鹿児島の郷土料理に欠かせない「キビナゴ」をさばいて料理!鹿児島県の自然豊かな漁場での努力を学び 海の未来・魚の未来を考える!『日本さばける塾 in 鹿児島』を開催しました!

この記事は約6分で読めます。
日本さばけるプロジェクト実行委員会は、”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる取り組み「日本さばける塾 in 鹿児島」を10月16日(日)の海のごちそうウィーク期間中に開催し、様々な年代の男女、ペア5組11名が参加しました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

 

  • 【日本さばける塾 in 鹿児島】イベント概要

・開催概要:”魚をさばく”という日本古来の調理技法を次の世代へ継承するとともに、豊かで健全な海を未来に引き継ぐアクションの輪を広げる取り組みとして
①松元鮮魚 女将 松元純子さんによる魚さばき・調理実演
②パートナーと一緒に地元の特産品キビナゴ料理作りに挑戦
③海にまつわる学びの時間
以上を実施
・日程:2022年10月16日(日)10時00分~13時00分
・開催場所:九州電力鹿児島営業所(〒890-0062 鹿児島県鹿児島市与次郎2丁目6-16)
・参加人数:5組11名(9歳~81歳までのペア5組)
・講師:有限会社 松元鮮魚 専務取締役 松元純子さん
・主催:海と⽇本PROJECT in鹿児島実⾏委員会、⽇本さばけるプロジェクト実⾏委員会
・共催:⽇本財団 海と⽇本プロジェクト
・協力団体:九州電力鹿児島営業所
 

  • さばける塾in鹿児島開講!松元純子さんによるデモンストレーション開始!

今回の講師は、霧島市の「さかなちゃん」と呼ばれる、有限会社 松元鮮魚の女将松元純子さん。さばく魚は、鹿児島で獲れた新鮮な「アジ」と甑島産の「キビナゴ 」です。鮮度が落ちるのが非常に早いため、漁獲地以外で広く流通することはあまりありませんが、新鮮なまま、食べられる鹿児島だからこそ、「キビナゴ」料理は、多くの県民に親しまれています。さっそく、松元さんのさばき方のデモンストレーション開始。松元さんは鮮魚店で得たアジの知識を披露しながら、新鮮できれいなアジをさばいていきます。みなさん、松元さんの包丁さばきに興味津々でした。

 

  • 1時間目 さばける体験&調理!

各自調理場に戻って、さっそくさばけるチャレンジ開始。9歳の女の子も、骨にほとんど身を残さず、きれいな三枚おろしができていました。続いて、キビナゴに挑戦。キビナゴは、包丁でもさばくことが出来ますが、手で開くことができる魚です。キビナゴの手開きができるのは、新鮮なキビナゴが手に入る産地ならではの特権です。一人5匹ずつ、キレイにさばくことができました。
今回のメニューは、「3種のソースのアジフライ」と「キビナゴのイタリアン蒲焼き」。おしゃれな料理名で、どんな難しい工程が待っているのかと思えば、調理はとっても簡単です。アジは、パン粉をつけてアジフライにし、鹿児島ならではのソースを3種類作りました。実は、鹿児島県、全国で1位2位を争うほどの「らっきょう」産地ということもあり、1つ目のソースは甘酢らっきょうのタルタルソース。2つ目のソースは、鹿児島の郷土料理豚みそを使ったソース。3つ目のソースは、長島町のあおさを使ったソースで、3種とも、鹿児島県の海と陸の恵みたっぷりです。キビナゴは、鹿児島県民にはなじみの深い枕崎産の鰹節からつくられた「唐船橋のめんつゆ」を使用し、みりんや野菜などの材料を入れて炒めたら「キビナゴのイタリアン蒲焼き」の完成です。参加した女性「おしゃれでおいしく、どんな魚でも代用ができるレシピらしいので、お家に帰ってからも、是非、他の魚で試してみたいと思います」と話していました。

 

  • 鮮魚店の女将に学ぶ!2時間目 海や魚についての学びの授業!

2時間目は、松元純子さんが、家業の鮮魚店で得た知識を元に、海や魚にまつわる授業を行いました。まずは、いろんなアイテムを使って、授業を行い、まず、地元に住む魚たちについて興味をもってもらいます。松元さんが取り出したのは、自作の魚アイテムや、タコやヒラメの被り物、実際に錦江湾に住む本物のお魚などを使って、触れて、見て、クイズを通して鹿児島県の海や魚について学びました。そして、今回さばいた地元の魚「キビナゴ」の資源管理についても、日本人の魚離れと合わせて考えました。鹿児島県の郷土料理には欠かせない魚としてあがるのが「キビナゴ」。鹿児島県は、鹿児島湾、東シナ海、太平洋など広い漁場に恵まれ、海の幸も豊富であり、鹿児島の西に位置する甑島は、日本有数のキビナゴの産地として知られていますが、そんな、恵まれた漁場でも起こっている問題。海洋ごみにより海が汚染されていたり、漁業の技術の進歩により、たくさん獲られてしまい、たくさんいたキビナゴが少なくなった時期が、漁獲量日本一の甑島でもあったそうです。郷土のお魚でもあるキビナゴに、そんなことがあったなんてと大人の方も、子どもたちも驚いている様子でした。
普段、何気なく食べている魚が、少し先の未来に食べられなくなってしまうかもしれないと、今後どうしたらいいのか、「キビナゴ」の資源管理についてみんなで一緒に考えました。参加した女性「海や魚に興味を持つ人がふえれば増えるほど、魚の資源管理もしやすくなり、キビナゴだけでなく、魚の減少を止められると知りました。魚離れも増えるなか、郷土ならではの食べ方だけでなく、簡単なアレンジ方法や応用も学んだので、これからもおいしく食べていきたいと思います」と話していました。魚はおいしいということだけでなく、海を守ることの大切さを知ってもらいました。

 

  • 家にかえってから復習!お家でさばけるチャレンジ!

今回、お土産に松元さんがサバを用意してくれました。今回の授業で使ったお魚とあえて違うものを用意し、復習がてらにお家でさばけるチャレンジ。参加者「家に帰って、さっそく、さばいてみます」と話していました。家でさばけるチャレンジをした参加者より、「本日はありがとうございました。魅力的な講師から良い経験と学びを得られ、貴重な体験をさせていただきました」というメッセージも複数届き、海や魚に対する気持ちが高まった1日となったようです。

 

  • 参加した子ども・保護者からの声(アンケートより)

8歳の男⼦「家に帰ってからもう一度さばいてみたい。いろんな魚をさばけるきがする」
12歳の男⼦「雑学が楽しかった。はじめて知ったことがあっておどろいた。」
9歳⼥⼦保護者「海を大切にすることの大切さを学びました。松元先生のお話しが楽しく学べて、子供たちもとても貴重な経験になりました」
12歳男⼦保護者「海や魚についてよく知れてよかったです。家では、なかなか教えることができない、体験できないこができて良かったです」

<団体概要>
団体名称:日本さばけるプロジェクト実行委員会
URL:http://sabakeru.uminohi.jp/
活動内容:日本さばける塾に関するイベントの開催、及び運営に必要な業務。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

タイトルとURLをコピーしました