【茅ヶ崎市美術館】多様な学びへと目を向ける展覧会「かくれんぼーさがして。そして、」が7月16日(土)より開幕!

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茅ヶ崎市美術館では2022年7月16日(土)~9月4日(日)、企画展「かくれんぼーさがして。そして、」を開催します。本展では「かくれんぼ」をキーワードに、4人の作家の作品を紹介。また、音楽家zmi(ズミ)の音の特別展示に加え、子どもたちの夏休みにあわせ、作品の中にある光の特徴、版画の技法、時間の感覚、音の連なりなど、美術から拡がるさまざまな学びにも目を向けます。
展覧会URL https://www.chigasaki-museum.jp/exhibition/6482/

 

城田圭介《古代建築のパノラマ》 2019年 写真に油彩 Photo:kenji kagawa城田圭介《古代建築のパノラマ》 2019年 写真に油彩 Photo:kenji kagawa

私たちにとって未知の存在であった新型コロナウィルスの影響により、思ったように外出できず、友達とも遊べず、家の中で随分多くの時間を過ごす日々がつづきました。人の気配が消えた町は、まるで、壮大な「かくれんぼ」が行われているかのようにひっそりとした時間が流れていました。

本展では「かくれんぼ」をキーワードに、写真と絵画を用いて観光写真から人々の存在を消した作風で知られる城田圭介をはじめ、近年新たに当館に収蔵された上田薫、丹阿弥丹波子、原良介の4人の作家の作品を紹介します。また、特別展示として音楽家zmiの音により呼び起こされる風景をご鑑賞いただけたらと思います。
 

上田薫《スプーンのジェリーA》 1986年 リトグラフ上田薫《スプーンのジェリーA》 1986年 リトグラフ

丹阿弥丹波子《そらまめ》 2009年 メゾチント、紙 Photo:Saegusa Toshiaki丹阿弥丹波子《そらまめ》 2009年 メゾチント、紙 Photo:Saegusa Toshiaki

原良介《土手の上で》 2019年 油彩、キャンバス Photo:kenji kagawa原良介《土手の上で》 2019年 油彩、キャンバス Photo:kenji kagawa

zmi《dalai》 2022年 水彩、デジタルコラージュzmi《dalai》 2022年 水彩、デジタルコラージュ

 

さらに、子どもたちの夏休みにあわせ、作品の中にある光の特徴、版画の技法、時間の感覚、音の連なりなど、美術から拡がるさまざまな学びにも目を向けてみます。
作品の中にかくれているものを探すように、そっと近づきよく目をこらし、ときには目をつぶり、じっと耳を澄ましてみる。そして、ゆっくりじっくり作品と向き合うことで、私たちのまわりを取り巻く多くのものやこととの交わりに気づくひとときをお過ごしいただければ幸いです。

 

 

  • 特別プロジェクト「トラベリング・ミュージアム」

美術館にいる私たちが、今まで気づくことができなかった美術館に「来られない人/来ない人」をきっかけに、建築家・デザイナーの齋藤名穂さんによる1つの試みがスタートいたします。その名も「トラベリング・ミュージアム」。
夏の展覧会会期中のリサーチを経て、冬の完成を目指します。ご来館の皆さまにも、ぜひリサーチにご協力いただければ幸いです。美術館の空気感があなたのもとへ、だれかのもとへ、そっと届けられますように。

齋藤名穂《たてものキューブ(長野県立美術館)》 2021年 Photo:Hideki Ookura齋藤名穂《たてものキューブ(長野県立美術館)》 2021年 Photo:Hideki Ookura

 

 

  • 出品作家プロフィール

城田圭介 SHIROTA Keisuke
1975年、神奈川県生まれ、茅ヶ崎市在住。美術家。2001年、東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2003年、同大学大学院修了。写真と絵画を用いた独自の表現手法により、人の視覚経験や記憶にまつわる作品を制作。日本、韓国、ドイツ、スペインなど、国内外の美術館やギャラリーでの個展多数。2019年、茅ヶ崎市美術館で国内の美術館初となる個展「写真はもとより PAINT, SEEING PHOTOS」を開催。

Keisuke Shirota
城田圭介 Keisuke Shirota web site.

上田薫 UEDA Kaoru
1928年、東京都生まれ、横浜市在住。画家。1954年、東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。日本におけるスーパーリアリズムの第一人者。殻から滑り落ちる黄身と白身をリアルに描いた《なま玉子》は代表作として知られ、移ろうものの一瞬の姿や反射や透過など光の性質を捉えた、精巧で現物以上にリアルに見える作品は非常に高い評価をうける。国内外を問わずこれまで数多くの展覧会に参加。近年では、2020年、横須賀美術館にて個展「上田薫」を開催。

丹阿弥丹波子 TAN-AMI Niwako
1927年、東京都生まれ、在住。銅版画家。1940年、文化学院女学部入学。1943年、卒業。メゾチントという銅版画技法を用い、草花、野菜、グラスなど身近にあるものをモチーフとした作品を50年以上にわたり制作。モノクロームの画面上でモチーフは光をまとい浮かび上がり、静謐な空気が漂う作品は多くの人々を魅了。遠藤周作らの小説の挿画も手掛ける。2015年、茅ヶ崎市美術館で大規模な個展「時のきらめき」を開催。

原良介 HARA Ryosuke
1975年、神奈川県生まれ、鎌倉市在住。画家。2000年、多摩美術大学美術学部絵画学科卒業、2002年、同大学大学院美術研究科修了。「トーキョーワンダーウォール公募2001」大賞受賞。油彩絵具を用いて、薄塗り、一層描きといった手法により透明感ある作風で知られ、次元の概念について考察する作品を制作。茅ヶ崎市美術館では2012年に個展「原良介-絵画への小径」を開催。ほか、2019年の企画展「美術館まで(から)つづく道」に参加。

Ryosuke Hara | 原良介
原良介ウェブサイト

zmi ズミ
1986年、静岡県生まれ、バンクーバー在住。音楽家。幼少期から慣れ親しむピアノを用い、柔らかなサウンドを奏でる。CMや映画への楽曲提供など数々の作品を発表。日常の何気ないシーンに存在する音を、独自の感覚で取り込み創り上げた音楽は、人の記憶や体験と結びつき豊かな情景を呼び起こす。また、音楽のみならず写真や映像作品など、幅広い創作活動を行っている。2015年に1stアルバム「ふうね」、2022年に2ndアルバム「piano diary」をリリース。

zmisound | zmi

特別プロジェクト
齋藤名穂 SAITO Nao
1974年、東京都生まれ、在住。建築家、デザイナー。UNI DESIGN主宰。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、フィンランドへ留学。ヘルシンキ芸術デザイン大学空間デザイン修士課程修了。「建築空間を、五感や個人の空間の記憶を頼りにデザインする」をテーマに、見えない人と見える人が一緒に読む地図や場所の記憶を引き継ぐ家具のデザイン、展覧会の会場構成、美術館空間・作品を五感で鑑賞するツールのデザインなど、幅広いプロジェクトを手がける。

UNI DESIGN
建築家・デザイナーの齋藤名穂が主宰するUNI DESIGN。展覧会の会場デザイン、美術館・博物館のラーニングのための空間やツールのデザイン、家具のデザイン、建築設計などを行っています。プロジェクトの多くが、その場所の空間の記憶や五感を糸口にデザインをしています。UNI DESIGN is run by Nao Sait...

 

  • 開催概要

会 期:2022年7月16日(土)~ 9月4日(日)
時 間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(ただし7月18日は開館)、7月19日(火)
会 場:茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3  (〒253-0053 神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45)
観覧料:一般700円(600円) 大学生500円(400円) 市内在住65歳以上350円(250円)
高校生以下、障がい者およびその介護者は無料 ※( )内は20名以上の団体料金
主 催:公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
協 力:東京造形大学(竹渕愛留萌、中島瑞貴、生嶋順理)、株式会社ネイチャーブリス

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