日揮HDは、レボインターナショナル、コスモ石油株式会社と共同で国内での廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーン構築に向けて事業化検討を進めており、本年11月1日付で新会社「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」を設立し、国内で発生する廃食用油のみを原料とした年間約3万キロリットルのSAFの国内供給を目指しています。国産SAF製造設備については、2024年度下期~2025年度初頭の運転開始を予定しています。なお、本事業は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より採択※を受けた助成事業です。
※NEDOホームページ:https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100312.html
本基本合意書締結によって、日揮HDおよびレボインターナショナルは、三菱地所が運営管理するビルの廃食用油(年間約150t)※の提供を受けるとともに、三菱地所と共同で飲食店舗テナントに対して、SAFの環境価値周知及び収集協力の呼びかけを行うなど、3社で連携した取り組みを実施していきます。さらに本取り組みは丸の内エリアに加えて、将来は三菱地所グループの株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが運営するホテルや、空港関連施設等での展開も目指します。※対象物件23棟、2019年度、一部物件は想定量
廃食用油に関しては、日揮HDと関西エアポート株式会社、レボインターナショナルの3社が、本年6月に関西エアポートグループが運営する3空港(関西国際空港・大阪国際空港・神戸空港)の飲食店等から排出される廃食用油を提供することに協力する基本合意書を締結するなど、パートナー企業や自治体等と連携し、廃食用油の収集からSAFの製造・輸送・供給に至るまでのサプライチェーンを構築する取り組みを加速させています。
なお、廃食用油は持続可能なディーゼルエンジン燃料である「C-FUEL(※UCOME)」の原材料としても再資源化可能であることから、三菱地所にて2023年3月からC-FUELへの再利用を開始し、まずは廃食用油の収集用トラックの燃料として使用、将来的にはSAFの活用による脱炭素社会への貢献とあわせて、丸の内エリアでの更なるC-FUEL活用循環型スキーム構築を目指して参ります。※廃食用油由来バイオディーゼル燃料
【循環イメージ】
©️MITSUBISHI ESTATE CO., LTD
■各社の役割
〇日揮ホールディングス株式会社
廃食用油を原料とするSAF製造事業(コスモ石油株式会社、レボインターナショナルとの共同事業)に関するサプライチェーンの全体構築を行います。
また、レボインターナショナルが収集した廃食用油は、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYに引き渡され、引き取った廃食用油を原料としてSAFの製造を行います。
〇株式会社レボインターナショナル
飲食店舗等の廃食用油を廃棄物ではなく資源(有価物)として収集し、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYに引渡すとともに、飲食店舗から買い受けた廃食用油の引取り量と合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYへの引渡し量等回収状況を管理することで、廃食用油のトレーサビリティを明らかにします。
〇三菱地所グループ
運営管理する丸の内エリア等の複合ビルや商業施設の廃食用油の提供、また飲食店舗テナントに対して、廃食用油の環境価値啓発ならびに収集への協力依頼を行います。また、株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツが運営するホテルや、関連する空港等での展開を目指します。