【イベントレポート】「“性”と“生”の多様性」を祝福する祭典、2ヶ月にわたる「東京レインボープライド2022」が終了

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特定非営利活動法人 東京レインボープライド(共同代表理事:杉山文野、山田なつみ、以下TRP)は、2022年4月22日(金)〜6月26日(日)に開催された、LGBTQ関連イベント「東京レインボープライド 2022(以下TRP2022)」について、無事終了したことをお知らせします。TRP2022は、LGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティの存在を社会に広め、「”性”と”生”の多様性」を祝福するイベントです。
 4月には、3年ぶりとなる代々木公園での「プライドパレード&プライドフェスティバル」をリアルで実施。また、世界的に開催される6月のプライドマンスに合わせて、「プライドカンファレンス」と「プライドトークライブ」を開催しました。

 

 

  • 特定非営利活動法人 東京レインボープライド 共同代表理事 杉山文野、山田なつみからのメッセージ

 6月25日・26日2日間にわたってオンライン配信された「プライドトークライブ」をもって、「東京レインボープライド2022」のすべてのイベントが無事に終了しました。3年ぶりに代々木公園にて開催した「プライドパレード&プライドフェスティバル」では、入場規制をしながらもたくさんの方々にご来場いただき、笑顔が溢れる場となりました。
 また、6月のプライドマンスは、TRPとしても初めての企画を試み、企業を対象とした「プライドカンファレンス」の実施や、居住地にとらわれず誰もが気軽に参加できる「プライドトークライブ」を実施しました。
 LGBTQ当事者のリアルな声によりフォーカスを当て発信したことで、当事者のエンパワメントだけでなく「わかったつもりでいたが全然わかっていなかった」「たくさんの気づきがあった」など、アライの方々からも多くの反響をいただきました。
 TRP2022のテーマに「繋がる、見える、変わる」を掲げたとおり、代々木の会場とオンラインの両方で、皆様とさまざまな形で繋がったからこそ見えてきた課題を、これからもしっかりと具体的な解決に繋げ、よりよい社会へと変えていきたいと考えています。
 先が予測できない状況下での企画、準備にはさまざまな困難がありました。至らない点も多々あったかと思いますが、それでも無事にすべての企画を終えられたのは、本イベントに携わってくださった皆様のご協力のおかげです。心より感謝申し上げます。
 今後も皆様とともに、誰もが自分らしくHappy!に暮らせる社会の実現を目指して、邁進してまいります。
 これからもぜひ応援のほどよろしくお願いします! Happy Pride!
 

  • 全日程参加者数

■4月「プライドパレード&プライドフェスティバル」参加者数
 ・プライドパレード参加者 2,000人/梯団数8
 ・プライドフェスティバルのべ動員数 66,949人
 (内訳:4月22日(金)5,012人/4月23日(土)28,543人/4月24日(日)33,394人)
■6月「プライドトークライブ」参加者数
 ・プライドトークライブ 両日 総視聴者数 1,431,688人
 ・プライドトークライブ 6月25日(土) 総視聴者数 695,379人
 ・プライドトークライブ 6月26日(日) 総視聴者数 736,309人
 (※TwitterとYouTubeの視聴数の合計)
 

  • 各イベントの様子

■4月22日(金)〜24日(日)「プライドパレード&プライドフェスティバル」の様子

 3年ぶりに代々木公園にて開催された「プライドパレード&プライドフェスティバル」では、約6万9,000人の方々にご来場いただき、多様なセクシュアリティの人たちが集まり、リアルな場で「繋がる」ことで、改めて、自分らしさを持つことの大切さや互いの個性を尊重し合うことの大切さを実感できる場となりました。
 116の企業や団体のブースが並ぶエリアでは、来場者間の活発なコミュニケーションが生まれました。
 1日目(22日)のステージでは、「LGBTQと感染症」「LGBTQと法整備」というテーマのもとシンポジウムを実施しました。
 ​2日目(23日)・3日目(24日)には、青山テルマさん、ENVii GABRIELLAさん、CHAIさん、天道清貴さん、東京力車さん、八方不美人さん、星屑スキャットさん、ミラクルひかるさん、DRAG QUEEN’S SHOW、公募で選出された4組のアーティストによる豪華ゲストライブを開催しました。
 3日目(24日)は、代々木公園を飛び出し渋谷の街を行進する「プライドパレード」を実施。同日にMCを務めたタレントのryuchellさんと女装パフォーマー・ライターのブルボンヌさん、さらに、事前申し込みより抽選で選ばれた総勢2,000人がカラフルで個性的なファッションに身を包み行進しました。
 主催者フロートではTRP共同代表理事やユースプライドジャパン(10・20代を中心としたTRPボランティア)のメンバーが行進。また「繋ぐ」をテーマにした今年のプライドパレードでは、日本国内のプライドイベント主催団体ネットワークである「JAPAN PRIDE NETWORK(全国プライドネットワーク)」も参加しました。

◎詳細は、「プライドパレード&プライドフェスティバル」のイベントレポートも合わせてご覧ください。
 https://tokyorainbowpride.com/news/notice/26393/

■6月3日(金)「プライドカンファレンス」の様子
 https://tokyorainbowpride.com/pride-conference/

 6月3日(金)には、「プライドパレード&プライドフェスティバル」での「繋がり」から見えてきた「LGBTQを取り巻く課題」に焦点を当て、TRP初の試みとなる「プライドカンファレンス」を開催しました。TRP2022 スポンサー企業の担当者(人事・広報・CSR・ダイバーシティ&インクルージョンなど)を対象に、「当事者の声を聴く」をテーマとし、LGBTQ当事者や企業のダイバーシティ施策立案担当者や、海外の状況、ジェンダーとセクシュアリティについての課題などさまざまな視点から講演を開催しました。
 参加した企業の方々からは、「実際に当事者の意見を聞き、早速自社の施策に活かしていきたい」「同じ志をもった他の企業担当者の方々と繋がることができた」といった声が挙がりました。
 本イベントの模様は、YouTube「TRPchannel」にて一部配信予定です。

■6月25日(土)~6月26日(日)「プライドトークライブ」の様子
 https://tokyorainbowpride.com/pride-talklive/
 プライドマンスの最終週に開催された「プライドトークライブ」では、2日間にわたり「LGBTQを取り巻く課題」に関するさまざまなトークライブを、オンライン(YouTube・Twitter)にて配信しました。
 本イベントの模様は、YouTube「TRPchannel」にて一部配信予定です。

・DAY1 6月25日(土)
 1日目は、「LGBTQと地域課題」「自分らしさとLGBTQ」「LGBTQと同性婚」「LGBTQと老後」をテーマにトークライブを行いました。
 トップバッターは、「JAPAN PRIDE NETWORK」を通じて繋がる全国各地のプライド代表者が登場。それぞれの「地域」が抱えるLGBTQを取り巻く課題や特性などを紹介しました。「都市部と比べて、LGBTQやアライなどの言葉も浸透しない中、理解を促進するには情報の可視化が重要」「プライドイベントを持続的に開催するための資金の確保が難しい」といった課題について話し合いました。
 「自分らしさとLGBTQ」では、ロバート キャンベルさん(日本文学研究者 / 早稲田大学特命教授)とさまざまセクシュアリティの当事者をゲストにトークセッションを実施。普段カミングアウトをしていない当事者とオンラインで繋がり、活発なディスカッションを繰り広げました。
 「LGBTQと同性婚」では、タレントのSHELLYさんをゲストに、大阪地方裁判所が原告側の訴えを棄却した「結婚の自由をすべての人に」裁判や、現行の婚姻制度の不平等さに触れられました。「同じ選択肢がある上で選べるのが本当の自由で、同じ選択肢が与えられない状態は平等ではない」といった意見も挙がりました。
 「LGBTQと老後」では、誰しもに訪れる「老い」について、介護現場を経験した当事者から生の声を聞き、物理的・精神的に必要な備えと知識について語り合いました。

・DAY2 6月26日(日)
 2日目は、「LGBTQとアライ」「ユース世代とLGBTQ」「LGBTQとメディア」「LGBTQと子育て」をテーマにトークライブを行いました。
 「LGBTQとアライ」のセッションでは、企業のダイバーシティ推進やアライに精通するAllies Connectの東由紀さん、一般企業に勤務する2名のアライを招き、皆が暮らしやすい社会のために個人や企業がアライとして何ができるのかを話し合いました。
 「ユース世代とLGBTQ」では、4月のプライドパレードにも参加したユースプライドジャパンより3名のメンバーが登場。「L/G/B/T/Q」という枠組みにこだわらないユース世代が考える「性のグラデーション」や、取り巻く環境について語り合いました。
 「LGBTQを知ったときに、初めて“自分はこのままでいいんだ”と思えた」というメンバーのコメントに、他のメンバーや司会者も大きく頷き共感していました。
 「LGBTQとメディア」では、小島慶子さん(エッセイスト / 東京大学大学院情報学環客員研究員)、谷生俊美さん(日本テレビ映画事業部/プロデューサー)、松岡宗嗣さん(一般社団法人fair代表理事)をお迎えしました。さまざまな形でメディアに携わる3人が、昨今LGBTQの情報発信が増えていることから、メディアはもちろんSNSなどを通じて個人が簡単に発信できる時代に気をつけるべき点についてトークをしました。
 ラストを飾った「LGBTQと子育て」のセッションでは、実際に子育てをしている当事者とオンラインで繋がり、日々の暮らしや子育てにまつわるエピソードなどを伺いました。
 最後に、TRP共同代表理事の2人より「4月からの『東京レインボープライド 2022』を通して、多くの方々と「繋がった」からこそみえてきた課題を解決するために、これからも具体的なアクションに繋げていければと思います。」とコメントし、2ヶ月にわたるイベントを締めくくりました。

【東京レインボープライド2022 開催概要】
・正式名称:東京レインボープライド2022(TOKYO RAINBOW PRIDE 2022)
・テーマ:「繋がる、見える、変わる」
・期 間:2022年4月22日(金)〜6月26日(日)
・場 所:東京都渋谷区代々木公園イベント広場、他協力施設や公共スペース、及びオンライン
・参加費:無料
・主 催:特定非営利活動法人 東京レインボープライド
・後 援:
 ◎対象期間:4月22日〜4月24日(プライドパレード&プライドフェスティバル)
  渋谷区
 ◎対象期間:6月25日~26日(プライドトークライブ)
  東京都、群馬県、佐賀県、三重県、大阪府、青森県、茨城県、福岡県
  足立区、江戸川区、品川区、板橋区、渋谷区、北区、国分寺市
・スポンサー企業・団体総数:200社/団体
 <TRP2022協賛企業・団体一覧>  
  https://tokyorainbowpride.com/sponsors/
   <メディカルパートナー>  
  株式会社キャピタルメディカ(対象期間:4月22日~4月24日)
   <提携メディア>  InterFM897、COURRiER JAPON

 <TRP2022各主催イベント>
・4月24日(日):プライドパレード
・4月22日(金)~24日(日):プライドフェスティバル
・6月3日(金):プライドカンファレンス
 ※TRP2022 スポンサー企業を対象に開催。
 ※一般公開は、後日、TRP公式YouTube「TRPchannel」にて一部配信予定。
・6月25日(土)・26日(日):プライドトークライブ
 ※TRP公式YouTube、TRP公式Twitterアカウントにて配信済。
 ※後日、TRP公式YouTube「TRPchannel」にて一部配信予定。
 

  • 特定非営利活動法人 東京レインボープライド(TRP)は、LGBTQをはじめとするセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)が、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、前向きに生きていくことができる社会の実現を目指し、イベントを通してLGBTQ当事者並びにその支援者(Ally)と共に、「“性”と“生”の多様性」を祝福し、つながる「場」を提供しています。
  • TRP公式ウェブサイト:https://tokyorainbowpride.com/
  • TRP公式YouTubeチャンネル「TRPチャンネル」:https://www.youtube.com/c/TokyoRPride/
  • TRP公式Twitterアカウント:https://twitter.com/Tokyo_R_Pride/
  • TRR公式Instagramアカウント:https://www.instagram.com/tokyo.r.pride/
  • TRR公式Facebookアカウント:https://www.facebook.com/Tokyo.R.Pride/
  • ハッシュタグ:#TRP2022 #繋がる見える変わる
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