授業の目的に「参加生徒一人ひとりが『リジェネレーション(再生)』とは何か、自分のことばで言語化できるようになること。地球温暖化の問題を自分ごととして捉え、意識と行動の変容に繋がること」を置き、地球温暖化とは何か、といった基礎知識のレクチャーや動画視聴にはじまるプログラムを実施しました。
出前授業導入の理由を同校の担当教諭は、これまで選択授業の地歴公民科で「日本の文化」としてSDGsに関する様々な取り組みを行ってきましたが、その一環として「しっかりとしたエビデンスに基づいた学習を深めようと模索していた際に、リジェネレーション出前授業を知り応募させていただきました」と述べました。授業実施にあたり、主旨に賛同した理科(生物・物理)クラスと同校初の3教科合同授業も実現し、受講した生徒たちからは「普段話す機会がない他のクラスの人たちとディスカッションできて新鮮だった」「他のグループの意見を聞くことで、いろいろな考え方、捉え方があるのだとわかった」「自分の意見を言うことは大切で、一人一人が意見を言わないと達成は難しいと思った」など、コミュニケーションに関する学びの感想も多く聞かれました。
ワンジェネレーションでは、2023年新春に都内での出前授業開催を予定している他、3月までに10校(クラス)へ無償でお届けしていく予定です。
※詳しくはワンジェネレーションの教育機関・学校向けサイトをご覧ください。
■受講生のアンケートより(抜粋)
受講によりわかったこと
・気候危機を今の世代で終わらせるために「あらゆる意思決定と行動の中心に生命をおく」
・リジェネレーション(再生)のため、12個のわたしたちへの問いがあること
・2つの目標「2030年までに温室効果ガスを半減すること」、「2050年までにネット・ゼロにすること」があること
・気候危機を解決する行動―6つの基本的枠組みに公平性、削減、保護、隔離、影響力、支援があること
感想など
・この授業では、自分の知らないことが多い一方、各カテゴリーに興味がわくことがあったりして、(例)「病気を防ぐのか、病気から利益を得るのか」という問いに私はとても興味を持ちました。病気は治すだけなのに、どうやって利益を得るのだろうかと、このような疑問を調べて自分ももっとリジェネレーションについて知っていきたいと思いました
・リジェネレーションは簡単に言うと「全員で取り組み、全員が協力する」ことで達成することができるものだと感じました
・食べ物・植物・生物、あらゆるものが関係していることから、日々リジェネレーションに取り組める。自分が生きやすい、周りも生きやすい、気候変動もおさえる、よくばりに見えるけど、これがすべて良い方向にいくとなお良いのかな、変わっていくのかなと思いました。この授業を受けれて、考えが変わりました
・リジェネレーションの目的を達成させるために、今の世代である私たちがつなげ、行動しなくてはならないと思う。最初は、自分に関係ないことだと思って何も考えてなかったけれど、先生の話を聞いたり、グループで話し合ったり、考えたりしているうちにだんだん自分たちに関係しているんだなと思い、これからどうしていけばなくなるのだろうと考えるようになりました。この授業を通して、自分にできることを考えて、行動していきたいと思います
■担当・久保田あや代表理事
素直に熱心に取り組んで下さった生徒のみなさんの姿を見て、大変うれしく思いました。プログラムも、さらにブラッシュアップを目指していきます。
■学校・教育チーム・ファシリテーター・寺島義智氏
生徒の皆さんは、はじめてリジェネレーションという概念を聞いて最初は難しいといった反応でしたが、対話をすすめるにつれて、将来の気候変動への不安を語ってくれたり、リジェネレーションは身近にも起こっているんだと感じてくれたり、SDGsとの繋がりもカードを使って手を動かしながら対話したりと前向きに参加してくださいました。終わってから質問にきてくれた生徒さんや、書籍も買って読んでくれている生徒さんもいらして嬉しく思いました。
■一般社団法人ワンジェネレーションについて
設立日:2022年3月9日
所在地:東京都中央区銀座6-6-1 5階
代表理事:鮎川詢裕子 久保田あや アドバイザー:ポール・ホーケン
ウェブサイト: https://onegeneration.jp/
活動内容:
生命が継がれ続ける「Regeneration of Life」をビジョンとし、温暖化逆転、気候危機を私たちの世代で終わらせるための意識のシフトと、人と社会のウェルビーイングのための活動をしています。
個人・集団・地域など、多様な存在がひとつになって、自然のしくみと調和がとれ、全ての生命が生かし合う世界を創り出すための活動を行っています。