヴ松山 ヒカリのアトリエ
愛媛県伊予郡松前町大字徳丸字松ノ西1208番地4

zeroplace
沖縄県浦添市牧港1339 2F

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