三菱総合研究所、七十七銀行と審査AIサービス導入に向けた実証を開始

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株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)は、株式会社七十七銀行(本社:宮城県仙台市、取締役頭取:小林英文、以下 七十七銀行)と「審査AIサービス」の住宅ローン審査業務への本格導入に向けた実証を開始しました。
1. 背景・経緯
経営環境や競合状況など金融機関を取り巻く環境が厳しくなる中、リテールローン商品の融資審査業務には、「回答スピード」「効率性」「客観性」のさらなる向上を目指し、DX推進が求められています。また、ポストコロナのニューノーマルに適応するため、BCP(事業継続計画)の再構築が必要不可欠です。

MRIは2020年12月から、リテールローン商品の審査業務をAIモデルで自動化する「審査AIサービス」を提供しており、2023年1月から、七十七銀行の住宅ローン審査業務を対象とし、本サービスの本格導入に向けた実証を開始しました。

AI審査の導入により、これまで人間が行っていた審査判断をAIが行うことで、七十七銀行の住宅ローン審査の効率化・迅速化を図り、お客さまへのスピーディーな回答の実現を目指します。

2. 審査AIサービスの概要
MRIが提供する「審査AIサービス」は、従来、人間(審査官)が行っていた審査の諾否判定(融資可否の判断)を学習したAIモデルを搭載した「審査AIシステム」を、金融機関のローン審査システムに連携させることで、審査の自動化を促進し審査業務のDXを支援します。

申し込みを受け付けた各案件に対して、AIモデルによって承認確率が算出され、この値に応じて業務フローの制御が可能となります。これにより、全体の50%~70%程度の案件について人間の審査を介さずに自動かつリアルタイムでの承認回答が可能となります。

「審査AIサービス」のAIモデルは、諾否判定に必要な全ての情報を用いて各金融機関のクレジットポリシーを再現するため、従来の信用スコアリング+システム上のルールチェックによる方式などと比較して、大幅な自動化率の向上が可能です。

MRIが提供する審査AIシステムと金融機関側のローン審査システムの連携はAPI※1によって行われるため、ローン審査システム側はインターフェースなどの小規模な改修のみで済みます。そのため、現実的な時間とコストでAIモデルを導入することが可能です。また、金融機関ごとに独立した審査AIシステムを構築するため、AIモデルのモニタリングやメンテナンスが行いやすく、高い保守性を実現します。

※1:API(Application Programming Interface)とは、異なるシステム間でデータ等を連携するためのインターフェースを定めた仕様です。

目指す姿

出所:三菱総合研究所出所:三菱総合研究所

APIによるシステム間連携

出所:三菱総合研究所出所:三菱総合研究所

※2:VPN(Virtual Private Network)とは、拠点間を仮想的な専用線で結び、安全な情報のやり取りを可能とする通信技術です。

3. 今後の予定
「審査AIサービス」の住宅ローン審査業務への本格導入に向けた段階的な検証、サービス導入準備期間を経て、2024年度の実務適用を目指します。

参考
株式会社七十七銀行 企業概要

  1. 名称:株式会社七十七銀行
  2. 本社所在地:宮城県仙台市青葉区中央三丁目3番20号
  3. 代表者の役職・氏名:取締役頭取 小林英文
  4. 事業内容:銀行業
  5. 資本金:246億円
  6. 創業:1878年12月9日

関連情報
三菱総合研究所、審査AIサービスを提供開始 リテールローン審査業務の自動化を促進し審査業務DXを支援(ニュースリリース、2020.12.3)
https://www.mri.co.jp/news/press/20201203.html
リーフレット|リテールローン審査AIサービスのご紹介 [1.6MB]
https://www.mri.co.jp/news/press/dia6ou000002jbtj-att/nr20201203_leaflet.pdf

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