【県立広島大学】地域創生学部の新規開講科目「地域課題解決研究」で学生が経営学を実践で学びました

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県立広島大学(学長:森永力,広島市南区)地域創生学部地域創生学科地域産業コースの経営学分野3年生6名は,2022年10月21日(金),新規開講科目「地域課題解決研究」(担当:塚原一郎義治准教授)で第1回瀬戸田現地研修を実施しました。
「地域課題解決研究」は,2020年4月の地域創生学部開設から初めて実施される,同学部の集大成科目となります。

本研修は,シトラスパーク瀬戸田並びに地域活性化のために設立された,株式会社せともすに企画していただき, シトラスパーク瀬⼾⽥やその周辺をフィールドに,地域課題を実地で学び,解決策を⾃分事として考えることを⽬的としています。今年度に3回実施が予定されている現地研修の第1回にあたります。とても実践的な地域課題解決研究のプログラムとなっています。

※(株)せともすは,(株)マリモホールディングス(代表取締役社長:深川真)を代表企業とし,ひろぎんエリアデザイン(株)(代表取締役社長:前田昭)及び(株)瀬戸内ブランドコーポレーション(代表取締役社長:井坂晋)
の3社で構成された企業です

はじめに,今回のシトラスパーク再生の背景や経緯などの説明を聞き,レモン・オレンジ栽培の概要,地域農家の現状と現在抱えている課題などについて講義を受け,活発な質疑応答もなされました。

次に,グランピング施設やシトラスパーク園内を見学して,現在公園や地域が抱えている課題についての説明も聞きました。学生たちは美しい景色に感動しつつ,難しい地域課題について,たくさんのことを学んでいました。

午前中の行事が終了した後,しおまち商店街の食堂まで北回りで移動しましたが,移動中や商店街でも,瀬戸田地域にどのような課題があるか考えました。

昼食後,南回りで再びシトラスパークに戻り,レモン農場で苗木の芽かき作業を体験をしました。初めに作業方法についての説明をうけたあと,学生は実際に約2時間作業を行いました。最初は慣れないため,レモンの枝を落とすことを躊躇していましたが,終了の頃までには作業に慣れることができました。また,土を入れた約20キロの籠を持ち上げ,収穫したレモンの重さを体感しました。

 

 

農業体験を通じて,高齢者が農地を維持するためには,様々な課題があることが分かりました。
 
<学生の感想>
・様々な課題・現状を目で見て体感して,何も言うことができない自分に気づきました。ありきたりな解決策では本当の解決にはならないこと,実行するにも課題があることなど,講義だけでは感じることが出来ない地域課題解決の奥の部分まで学ぶことができて,意識を変えることができました。

・100%地域貢献の為だけの事業に資金を投入し続けるわけにはいかない。「地元の人とじっくり信頼関係を築き,地域活性化に協力できる状況を作り上げる。事業主体,地元の人に利益を出しつつ観光客など外の人にお金を落としてもらう。雇用を増やし,人を呼び込む魅力がある製品・サービスを作り出す」という点を作り,それらを結んで線にするまでのプロセスが長く,非常に難しく感じました。

・資金面についてのお話もお聞きし,実感した多くの課題をビジネスと社会貢献の双方に繋げてく難しさを改めて認識しました。農業を若者に繋げる工夫や,通過地点ではなく滞在地点となるような工夫を,今後の現地調査も参考にしながら考えていきたいです。

・レモンの剪定体験では,虫の多さや地面が不安定であるなど,事前には分からないことだらけで,実際に体験してみる大切さを教えられた。レモンを育てる過程の一部を経験させていただいたことで,農家さんや食材にたいしての感謝の気持ちが強くなった。

・今回の調査で実際に一部を体験して,第1次産業(農業)離れが進んでいる理由としては,若年層には同じ作業を繰り返すことによる精神的疲労,高齢者層には同様の部分で体力的な疲労が大きいのではないかと感じた。

今後の予定
・瀬戸田研修第2回:自転車で島内を移動し、観光客誘致の方法を検討します。
・瀬戸田研修第3回:第1回、第2回をふまえて、地域課題と解決策をまとめます。

県立広島大学のウェブサイトはこちら
https://www.pu-hiroshima.ac.jp/

 

 

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