※ふく射…熱の伝わり方の一つで、空気や物体を介さず、離れた場所にある物に熱を伝える現象のこと。(直接対象に触れなくとも、ストーブの近くにいるとじんわり温まったり、夏場のトンネル内でひんやりと感じたりする現象と同様の仕組み)
【「ユカリラ」とは】
エアコンの風をダクトを通して床下のパネルに送り込み、床からの“ふく射”によって心地よい空間を生み出す、快適性と安全性の両面に配慮した冷暖房システムです。
部屋中を均一に冷暖房できるほか、従来の床暖房ほど床表面の温度が上がらないため、低温やけどのリスクも低減。また、気流が直接人に当たらないため、肌の乾燥やホコリの巻き上げも少なく、住宅をはじめ幼保・高齢者施など、お子様や高齢者が過ごす空間でも安心してご利用いただけます。
詳細:https://www.daiken.jp/public/products/yukarira/
【背景】
様々な空間の快適性向上に向け、室内の空気質や温熱環境などの基礎研究に取り組む当社は、近年、ふく射の力で空調を行う冷暖房システム「ユカリラ」の提案を積極的に行っています。2018年の「ユカリラYFPタイプ」の全国販売開始を皮切りに、2020年4月に同システムの開発・販売を専門的に担う「快適空間部」を立ち上げ、その翌年には当社初の「ユカリラ体感ショールーム」を新設するなど、DAIKENの新たな事業展開として活動を強化しております。
この度のバリエーション拡充もその一環です。これまで「ユカリラ」は、中小規模施設や戸建住宅向けのYFPタイプのみのご提案でしたが、今回のタイプ追加により、幅広い市場への訴求が可能となりました。先月より提案を開始した『ユカリラYHPタイプ』は、既存のYFPタイプと比べて施工性に優れ、短工期対応のご要望が多いマンションなどにおすすめです。また、11月1日提案開始の『ユカリラYRCタイプ』は、YFPタイプでは非対応だったコンクリート土間仕様の建物に施工でき、倉庫や工場、アリーナ施設などの大規模空間でもお使いいただけます。なお既存のYFPタイプは、複雑な間取りの空間に対応できる製品として販売を続け、今後「ユカリラ」は特性の異なる全3タイプをラインアップし、提案活動を展開してまいります。
当社は今後も、誰もが健康で心地よく過ごせる環境づくりを目指し、「ユカリラ」の普及をはじめとする、快適空間の実現に向けた製品開発やご提案を進めてまいります。
【新製品特長】
- 1.『ユカリラYHPタイプ』(2022年10月21日 発売)
おすすめ空間 :マンション、幼保施設、高齢者施設 など
・冷暖房性能はそのままに、省施工で短工期を実現
既存のYFPタイプは、複雑な間取りの空間にも柔軟に対応できる一方で、エアコンの風を「ふく射パネル※1」に送るための床下流路のプランニングや、流路となる仕切り部材を複数箇所に設置する必要があるなど、施工関連の工程や確認事項も多くありました。今回発売した『ユカリラYHPタイプ』は、流路のプランニングや仕切り部材の設置がほぼ不要となる専用部材を新たに開発したことで、YFPタイプと比較して省施工化を実現。工事期間も約2/3※2となり、工期短縮によるコストダウンも期待できます。
※1:エアコンの風をふく射熱に変えるための「ユカリラ」専用部材。
※2:3LDKのマンション一室に施工する場合の目安。
・床下空間の納まり制限にも配慮
『ユカリラYHPタイプ』は、YFPタイプよりも床下に設置する仕切り部材が少なく、床下の配管工事などにも影響しづらくなっています。
- 2.『ユカリラYRCタイプ』(2022年11月1日 発売)
おすすめ空間 :病院、倉庫、アリーナ、工場、公共施設、文教施設 など
・コンクリート土間や大規模なRC造物件に対応
『ユカリラYRCタイプ』は、コンクリート土間仕様の物件に施工できる製品です。既存のYFPタイプでは対応していなかった、倉庫や工場、ホールのような、大規模で床の耐荷重が求められる施設にも施工可能です。もちろん、「ユカリラ」はふく射を利用している空調システムのため、大空間でもムラなく冷暖房できます。
●既存品と新製品の比較
【記事に掲載するお問い合わせ先】
「ユカリラ」に関するお問い合わせは、大建工業 快適空間部 03-6271-7782
以 上