本制度は、当社が構築したガイドライン・企業内算定ルールおよび運用体制をSuMPOの審査を通じて第三者認証を取得するものです。この度認証を取得した本システムにより、算定結果は社内の内部検証員による検証を受けるため、社外の検証を受けなくとも、信頼性の高いデータとして活用することができます。本システムを運用することで、製品毎の原資材の調達から廃棄までのライフサイクルにおけるGHG排出量※1を見える化し、製品の環境配慮設計に活用することができます。
- 背景
当社では、気候変動対応を最重要課題と捉え、全社を挙げて取り組みを推進しています。GHG排出量削減に関して、2030年までにスコープ1,2※2 で51%削減、スコープ3※3で15%削減(基準年2018年)する目標を設定し、2022年10月にSBT(Science Based Targets)イニシアチブ※4より「1.5℃水準」の認定を取得しました。
そこで、製品毎の原料の調達から製造・廃棄までのGHG排出量を見える化し、削減に向けた施策を検討するため、「カーボンフットプリント包括算定システム」を構築し、認証を取得しました。
- 概要
本制度に基づき、当社独自の算定ガイドラインと算定ルールを制定。さらに、SuMPOの認定を受けた内部検証員(エキスパート)を設置することで、第三者であるSuMPOの認証を受けた「カーボンフットプリント包括算定システム」を構築させました。これにより、カーボンフットプリントの算定から審査まで自社内でおこなうことができ、信頼性の高いデータを迅速で効率的に開示することが可能になります。
- 今後の取り組み
今後、全ての製品を対象に算定に取り組み、製品毎のライフサイクルにおける環境への負荷の見える化を行い、環境負荷の大きいホットスポットを特定することで削減に向けた取り組みを進めます。
当社では、今後も製品開発における環境負荷低減に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
※1:温室効果ガス、Greenhouse Gasの略称。二酸化炭素(CO₂)、メタン(CH₄)など。
※2:スコープ1: 事業者自らによる直接排出 スコープ2: 他社から供給された電気などの使用に伴う間接排出
※3:スコープ3: スコープ2以外のすべての間接排出
※4:SBTイニシアチブは、パリ協定目標達成に向け、企業に対して科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標を設定することを推進している国際的なイニシアチブ。環境情報の開示に関する国際NGOであるCDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4団体が共同で2015年に設立。
<参考情報>
一般社団法人サステナブル経営推進機構 https://sumpo.or.jp/