日本ベーリンガーインゲルハイム、「アルツハイマー病-診断・治療・予防-」をテーマとした、第59回「ベルツ賞」受賞者を発表

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  • 優れた医学論文に贈られる「ベルツ賞」の今年のテーマは「アルツハイマー病 -診断・治療・予防-」であり、10篇の論文が応募
  • 選考委員会による厳正な審査の結果、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部 部長 樋口真人先生の「アルツハイマー病および類縁疾患の病態解明研究ならびに診断・治療・予防法の開発」が1等賞を受賞
  • 2022年12月2日(金)に、ドイツ大使公邸において、第59回 (2022年度)「ベルツ賞」の贈呈式を開催

2022年12⽉2⽇ ⽇本/東京
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長 兼 社長 シャシャンク・デシュパンデ)は、本日、第59回(2022年度)ベルツ賞受賞論文を発表するとともに、贈呈式を執り行いました。

「ベルツ賞」は、日本とドイツ両国の歴史的な医学領域での交流関係を回顧し、またその交流関係を更に深めていく目的で、ベーリンガーインゲルハイムが1964年に創設した伝統ある医学賞です。毎年、時宜に応じたテーマで論文を募り、優れた論文に対し授与しています。第59回目となる今年は、「アルツハイマー病 -診断・治療・予防-」をテーマとして、10篇の論文が寄せられました。常任委員4名と専門委員4名からなる選考委員会による厳正な審査の結果、次の通り受賞者が決定いたしました。

1等賞 「アルツハイマー病および類縁疾患の病態解明研究ならびに診断・治療・予防法の開発」
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 

脳機能イメージング研究部 部長 樋口 真人先生
【評価ポイント】

・アルツハイマー病と類縁疾患の診断を目的としたAβ、タウ、αシヌクレイン等の分子イメージングで世界をリード
・ 画像バイオマーカーと体液バイオマーカーの臨床応用へつながる研究成果
・今後の認知症研究におけるマーカー活用の明確なビジョンの提示・今後の認知症研究におけるマーカー活用の明確なビジョンの提示

2等賞 「アルツハイマー病:疾患メカニズムに即した診断・評価と疾患修飾による治療・予防の実現を目指して」
東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授
附属病院 早期・探索開発推進室 室長
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 所長 岩坪 威 先生
【評価ポイント】
・アルツハイマー病の予防・治療法への橋渡しを目指した世界標準の臨床研究体制を構築
・国際的臨床研究への日本代表としての参画を通じ、アルツハイマー病に関する研究インフラ整備とデータを蓄積し、アルツハイマー病の疾患修飾薬治験の推進基盤を形成

 贈呈式は本日、ドイツ大使公邸で執り行われました。
日本ベーリンガーインゲルハイム 代表取締役会長 兼 社長 シャシャンク・デシュパンデより、1等賞受賞者には800万円、2等賞受賞者には400万円の賞金、さらに賞状とメダルがそれぞれ贈呈されました。

ベーリンガーインゲルハイム リサーチ・ビヨンド・ボーダース グローバルヘッドのDr. Mark Petronczki (マーク・ペトロンスキー)は祝辞のなかで、「今後世界の多くの国々が超高齢化社会を迎える中、アルツハイマー病のより早期の診断、効果的な治療および予防は喫緊の課題となっています。日本がグローバルリーダーとしてこの領域の臨床研究を牽引していくことを期待しています」と述べ、受賞者を称えました。

日本ベーリンガーインゲルハイム 代表取締役会長 兼 社長 シャシャンク・デシュパンデは、次のように述べています。「アルツハイマー病はアンメットメディカルニーズの高い疾患でありながら、いまだ画期的な新薬が開発されておりません。今回受賞された先生方はじめ、研究者の皆様のご貢献により、この深刻な疾患に対する研究がさらに進展し、診断の改善や革新的な治療法の開発につながることを願っております」

日本ベーリンガーインゲルハイムでは、“Value through Innovation(イノベーションによる価値の創出)”というビジョンのもと、日本の医学の発展のために、「ベルツ賞」を通じて、これからも日本における医学界の研究活動を支援してまいります。

 

◆第59回(2022年度)ベルツ賞 選考委員会
2022年度 専門委員

祖父江 元 先生  学校法人愛知医科大学 理事長愛知医科大学 学長
高橋 良輔 先生 京都大学大学院医学研究科 臨床神経学教授
戸田 達史 先生 東京大学大学院医学系研究科 神経内科学 教授
水澤 英洋 先生 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター理事長特任補佐・名誉理事長

常任委員

井村 裕夫 先生 京都大学 名誉教授
(公財)神戸医療産業都市推進機構 名誉理事長
岸本 忠三 先生 大阪大学 名誉教授,
大阪大学免疫学フロンティア研究センター特任教授
中西 重忠 先生 京都大学 名誉教授
宮園 浩平 先生 理化学研究所 理事
東京大学大学院医学系研究科応用病理学卓越教授

 

ベルツ賞について
「ベルツ賞」(正式名称:「エルウィン・フォン・ベルツ賞」)はベーリンガーインゲルハイムが1964年に設立してから今年で59年を迎える伝統ある日本国内の医学賞です。日独両国間の歴史的な医学領域での交流関係を回顧し、またその交流関係を更に深めていく目的で設立されました。「ベルツ賞」の名称は、日本の近代医学の発展に大きな功績を残したドイツ人医師エルウィン・フォン・ベルツ博士の名を冠したものです。ベルツ博士は、ドイツ チュービンゲン大学で医学を学び、ライプチヒ大学講師を経て1876年(明治9年)に来日しました。在日中は、現在の東京大学医学部の前身である東京医学校で教鞭をとり、数多くの優れた日本人医学者を育てるとともに、皇室の侍医を務めた事でも広く知られています。医学教育のみならず、公衆衛生面でも日本の防疫事業の基礎を築くなど、明治から始まる黎明期に日本が西洋医学を導入する上で、大きな貢献をした指導者の一人です。「ベルツ賞」の歴代受賞者には、2018年度ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学 特別教授 本庶 佑先生(第22回 1984年度受賞)をはじめ、生命科学や医学を牽引する研究者が名を連ねています。 

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、今日そして次世代にわたり、暮らしを変革する画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型のバイオ製薬企業のリーディンクカンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態により長期的視野を維持しています。医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、52,000人以上の社員が世界130ヵ国以上の市場で事業を展開しています。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
(アニュアルレポート 英語)

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