- RoomClip Award 2022概要
RoomClip Awardは、ルームクリップに投稿された実例写真と、写真に付与されたタグ、いいね、コメント、検索キーワードなどの膨大なデータを定量・定性的に分析し、その年の住まい・暮らし領域のトレンドや、次の年のトレンド予測を発表する取り組みです。
2015年に発表を開始し今年で8回目となります。2020年からは、トレンドワードをランキング形式で選定する「キーワードランキング」に加えて、その年を象徴する住まい・暮らし領域の商品を選定する「ベストプロダクト」の発表も開始しました。今年のトレンドを支えた「ベストプロダクト」は12アイテムの選出となりました。
■RoomClip Award 2022 特設ページ:https://roomclip.jp/special/award2022
- 2022年のトレンド総評
新型コロナウイルス感染拡大から3年、2022年の3月には「まん延防止等重点措置」が解除され、自粛ムードも薄れてきた一方「ウクライナ情勢」や「急激な円安による値上げ」など新しい不安要素が生まれました。
暮らしの現場では、ニューノーマルな暮らしの急激な変化への対応が定着していく中で、徐々に蓄積してきた「疲れ」が顕在化し「癒し」を求める新しい動きへと繋がっています。「パーソナル癒しスペース」「ジャパンディ」「快眠ベッドルーム」「推しディスプレイ」「ヌック」、さらに今回選出されたキーワード以外でも「花と植物」「カフェ」「ねこ」「ソファ」など、軒並み過去最高水準の投稿がされました。身体的な癒しだけでなく、精神的な癒しを求めていることが特徴的です。
また、近年進んでいる家事の時短効率化というニーズは継続しつつ、値上げへの対抗やよりタイパを意識した「まとめ買いルーティン」や「やめ家事テク」に注目が集まりました。こういった効率化・時短の意識は、スマート家電の導入やスマート家電を迎えるための環境整備も後押しし、「スマートロック」や「充電ステーション」への注目につながりました。
さらに、イエナカへの消費が進む中で、相対的に高単価な「家具」や「インテリア」に対しても投稿が蓄積されてきたことが「ハイプラ買い」をしやすい環境を整えました。
【RoomClip Award 2022 キーワードランキング】
1位:パーソナル癒しスペース
2位:まとめ買いルーティーン
3位:快眠ベッドルーム
4位:ジャパンディ
5位:推しディスプレイ
6位:充電ステーション
7位:やめ家事テク
8位:ハイプラ買い
9位:スマートロック
10位:ヌック
【RoomClip Award 2022 ベストプロダクト】
・Panthella Portable
・DRY HEAT 2in1ふとん乾燥機能付 人感センサーセラミックヒーター ドライヒート
・みずのうつわ
・ワイドジャグボトルスタンド タワー
・ニーチェアエックス
・New コアラマットレス
・コードレス充電式ハンドブレンダー
・壁面収納Nポルダ
・アテネの朝 3ピースセット
・CIRCULIGHT EZシリーズ スイングモデル
・Yチェア
・bitlock MINI
※詳細は後半に記載
- 2023年のトレンド予測
「ととのう」のある暮らし。ホームサウナ
2010年代後半からのサウナブームはますます広がりをみせ、2022年はプライベートな貸し切り・個室サウナが話題となりました。そんな中、いよいよおうちサウナが盛り上がりの兆しです。自宅の庭やテラスでのサウナテントの利用や、DIYのサウナ小屋、さらには家を作るタイミングでサウナ導入が注目されそうです。
快眠の追求。一人一寝室
快眠を求める動きは家づくり、間取りにまで及ぶ可能性がでてきています。寝室、ベッドまわりの投稿のネガティブなワードを分析すると、一緒に寝ている人から受けるストレス「いびき」「体感温度」などに言及されているケースが見られます。現在起こっている睡眠ブームの中で、寝具やベッド周りの環境にこだわりきった先には、一人一室寝室をもつ、という動きに繋がるかもしれません。
冷凍容量不足問題
まとめ買いトレンドが進む中、食品の買い物の頻度を減らし一度に買う量を増やす傾向のボトルネックは、冷凍庫の容量不足です。2020年から徐々に話題に上がるようになってきた「セカンド冷凍庫」の導入や、あるいは冷蔵庫と冷凍庫の比率が異なる「冷凍庫の大きい冷蔵庫」に注目が集まりそうです。
■参考:RoomClip Award 2022 特設ページ
https://roomclip.jp/special/award2022
2023年トレンド予測の総まとめなどの詳細をご覧いただけます。
- 2022年のキーワードランキング詳細
<キーワード一覧>
1位:パーソナル癒しスペース
新型コロナウイルス感染拡大から3年、暮らしの現場では、ニューノーマルな暮らしが定着していくその裏で徐々に蓄積してきた「疲れ」が顕在化し「癒し」を求める新しい動きが生まれました。「癒し」タグは例年の3倍以上、「くつろぎ空間」タグは例年の9倍以上と、癒しを主題にした投稿が急激な勢いで増加しています。「パーソナル癒しスペース」はそんな状況で見出された「ひとり癒されるための場所」でした。最もよく見る形式は、リビングの隅や窓辺に少しゆったりとした一人掛けの椅子を中心に照明、植物、香りなどを用いて構築されたものです。「癒しタイム」「癒しセット」など、過ごし方やグッズをテーマにした投稿も増えており、連動して暮らしの「癒し」ノウハウが蓄積しています。
2位:まとめ買いルーティーン
急激な円安よる値上げが家計を直撃した2022年、節約思考の高まりから暮らしのシーンで広く行われたのが、日々の買い物習慣の見直しでした。コストコ、業務スーパー、あるいは特売で日用品や食品を大量買いする「まとめ買いルーティン」では、購入後の小分けや下ごしらえなどの処理を施し、冷凍庫やパントリーに収納するまでの一連の流れが再構築されていきました。家計防衛の意味に加え、買い物の回数を減らすことが時短にも繋がること、下ごしらえによって平日の炊事が楽になること、まとめ買い自体がストレス解消につながること、などの副次的なメリットもある買い物習慣は、広く生活者の注目を集めました。
3位:快眠ベッドルーム
睡眠をテーマにした商品やビジネスが話題になった2022年、暮らしのシーンでも「快眠」を主題にしたベットルームの改善がトレンドとなりました。寝具にこだわる人が増加し、マットレス、まくら、布団などの寝具に関連する投稿率は軒並み過去最大に。さらにサイドテーブルや照明、サーキュレーター、ルームフレグランス、などのベッドまわりの環境改善や、布団乾燥機といった寝具のメンテナンス関連商品まで注目が及びました。一方で、環境改善だけでなく、寝る前に行われる家のリセット、明日の準備などのホームケアや、ストレッチやスキンケアなどのセルフケアのルーティンを見直し、確立しようという動きも連動して動いています。
4位:ジャパンディ
北欧スタイルをベースとして、和の要素を取り入れるインテリアスタイル「ジャパンディ」。北欧要素に加え、置き畳や、和紙の照明、籠、木彫りの熊などの要素が「くつろげる」と人気を集めました。またトレンドの背景には、中古リサイクル市場への空き家から出る日本の古道具や雑貨の供給増による選択肢の増加があったようです。
5位:推しディスプレイ
自分にとってイチオシのキャラクターやアイドルを応援する活動「推し活」の舞台は、コロナ禍が長引くにつれ部屋の中にも広がっていき、それらを飾るスペース「推しディスプレイ」として定着しています。自室に設けられた専用の棚や壁面のディスプレイスペースは「祭壇」とも呼ばれ、自分だけの癒し空間として多くの部屋に作られました。
6位:充電ステーション
身の回りに充電式の機器が増えるのに伴い、それらをいかに充電するかという問題が顕在化してきています。スマートフォンやタブレットに加え、ゲーム機、バッテリーの他、照明器具、扇風機や調理器具など対象は増え続けています。それらの多様なデバイスのために、DIYで作られた多様なスタイルの「充電ステーション」が話題になりました。
7位:やめ家事テク
家事の時短効率化の延長線上に、家事のプロセスの一部を省略したり、細かい家事そのものをやめることも視野に入ってきています。ハンガーにかけたまま収納することで洗濯ものを畳むプロセスを省いたり、朝食に関連する道具をまとめて毎朝集めるプロセスを省くなど、1日の暮らしの様々なシーンでやめ家事テクが登場しました。
8位:ハイプラ買い
これまでのプチプラ人気は継続しつつも、それとは相反するようなハイプライスなものを暮らしに取り入れる動きがにわかに広がっています。特定の時代やスタイルの区別なく、様々な名品・逸品が対象になっています。良いものを長く使いたいというニーズの高まりに加え、値上げ前の駆け込み需要、暮らし領域の二次流通市場の成熟が背景に。
9位:スマートロック
スマートデバイスの普及が進むなか、今年はスマートロックが投稿数でもスマートスピーカーを上回りました。両手が塞がった状態でドアの開閉を行うシーンの多い、子育て世代を中心にコメントが盛り上がっています。新築タイミングで導入されるビルトインタイプに加え、後付けタイプの選択肢が広がってきたことも普及の後押しに。
10位:ヌック
「癒し」の空間と時間に注目が集まった2022年、奥まった小さな寛ぎスペース「ヌック」が話題になりました。リビング階段下に設ける「階段下ヌック」は新しい階段下スペースの利用方法として、新築やリフォームで採用されはじめました。窓辺に小上がりを設ける「窓辺ヌック」は、DIYで構築される例も増え始めています。
- 2022年の注目を集めた商品「ベストプロダクト」詳細
2022年の暮らしを支えた12のプロダクトを選出し表彰いたしました。各トレンドにちなむアイテムカテゴリーについてRoomClipへの投稿数やEC誘導数、伸長率等を総合的に算出し、代表となる一品を選出しました。
<受賞アイテム一覧 12アイテム>
・Panthella Portable(Louis Poulsen)
URL:https://www.louispoulsen.com/ja-jp/catalog/private/table/panthella-portable-v2?v=91857-5744612623-02&t=spareparts
技術革新により、名作と呼ばれる照明機器が近年充電式にアップデートされています。北欧デザインの代表格であるルイスポールセン社の本製品も、充電式となって2022年再リリース。特徴的なフォルムと携帯性が支持され、癒しの空間づくりに用いられました。
・DRY HEAT 2in1ふとん乾燥機能付 人感センサーセラミックヒーター ドライヒート_CH-T2137(THREEUP)
URL:https://three-up.co.jp/products/detail/CH-T2137
ふとん乾燥機はSNSで度々話題となるジャンルですが、今年はさらに睡眠の質への関心が上昇。本製品は日中は暖房、夜はふとん乾燥機として活躍するアイテムで、常に目に入る場所に置けることを意識したインテリア性の高いふとん乾燥機として支持されています。
・みずのうつわ(硝子屋 PRATO PINO)
URL:https://pratopino.shop-pro.jp/?mode=grp&gid=2406933
癒しの空間に有機的な潤いを与えてくれる植物。その良さを気軽に取り入れられるのが一輪挿しです。大きな水のしずくのように佇むデザインが新鮮な本製品は、何気ない草花すら魅力的に演出し、RoomClipショッピングで上位の定番商品となっています。
・ワイドジャグボトルスタンド タワー(山崎実業)
URL:https://lab.yamajitsu.co.jp/item/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B0%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC.html
SNS上で話題に事欠かない「名もなき家事」。中でも水回りのタスクはネガティブに捉えられるケースが多いもの。マイボトルやスープジャーの普及が広がる反面、それらの洗い物の際に置き場所や水切れへの悩みに応える本製品は急速に導入が進みました。
・ニーチェアエックス(ニーチェアエックス)
URL:https://www.nychairx.jp/
自分時間を過ごす空間作りに欠かせないアイテムの一つとして、リラックス性の高いローチェアに視線が集まっています。中でもスペースが限られる日本の住まいで、可搬性に優れたタイプは人気を集めており、名品として認知される本製品はその一つとなりました。
・New コアラマットレス(コアラ)
URL:https://koala.com/ja-jp/mattresses/mattress
睡眠の質向上に注目が集まった2022年、寝具自体のアップデートを行う生活者の投稿も多数見られました。RoomClipでは前モデルから定番の本ブランドですが、今年モデルチェンジした本製品も引き続き注目され、リプレースの報告が相次いでいます。
・コードレス充電式ハンドブレンダー(クイジナート)
URL:https://www.cuisinart.jp/products/RHB-100J.html
多様化が続くキッチン家電のジャンルで、最近人気を集めているのがハンドブレンダー。中でも本製品はUSB充電で利用できる手軽さが評価され、キッチンに構築された充電ステーションにある機器の一つとして登場する様子に注目が始まっています。
・壁面収納Nポルダ(ニトリ)
URL:https://www.nitori-net.jp/ec/feature/npolder/
突っ張り型の収納はDIYトレンドを経て、現在は多くの生活者が気軽に導入できる普及的な商品として進化しています。本シリーズは効率的な収納に限らず、自分のお気に入りで構成された壁面ディスプレイを構築するなど、多様なシーンで活用されています。
・アテネの朝 3ピースセット (iittala / イッタラ)
URL:https://www.iittala.jp/products/detail.php?product_id=1333
ガラス製食器の老舗であるイッタラのアイテムである本製品は、RoomClipをはじめ多くのSNSで今年注目を集めました。吹きガラス独特の、光を閉じ込めたような艶と透明感は目に入る生活者にその名から連想されるようなゆとりの気持ちを生んでいます。
・CIRCULIGHT EZシリーズ スイングモデル(CIRCULIGHT)
URL:https://circulight.com/
ニューノーマルの価値観が生活者に根付いた結果、空気の循環はお部屋作りで重視される条件の1つとなりました。本製品は設置に制限がある場所でも照明を取り付ける環境があればサーキュレーター機能も実現できるオールインワンの魅力に人気が集中しました。
・Yチェア(カール・ハンセン&サン)
URL:https://circulight.com/
ニューノーマルの価値観が生活者に根付いた結果、空気の循環はお部屋作りで重視される条件の1つとなりました。本製品は設置に制限がある場所でも照明を取り付ける環境があればサーキュレーター機能も実現できるオールインワンの魅力に人気が集中しました。
・bitlock MINI(bitlock)
URL:https://www.homehub.site/product/bitlockmini
スマートロックは後付け型のほか、新築の際もドアのオプションとして導入されるケースが増加し、住まいの新たな設備としてアーリーアダプターからマジョリティーへ波及しています。中でも本製品はRoomClipで2022年多く閲覧されたブランドでした。
■参考:RoomClip Award 2022 特設ページ
https://roomclip.jp/special/award2022
各キーワードのランクイン理由や詳細、過去のアワード結果などが確認できます。
- 発表会の開催について
▲RoomClip Award2022の発表にあわせ記者発表会を開催(2022年11月24日)
- RoomClipについて
家具や家電、雑貨などインテリアの写真を投稿・閲覧できる、住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォームです。スマートフォンアプリとインターネットのウェブサイトを展開しています。 現在月間ユーザー数は600万人、写真枚数は500万枚を超えます。RoomClipは日本で最も「実際に人が生活している部屋の写真とデータ」が集まっているサービスです。雑誌やテレビなど年間に100以上の媒体でRoomClipユーザーが紹介されています。
- ルームクリップ株式会社 概要
https://roomclip.jp/
代表者:髙重正彦
設立:2011年11月24日
所在地:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-28-1
URL:https://corp.roomclip.jp/
事業内容:「RoomClip」「RoomClipビジネス」「RoomClipショッピング」の企画・開発・運営
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