Kaneka Eurogentec社 mRNAのGMP製造能力を増強

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株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)はグループ会社Kaneka Eurogentec社(本社:ベルギー王国リエージュ州、社長:Lieven Janssens)においてmRNA*1のGMP*2製造能力を大幅増強することを決定しました。設備投資額は約20億円、生産能力は現状の約5倍、2023年末から順次稼働を予定しています。これによりmRNAの旺盛なグローバル需要に対応し、バイオ医薬品CDMO*3のリーディングカンパニーとして成長してまいります。

Kaneka Eurogentec社の工場内部Kaneka Eurogentec社の工場内部

 新型コロナワクチンとして社会実装が急速に進んだmRNAは、他の感染症ワクチンのみならず遺伝子疾患やがんなどに対する治療薬への応用が期待されています。世界中の創薬メーカーでのバイオ医薬品の活発な開発に伴いmRNAのGMP製造需要は急速な増加が予想されています。

 Kaneka Eurogentec社は、世界トップクラスのプラスミドDNA*4生産技術を持ち、25年以上の豊富なGMP製造実績をベースとし、米国FDA*5査察済みのバイオ医薬品CDMOです。現在世界各国の創薬企業へバイオ医薬品の原薬となるプラスミドDNAやタンパク質、オリゴ核酸*6などを提供しています。また、2020年から新たにmRNAのGMP製造サービスを開始しており、今回の能力増強により飛躍的な事業拡大を図ってまいります。

 カネカは、重点領域であるHealth Careにおいて、バイオ医薬品事業の成長を通して、健康問題の解決へ向けたソリューションを世界に提供してまいります。

 
<注釈>
*1. mRNA(メッセンジャーRNA):DNAからタンパク質合成の遺伝情報を写し取り伝えるRNA分子。
*2. Good Manufacturing Practice:医薬品等の製造管理および品質管理の基準。
*3. Contract Development and Manufacturing Organization:医薬品受託開発製造機関。
*4. プラスミドDNA:大腸菌などの細菌や酵母の核外に存在し、細胞分裂によって娘細胞へ引き継がれる環状DNA分子の総称。従来からタンパク質などのバイオ医薬品の生産プロセスに利用されており、近年では遺伝子治療薬やワクチンに応用される。
*5. 米国食品医薬品局(Food and Drug Administration):食品、医薬品、化粧品及び医療機器などの許認可や規制、安全性や有効性の評価、臨床試験の規制、違反事例の取り締まりなどを専門的に行うアメリカの政府機関。
*6. オリゴ核酸:数個~数十個の核酸(DNAもしくはRNA)からなる重合体。核酸医薬品の原薬として使用される。

<Kaneka Eurogentecの概要>
本社:                 ベルギー王国リエージュ州
代表者:              Lieven Janssens
事業内容:          医薬・診断薬向けおよび研究試薬向けタンパク質、核酸、ペプチドの製造販売
設立:                 1985年
資本金:              31.0百万ユーロ
URL:                 http://www.eurogentec.com/

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