本書では、第6号「ネイル白書2020」発刊直後に始まったパンデミック「新型コロナウイルス感染症」によって、大きな方向転換を迫られた社会情勢におけるネイル産業の現状を出来るだけ正確に把握することに努めました。また、ウイズコロナ、アフターコロナに向けて、ネイルがより社会に浸透するための取り組みについても探っています。
「ネイル白書」には、ネイル産業に関わる方たちが、最新の動向を把握するための指針として役立つデータが網羅されています。ネイル産業の市場規模の推移やネイルサロン動向など、ネイルビジネスの「今」が分かる一冊です。
- 『ネイル白書2023』
~ネイル白書では、ネイルマーケットを「ネイルサービス市場」「ネイル製品市場」「ネイル教育市場」に分けて調査・分析しています~
■体裁:A4サイズ、180頁
■定価:66,000円(税込)※JNA会員の方は会員価格が適用されます。
■発行:NPO法人日本ネイリスト協会
■制作:総務委員会 ネイルマーケットリサーチ プロジェクト
■調査協力機関:株式会社矢野経済研究所
■発行:2023年1月15日
※購入方法は下記WEBサイトよりご確認ください。
https://www.nail.or.jp/publish/nail_report.html
※『ネイル白書2023』は電子書籍でも販売予定です。電子書籍版はAmazon Kindleストアをはじめとする各電子書籍ストアで1月下旬より発売となります。
※電子書籍版の販売価格はストアにより異なる場合があります。
- ■コンテンツ
総論:ネイル市場全体の動向、ネイル産業の市場規模の推移、各市場の動向、ネイル産業の就業者数
各論:ネイルサービス市場、ネイルサロンの経営実態、ネイル製品市場、ネイル教育市場、消費者の動向、ネイリストの動向
資料編:理容業・美容業の資料、検定試験、資格制度、協会資料
- 『ネイル白書2023』の概要
2021年のネイル産業市場規模は、前年比93.1%の1,868億円とコロナ禍の影響が残る
2015年以降のネイル産業市場は前年比1%前後の増加を続けていたが、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、2021年(推計)で1,868億円となっている。2022年にはおよそ2,042億円となる見込みであり、2023年には2,115億円と予測している。
ネイルサービス市場は2005年の427.5億円から2015年には1,655億円へと急成長し、ネイル産業市場の成長をけん引してきたが、2015年以降は緩やかな増加推移へと移行、コロナ禍の2021年は1,374億円となっている。
消費者向けネイル製品市場は減少基調で推移し2015年には485億円と、500億円を下回っていたが、以降増加に転じた。コロナ禍の2020年には再び減少したが、2021年は432億円となり再び回復軌道にある。
ネイル教育市場は減少傾向が続いており、2021年で62億円となっている。
ネイルサービス市場はコロナ禍でも施設が増加し、2021年には3万件を突破
ネイルサービス市場は、近年2019年まで緩やかな拡大をつづけてきた。市場の成熟が進み、ジェルネイルがサービスの中心となったことで低価格化していることが、急速な市場成長が緩やかに変化した大きな要因となっていた。そうした市場環境下で、2020年に入ると新型コロナウイルス感染症に関する報道が始まり、対策の要は“非接触”とされ、全国一斉臨時休校や緊急事態宣言発令などにつながり対面が必須となるサロン運営にも影響を及ぼすところとなった。
施設数と売上(市場規模)の相関を示すデータとしては、コロナ禍前の2016~2019年の間、店舗数が14.2%増加しているのに対して、同期間の売上増加率は3.6%にとどまっており、施設数増加に比べて市場規模の伸びは抑えられている。
消費者向けネイル製品市場は拡大基調で推移
消費者向けネイル製品は、2005年には613.5億円とネイル市場の過半を占めていたが、その後ネイルサロンでのネイルサービスの拡大傾向と、商品の販売単価低下も伴って、売上の縮小傾向が続いてきた。しかし2014年以降はセルフネイルに向けた新商品投入によって新しい需要が生まれたことから下げ止まり、わずかながら増加傾向へと転じた。コロナ禍となる前は訪日外国人による需要拡大から市場活性化が進んだ。2020年以降コロナ禍でのインバウンド需要激減に対し、国内消費者においては自宅で過ごす時間が増え、セルフネイルへの関心が高まる中で一定の規模を維持している。
2023年はインバウンド需要の回復に大きな期待がかかる。