英語学習クラウド「TerraTalk」について
エンジンを軸に、対話形式、音読形式のエクササイズを提供することで、学校現場で不足しがちな発話量を補うと同時に、発音矯正を行えることが特徴です。またLMS(Learning Management System)を活用して、児童生徒の英語力を定量的に可視化。個別最適化された学習の実現に向けて、指導の優先順位付けや生徒ごとの教材難易度を調整できます。現在では官民問わず様々な教育機関で導入が進み、2022年7月時点で累計ユーザー数は67万人を突破しました。
笠岡市・矢掛町中学校組合立小北中学校について
同校は、昭和22年に設置され、昭和36年の市町合併により、現在の「岡山県笠岡市・矢掛町中学校組合立小北中学校」と改称しました。生徒数79名(令和4年5月1日時点)の学校です。同校が設置された岡山県笠岡市は、北部は緑豊かで、南部は瀬戸内海に浮かぶ大小約30の島々を有しており、温暖少雨な気候で住みやすい環境にあります。同校は開校以来、学区の変更なく、地域の人の協力を得ながら、子どもたちの大切な学び場として地域に根付いています。
具体的な取り組み内容
同校は「即興で話せる英会話力の取得」「個別最適化学習」を実現すべく、令和2年7月に「英語力向上ICT活用事業」の一環としてTerraTalkを導入しました。
そして、令和3年度、4年度には、韓国学生との交流会を行い、自己紹介や学校、地域についてお互いが英語で発表しました。自己紹介については、事前にTerraTalkを活用して練習しました。さらに、練習の成果を確認するため、ALTとスモールトークにも取り組み、交流会に臨みました。このように同校ではTerraTalkを活用することで、ALTを含む既存の教育施策との相乗効果を生み出しています。
さらに、生徒たちは、教員の指示のもと、授業で習った英文法を用いた会話練習をTerraTalkで実施。活動を通して、「使える英語」の定着を図っています。また、今年度の夏休みにはGIGA端末を家庭に持ち帰り、TerraTalkで配信されたスピーキングの宿題をこなすなど、授業外であっても英語に触れ、話す機会が増えました。
以上の取り組みの結果、ALTのみの施策に比べて、1.5〜2倍のスピーキング活動を生み出すことに成功しました。ALT施策との質的な違いとして、積極的に話せない生徒にもスピーキングの機会を提供することができるようになりました。また、単純な発話機会の提供に留まらず、TerraTalkを練習台にすることで、ALTと実際に英語で会話する場面において、完全な文を作れなくてもコミュニケーションにトライする、意欲面の向上もみられています。「個別最適化学習」の点では、生徒自身のペースで繰り返しTerraTalkの教材に取り組み、月20分程度の個別な学びを実現できるようになっています。
今後に向けて
笠岡市・矢掛町中学校組合教育委員会とジョイズ株式会社は今後、英語教育×ICTの良さを十分に活かしつつ、紙の教材では実現できない学びを生み出すTerraTalkの活用を推進していきます。生徒の学習データを基にさらなる活用場面の模索や、各生徒がフィードバックを得つつ、繰り返し学習を行える個別な学びを実現するための支援をしてまいります。
関係者コメント
笠岡市・矢掛町中学校組合立小北中学校 校長 三井亘
「本校英語科は、授業内外でのスモールトークを充実させ、発話量の増加と即興で話す力の向上を目標の一つにしています。TerraTalkは様々な状況や目的に応じた会話を、AI相手に繰り返し練習することができ、学校外でも時間を効果的に使って、各自のペースで練習することができます。また、自主学習用として課題を設定することができ、授業の学習内容の定着を図ったり、振り返ったりもできるため、とても有用なソフトの一つです。今年度行われた韓国の中学生とのオンライン交流では、意欲的に英語で交流しようとする生徒の姿がよく見られました。子どもたちの『外国の人と会話ができるようになりたい』という思いを叶えるため、今後もこの取組を充実させていきたいと考えています。」
ジョイズ株式会社 代表取締役 柿原祥之
「TerraTalkは、語彙や文法などの基礎言語知識の習得に留まらず、発音、さらには擬似的な会話の体験ができる点が大きな特徴になっています。TerraTalkでの学習を踏み台にして、ALTや外国の学生との会話・交流体験をより有意義なものにし、生徒の皆様の成功体験と自信を育んでいただければ、これ以上嬉しいことはありません。今後も、生徒の未来を第一に考え意欲的な取り組みを続ける関係者の皆様と連携しながら、ソフトウェアの改善を続け、学びの未来を定義するようなサービスの提供を目指してまいります。」