アストラゼネカの持続可能性イニシアティブによって強化されたグローバルな取り組み
11月6日にエジプトで始まった2022年国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)に先立ち、ヘルスケア産業の主導者達は、官民パートナーシップを通じて、次の3つの公約をサプライチェーン、患者ケアの方法、および臨床試験全体に適用し推進することとしています。
- サプライチェーン全体で脱炭素化の取り組みを推奨するために、一連の共通のサプライヤー基準を適用する。
- 患者ケアに関わる全排出量を測定および追跡するためのエンドツーエンドの排出量計算基準およびツールを作成する。
- 臨床試験以降の工程で発生する排出量を測定するための共通の枠組みを開発する。
SMIヘルスシステムタスクフォースの最高経営責任者兼主導者であるパスカル・ソリオは、本パートナーシップについて、次のように述べています。「気候変動は、現代における世界最大の健康への脅威です。新型コロナウイルスの世界的な流行において、私たちヘルスケア産業が力を合わせ協力すれば、この脅威を乗り越えられることがわかりました。今般、私たちは気候危機に対しても新型コロナウイルスと同等の緊急性を意識して行動しています。SMIヘルスシステムタスクフォースによって発表されたこの共同公約は、他社が行動を起こす際のベンチマークとなります」。
気候変動と健康との関係は、様々なデータにより立証されつつあります。気候危機により、非伝染性疾患や感染症、栄養失調、早逝が増加しています。 毎年、大気汚染だけで約700 万人が早逝しています1。 毎年500万人が極度の暑さで亡くなっていると推定され2、猛暑による死亡者数は2050年までに3倍になると予測されています3。 ヘルスケア産業は、増大する気候危機の影響に対処しているものの当業界の排出量は、世界の温室効果ガス総排出量の約4~5%を占めており、これは二酸化炭素換算で2.4ギガトンに相当します4。
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アンビション・ゼロカーボンについて
アストラゼネカは、主要なサステナビリティプログラムであるAmbition Zero Carbonを通じて、(2015 年をベースラインとして)グローバル事業からの温室効果ガス排出量(スコープ1および2)を2026 年までに98% 削減し、(2019年をベースラインとして)バリュー チェーン全体の排出量を2030年まで半減させ、 2045年までに90%の削減に向けて進んでいます。
アストラゼネカのサステナビリティとCOP27に関する取り組みの詳細については、https://www.astrazeneca.co.jp/responsibility/sustainability/environmental-protection/ambition-zero-carbon.html をご覧ください。
持続可能な市場のためのイニシアティブ(Sustainable Markets Initiative)について
チャールズ3世英国王陛下は、2020 年1月にダボス会議で持続可能な市場のためのイニシアティブ (SMI) を立ち上げました。SMIは、繁栄し持続可能な経済を構築するために協力する業界全体のグローバルCEOのネットワークです。 自然資本、社会資本、人的資本、金融資本をバランスよく統合することで、長期的な価値を生み出します。 参画するグローバルCEOは、SMIについて、業界をより野心的に加速し持続可能な軌道に導くための「有志連合」であると考えています。 詳細については、https://www.sustainable-markets.org/ をご覧ください。
SMIヘルスシステムタスクフォースについて
SMIヘルスシステムタスクフォースは、第26回国連気候変動会議であるCOP26で、英国王陛下チャールズ3世の出席の下、発足しました。タスクフォースのメンバーは、公共および地球の健康を改善する、ネットゼロの患者中心主義に基づく医療システムの提供を加速するという共通の目標に向けて団結しています。この官民パートナーシップは、アストラゼネカ、GSK、メルク、ノボノルディスク、ロシュ、サムスンバイオロジクス、サノフィ、カロリンスカ研究所、英国国民保健サービス(NHS)、Sustainable Healthcare Coalition、ユニセフ、パヴィア大学、および世界保健機関 (WHO)の各CEOや主導者により構成されています。
SMIヘルスシステムタスクフォースは、WHO が招集した気候と健康に関する行動変革のための同盟 (ATACH)( https://www.who.int/news-room/events/detail/2022/06/27/default-calendar/inaugural-meeting-of-the-alliance-on-transformative-action-on-climate-and-health-(atach) ) と提携して、保健大臣レベルで気候変動に強い低炭素のヘルスシステムを実現することを約束した約60の政府に勧告を提供しています。
政府、医療システム、およびその他の主要な利害関係者がネットゼロの医療システムの提供を加速するのをサポートするために、SMIヘルスシステムタスクフォースは、サプライ チェーンの脱炭素化、患者ケアパスウェイ、およびデジタルヘルスに焦点を当てた、実用的な推奨事項とスケーラブルなアクションを概説する 3 つのホワイトペーパーを発行しました。公開されているすべてのホワイトペーパーの詳細は、https://www.sustainable-markets.org/taskforces/health-systems-taskforce/ をご覧ください。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com または、ツイッター https://twitter.com/AstraZeneca (英語のみ)をフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社については https://www.astrazeneca.co.jp/ をご覧ください。フェイスブック https://www.facebook.com/AstraZeneca.Japan/ とインスタグラム https://www.instagram.com/astrazenecajapan/ もフォローしてご覧ください。
References
- World Health Organization. How air pollution is destroying our health. [Online]. 2021. Available at: https://www.who.int/news-room/spotlight/how-air-pollution-is-destroying-our-health [Last accessed: 20 October 2022]
- Zhao Q, Guo Y, Ye T, Gasparrini A, Tong S, Overcenco A, et al. Global, regional, and national burden of mortality associated with non-optimal ambient temperatures from 2000 to 2019: a three-stage modelling study. The Lancet Planetary Health. [Online]. 2021 Jul;5(7):e415–25. Available at: https://www.thelancet.com/journals/lanplh/article/PIIS2542-5196(21)00081-4/fulltext [Last accessed: 20 October 2022]
- UK Parliament. Heat-related deaths set to treble by 2050 unless Govt acts. [Online]. 2018. Available at: https://committees.parliament.uk/committee/62/environmental-audit-committee/news/100427/heatrelated-deaths-set-to-treble-by-2050-unless-govt-acts/ [Last accessed: 24 October 2022]
- Pichler P, Jaccard I, Weisz U, Weisz H. International comparison of health care carbon footprints. IOP Science [Online]. 2019. Available at: https://iopscience.iop.org/article/10.1088/1748-9326/ab19e1/meta#erlab19e1s3 [Last accessed: 20 October 2022]