【世界を変える28のコアサービスを策定・発表】第28弾 給付型奨学金の拡充と採用慣行の転換を目指す「リバネス・スカラーシップ・プログラム」

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株式会社リバネスは、創業以来「科学技術の発展と地球貢献を実現する」を理念として掲げ、「サイエンスをわかりやすく伝える」をコアコンピタンスに教育・人材・研究・創業に関わるさまざまな課題の解決を事業として進めてまいりました。

 この度、リバネスの全プロジェクトを推進する7つの開発事業部が展開する事業を元に、世界を変える28のコアサービスを策定しましたので、順次公表いたします。

第28弾である「リバネス・スカラーシップ・プログラム」は、自前での奨学金運営団体を持たない企業向けて、奨学金制度の運用支援を行うことで、中長期の人材確保の戦略に組み込むことを目指すものです。リバネスでは、日本および東南アジアのアントレプレナー供給不足を危惧しており、2021年からアントレプレナーシップを伸ばしたい学生を「リバネス奨学金」として支援しています。自前での奨学金設置に進出していなかった企業と連携することで「多様な学び」を民間から支援することを目指します。

奨学金制度の拡充について、1営利企業のリバネスが考えること
日本では、政府に対して教育未来創造会議が 「我が国の未来をけん引する大学等と社会の在り方について」という提言がなされ、「新たな時代に対応する学びの支援の充実 ー誰もが家庭の経済事情に関わらず学ぶことのできる社会へー」として給付型奨学金の充実の重要性が訴えられています。

また、日本学生支援機構は年間で1兆2986億円の奨学金事業を行っているのに対し、令和元年度の調査では3809機関が1324億円規模の奨学金制度を持ち、そのうち営利法人の数は1%(37機関)、事業規模は0.1%(1.57億円)と、非常に小さい割合に留まっています。営利企業では奨学金制度を運用して経営にインパクトのある活動に昇華できないのか?このように考え、スカラーシッププログラムを起ち上げました。

営利法人であるリバネスでは、2009年より私設の「リバネス研究費」を開始し、研究者への金銭的支援を行ってきました。また、2020年のリバネスユニバーシティー発足に従い、支援対象を「研究者」から拡張し、多様な学びを支援する目的でリバネス奨学金を開始しています。こうした助成制度は優秀な若者を発掘し、長期的な関係をつくるプログラムとして非常に優れていると感じています。リバネス研究費の実施により、才能ある申請者と出会える他、指導する教員や大学スタッフとも様々な連携に繋がっています。

<「リバネス・スカラーシップ・プログラム」の特徴>

  • 公益団体を介してではなく、企業の採用担当や経営者となる方が参画いただく想定のプログラムです。
  • 自社に関連した奨学金実施団体(財団法人や社団法人)などを持たず、直接支援をするスタンスをとり、申請者や採択者の成長を追いかけやすくします。審査を経て採択した学生の成長を支援しながら、副次的に自社への採用へもつなげていくことを目指します。
  • 審査基準ではアントレプレナーシップを重視し、何のために進学・就学しているのかをメタ認知することを促します。自律的に学び続ける人材へと変わるきっかけと、後押しとなる仲間を提供します。
  • 給付型であることで、返還義務なく学びを後押しします。貸与型かつ”企業紐付き”と言われることもある「入社によって返済を減免」といった措置を取りません。様々な進路を取る奨学生がいることを許容しつつも、自社で活躍しうる人材を見初めて育てる能力が重要となります。この能力はリバネスではサイエンスブリッジコミュニケーターの育成システムとして強化している内容になります。
  • 応募、審査、給付、コミュニティ化には、「リバネスID」を介したクラウド型業務システムやオンラインツールの活用を重視し、デジタルでのワークフローを実装しています。

奨学金によって変わる採用慣行
これまで日本では、大学・大学院生の採用においても新卒一括採用は根強く続けられており、「学生時代に熱く活動に打ち込んだ学生」は就職活動シーズンに活動を止めてしまうか、打ち込みすぎるあまりに就職活動シーズンを逃すといった弊害がありました。アントレプレナーシップを有する人材の育成には、彼らが存分に活動でき、かつ時期に応じたフレキシブルな進路決定ができるような打ち手が必要です。2022年12月より実施・選考中の「リバネス奨学金」では、支給対象を学年不問とし、学部から博士課程までの幅広い学年の学生から応募を受けています。

「熱い気持ち」をもって集まった学生のうち、自社と中長期の活動イメージが湧く対象を見初め、育てていくことを実施していきます。これは、採用広告や就職セミナーに登壇するだけではなかなか伝わらなかった事柄(創業理念や、金銭に対するイメージ、活動で体現したい価値観など)をじっくりと伝えていくプロセスであり、従来の「母集団形成、面接、内定、内定者研修、新入社員研修」といった人事プロセスとは一線を画するものです。

結果として、定着率の高く、入社後の活躍の早期化を図れるプロセスとして示せることを目指します。
「奨学金制度に興味があるが、自社では実施しきれない」とお困りの企業様はぜひお問い合わせ下さい。

<スカラーシッププログラムの基本設計>

 

  1. 奨学金コンセプトの設定
  2. 規定類の整備
  3. 募集活動
  4. 応募管理
  5. 審査管理
  6. 採択
  7. 給付
  8. コミュニティ運営

申請者向けの特別講演会の様子申請者向けの特別講演会の様子

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「何でやらないの?失敗なんて、いくらでもしたらいい。」リバネス奨学金の対象者 12の特徴
https://univ.lne.st/news/lscholarshipj2022_2/

人材開発事業部とは  https://lne.st/about/division/hd/
人材開発事業部は「課題に挑む場を創り、世にない人材を育成する」をミッションとして、組織開発・人材育成に取り組んでいます。リバネスでは、地球規模の課題を解決する技術や事業を生み出す組織を生み出すために、研究者の情熱から社会にインパクトのある事業を生み出す 「QPMIサイクル」や「個のネットワーク組織」、科学社会をつなぐ「サイエンスブリッジコミュニケーション」など独自の概念を開発してきました。これらの概念と多くの科学技術の知見が集合する知識プラットフォームを活用しながら、研究から新しい事業を生み出せる組織文化を創る人材育成カリキュラムの開発、社内外との共創で事業を生み出す人材の教育を行う「リバネスユニバーシティー」などを行っています。

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社リバネス 人材開発事業部(担当:篠澤・重永)
info@Lne.st

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