文部科学省が発表した「令和3年度学校保健統計調査」では、裸眼視力が1.0未満の子どもが小学生36.87%、中学生60.28%、高校生64.41%と、年齢が高くなるにつれておおむね増加傾向にあるとされています*3。また、文部科学省は2021年度に初の「児童生徒の近視実態調査*4」を実施、「児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブック*5」を改訂するなど、子どもの目の健康を守る取り組みを進めています。withコロナ時代の新しい生活様式が定着しつつある今、子どもの目の健康維持や近視予防については、学校と家庭の両面からのサポートが不可欠です。
ビジョンケア カンパニーは、こうした背景や結果を踏まえ、より多くの方がデジタル機器を適切に使用し、目に良い習慣を確立していけるよう、今後もさまざまな取り組みを実施してまいります。
*1: 「中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド」申込時の記入式による調査を2022年5月から7月まで実施。調査の概要はP.3に記載。
*2: 2021年実施 「『中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド』申込時の記入式による調査」
https://acuvuevision.jp/sites/acuvue_jp/files/acuvue-press-0239.pdf
*3: 「令和3年度学校保健統計(速報値)の公表について」(文部科学省/2022年7月13日発表)
*4: 「令和3年度児童生徒の近視実態調査 調査結果報告書」
https://www.mext.go.jp/content/20220622-mxt_kenshoku-000013234_1.pdf
*5: 「児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブック(令和4年3月改訂版)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/20220329-mxt_kouhou02-1.pdf
【養護教諭へのアンケート結果概要】
■ 生徒の近視・眼科受診について【グラフ1,2,3】
近視進行の眼疾患・失明リスクに危機意識を持っている養護教諭が前回調査41.1%から、60.9%に増加。
64.5%が、「生徒に近視を放置し続けることによる将来のリスクについて伝える機会がある」と回答。
養護教諭の60.9%が、「近視が進行して強度近視になると、将来的に深刻な眼疾患や失明のリスクにつながる可能性がある」という危機意識を持っており、前回調査から19.8%も増加しています。また、64.5%が、「生徒に近視を放置し続けることによる将来のリスクについて伝える機会がある」と回答。生徒の定期的な眼科受診に関しても、90.3%が必要であると回答しており、近視進行の危機意識を持つ養護教諭が増加している傾向が明らかとなりました。
■ 学校でのデジタル端末使用と目の健康について【グラフ4,5,6,7,8】
学校でデジタル端末を使用する際、環境の配慮がされているとの回答は7割以上にもかかわらず、「目と端末の距離を30cm以上離す」「30分に1回は20秒以上目を休める」などの健康上の指導がされているとの回答は4割にとどまる。
「学校でデジタル端末を使用する際、教室の明るさや画面の映り込みなど、環境の配慮がなされている」と答えた養護教諭は74.4%に上りましたが、「学校でデジタル端末を使用する際、生徒に対し『目と端末の距離を30cm以上離す』『30分に1回は20秒以上目を休める』などの健康上の指導がなされている」との回答は41.6%となりました。また、スマートフォン、タブレット、PC等デジタル機器の使用時間の指導については、保健だより等で保護者への啓発活動を行っているという回答が最も多い結果となりました。その一方、「スマートフォン、タブレット、PC等デジタル機器の使用時間について、保護者の生徒に対する管理や注意喚起が十分に行われていると感じる」と回答したのは3割未満となっています。さらに、96.7%が「スマートフォン、タブレット、PC等デジタル端末に依存していると思われる生徒がいる」と回答しています。GIGAスクール構想が進む中、学校でのデジタル端末の使用については、健康上の指導をどう行っていくかが課題であり、加えて家庭内でのデジタル端末の使用時間などの注意喚起の必要性を感じている様子がわかりました。
■ コンタクトレンズの使用について【グラフ9,10】
8割以上が、視力の低い生徒に対し、眼科受診を促し、眼鏡やコンタクトレンズの装用等において、医師の指示が守られるよう推奨。半数以上が、「コンタクトレンズの装用に関して生徒に指導をする機会がない」と回答。
「視力の低い生徒に対し、眼科受診を促し、眼鏡やコンタクトレンズ装用等、医師の指示が守られるよう推奨しているか」という質問には、88.3%が推奨していると回答。しかしながら、視力矯正の方法のひとつであるにもかかわらず、56.5%が「コンタクトレンズの装用に関して、学校の教師や養護教諭が生徒に指導をする機会がない」と回答しています。
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【ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーについて】
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーは、1991年に世界初の使い捨てコンタクトレンズ「アキュビュー®」を日本に導入して以来、常に使い捨てコンタクトレンズ市場をリードし続けてきました。
これからも、全ての人が毎日を健康に明るくクリアな視界で過ごせるよう、
人々のクオリティ・オブ・ビジョン(QOV)の向上を目指して、貢献していきます。
https://acuvuevision.jp/
【ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーの啓発活動】
●「めまもり」プロジェクト
目の健康寿命を各々の寿命に近づけるため、家族を起点にクオリティ・オブ・ビジョン(QOV)や一人ひとりの目の健康を保つ意識を向上するための活動です。活動を通じて、「さまざまな形でわかりやすく、わたしのめまもり、かぞくのめまもり情報をお届けし、家族や大切な人との情報共有やコミュニケーションを促し、目の健康寿命を延ばすための『知る。気づく。行動する。』のきっかけをつくる」ことを目指しています。
https://acuvuevision.jp/memamori/top
●「中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド」
中学生、高校生、その保護者を対象に、正しいレンズケアや適切な視力補正について学べる「中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド」と、養護教諭向けの指導の手引きを、公益財団法人 日本学校保健会を通して、全国の学校に配布しています。学校保健ポータルサイトでも、PDF版をご覧いただけます。
https://www.gakkohoken.jp/CLguide
【ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の啓発活動】
超高齢社会にある日本で「人生100年時代」を生きる今 ― 私たちジョンソン・エンド・ジョンソンでは、人々が長い人生を健康で幸せに過ごせるよう、ご自身の健康状態の把握や病気の早期発見・早期治療を大切にしていただけたら、という思いから、健康診断・がん検診やさまざまな疾患と治療に関する情報を発信しています。
https://www.jnj.co.jp/jjmkk/healthcare-of-new-normal
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<参考資料>
調査概要
回答方法 | 「中学生・高校生のためのコンタクトレンズガイド」申込時の記入式による調査 |
回答者数 | 養護教諭156名 |
回答者の 学校種別 |
・小学校 ・中学校(夜間学級、付属中学校 含む) ・高等学校(定時制、中高一貫校、高等専門学校 含む) |
回答期間 | 2022年5月~7月 |
【グラフ1】近視が進行して強度近視になると、将来的に深刻な眼疾患や失明のリスクにつながる可能性があるという危機意識を持っている。
【グラフ2】生徒に対し、近視を放置し続けることによる将来のリスクについて伝える機会がある。
【グラフ3】生徒にとって定期的な眼科の受診が必要だと思う。
【グラフ4】学校でデジタル端末を使用する際、教室の明るさや画面の映り込みなど、環境の配慮がなされている。
【グラフ5】学校でデジタル端末を使用する際、生徒に対し「目と端末の距離を30cm以上離す」「30分に1回は20秒以上目を休める」などの健康上の指導がなされている。
【グラフ6】スマートフォン、タブレット、PC等デジタル機器の使用時間についてどのように指導しているか。(複数回答)
【グラフ7】スマートフォン、タブレット、PC等デジタル機器の使用時間について、保護者の生徒に対する管理や注意喚起が十分に行われていると感じる。
【グラフ8】スマートフォン、タブレット、PC等デジタル端末に依存していると思われる生徒がいる。
【グラフ9】学校として、視力の低い生徒に対し、眼科受診を促し、眼鏡やコンタクトレンズ装用等、医師の指示が守られるよう推奨しているか。
【グラフ10】コンタクトレンズの装用に関して、学校の教師や養護教諭が生徒に指導をする機会があるか。
※小数点第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出しているため、比率の合計が100%にならない場合があります。